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モナコ ブルー・イニシアチブ会議に角南篤海洋政策研究所所長が登壇しました

2020.06.01

2020年5月28日(木)、モナコの海洋研究所とアルベール2世モナコ公財団の共催により「モナコ ブルー・イニシアチブ会議 ― 海洋保護区およびその他の効果的な保全措置を私たちはいかにして国際討議の中心に据え、進展に向け協働できるのか?」がオンラインで開催され、角南篤 笹川平和財団海洋政策研究所長が登壇しました。「モナコ ブルー・イニシアチブ」会議は2010年にモナコのアルベール2世大公の提案で開始された会議で、当初、今年3月下旬に第11回会議の開催が予定されていました。今回の会議は、新型コロナウィルス感染症の拡大を受けて来年に延期となった第11回会議を補完する目的で開催されたものです。

今回のテーマである海洋保護区については、2010年の生物多様性条約第10回締約国会議で採択された愛知目標において、2020年までの「沿岸域及び海域の10%」の保全が明記されており、その達成状況が注目されています。また、次回の第15回締約国会議で採択されるポスト愛知目標に向けて国際的に活発な議論が行われています。
海洋政策研究所では、海洋の持続可能な利用の実現に向けて、ブルー・エコノミーや海洋生物多様性の研究を進めており、モナコからの招待を受けて角南所長が登壇することになりました。

冒頭、モナコのアルベール2世大公が挨拶を行い、2020年末までに海洋の10パーセントを保全するという目標の実現、さらには、30%の海洋を保全するとの新たな目標の設定に向け、国際社会が一丸となって取り組んでいく重要性を強調しました。


モナコのアルベール2世大公(左)とフランスのブルーン・ポアールソン環境・連帯移行省国務大臣(右)

パネル討論では、コスタリカのホセ・マリア・フィゲレス・オルセン元大統領が気候変動により世界の気温上昇を1.5℃以内に留めるという政策目標とならんで、海洋の30%を保全するという目標は国際社会にとり非常に重要であるとして、パネリストにその実現に向けた戦略についてコメントを求めました。角南所長は、海洋保護の効果的実現を図る上で科学が果たす役割は大きいと指摘した上で、来年から開始される国連海洋科学の10年を契機に、海洋生態系の評価や海洋保全の取組みの効果検証、海洋の可視化や情報公開、人工衛星やドローンなどの新技術の活用を推進すべきと述べました。更に、海洋政策研究所が国際的に連携し、多様なステークホルダーが参加する海洋政策対話により合意形成に向けた基盤強化を目指す取組みを紹介しました。角南所長のスピーチの内容はこちら(英文:PDF)を御覧ください。
質疑応答では、海洋保護区の量的拡大のみならず、質的向上の重要性が指摘された他、海洋保護区の効果的な管理に向けた法制度整備や能力構築の重要性などが指摘されました。


パネル討議参加者:(左上から時計回り)角南篤 海洋政策研究所長、エンリック・サラ ナショナル・ジオグラフィク エクスプローラー、
ホセ・マリア・フィゲレス・オルセン元コスタリカ大統領、セルジュ・セグラ フランス海洋担当大使、
シャーリー・ビンダー パナマ環境省環境政策課長、サビン・ジェッセン カナダ国立公園原生協会海洋プログラム部長

この会議では、主要国政府や関係団体が海洋環境や海洋資源の保全、持続可能な利用の実現に向けた国際的な目標をより発展させる気運を盛り上げる姿勢が見られました。海洋政策研究所では、今後の動きを注視していくとともに、効果的な施策形成に資する政策対話や研究を進めて参ります。

より詳細な報告はこちら(和文)で閲覧が可能です。

(2020/06/08追記) 当日の会議の模様は11th Monaco Blue Initiative 2020にてご覧いただけます

海洋政策研究所 小林正典・渡邉敦

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