笹川平和財団は、2017年11月の第31回東南アジア諸国連合(ASEAN)サミットにて各国首脳により署名された「移住労働者の権利の保護と伸長に関する宣言(コンセンサス)」を受け、インドネシアのNGO 、
Human Rights Working Group(HRWG)への支援を通じ、域内の移住労働者の権利状況について基礎調査を実施しました。コンセンサスに示されている移住労働者の権利について各国ではどのような現状にあるのか、またコンセンサスがどのような問題を見落としているのか等について調査を行い、その結果を「
Migrant Workers' Rights in ASEAN Region: A Baseline Study」として一般公開しています。
他方、日本は近年、ASEAN諸国からの移住労働者を多く受け入れるようになっています。日本においても、送出し国や受入れ国における政府や市民社会の取り組み、移住労働者が直面する課題について理解を深められないかとの問題意識から、上記調査結果の日本語訳を作成しました。移住労働者を取り巻く現状と課題について認識を高め、彼らの権利保護に向けた東南アジアとの連携について考える一助となれば幸いです。
なお、この日本語訳の編集・校正作業には、
一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)に多大なるご協力をいただきました。2020年2月22日に笹川平和財団とヒューライツ大阪の共催によるセミナーの参考資料としても活用しました。セミナーの詳細は
こちらよりご覧いただけます。
アジア事業グループ 岡本富美子・横木那美