ハリール・ハッサン駐日バーレーン王国大使をお迎えし、2012年11月22日(木)に、講演会を開催しました。
講演者: ハリール・ハッサン駐日バーレーン王国特命全権大使コメンテーター: 出川展恒氏 (NHK解説委員)
2010年末にチュニジアで発生したジャスミン革命からアラブ世界へと波及した「アラブの春」は、バーレーンにも及びました。2011年2月には、シーア派住民を中心に、政治的自由の拡大、人権の尊重や議員内閣制の導入を要求する反政府デモが発生し、治安部隊との衝突で死傷者が出る事態に進展しました。バーレーン政府は激化するデモの武力鎮圧に乗り出し、3月14日には政府の要請により、サウジアラビア軍やUAE警官隊から成るGCC合同軍「半島の盾」が派遣され、3か月間の非常事態宣言が発令されて事態は沈静化へ向かいました。しかし、今年4月のF1レース開催をきっかけに、各地で抗議デモが再燃しています。 一方で、ハマド国王は、2011年2月11日には各世帯へ現金支給を行い、メディア規制の緩和、人権機関の設置や法改正等の諸改革に取り組む姿勢を示しています。
このような状況下、ハッサン大使より、バーレーンの概略と周辺国との関係、国内最新情勢およびハマド国王が推進する諸改革の進展、外交官が紛争解決に果たすべき役割などについてお話しいただきました。