2013年11月6日(水)、サミール・アルール駐日モロッコ王国大使をお迎えし、講演会を開催しました。
講演者: サミール・アルール特命全権大使
モデレーター: 鷹木 恵子 博士 桜美林大学 国際学研究科 教授
1956年の外交関係樹立以来、日本とモロッコは良好な関係にあります。例えば、日本政府は、経済面では、二国間の貿易や農業・職業訓練・水・エネルギー分野などの経済協力に加え、アフリカ大陸の窓口という戦略的立地を生かし、モロッコを介して日本のサハラ以南諸国への技術協力を行う、三角協力を進めています。6月初頭に横浜で開催された第五回アフリカ開発会議において、サハラ砂漠南部の安定化のための支援を表明しました。今後、日本とモロッコとの協力はますます重要になっていくものと思われます。
アラブ諸国の中では、「アラブの春」の影響は比較的少ないと見られているモロッコですが、2011年2月には、フェイスブックを通じて「2月20日運動」が呼びかけられ、汚職撲滅、議会君主制、司法の独立、男女平等などを求める全国一斉デモが行われました。それに対し、ムハンマド6世国王は包括的改革としての憲法改正を呼びかけ、国民投票を経て憲法改正案が成立するなど、国王のイニシアティブにより様々な改革が進められています。 このような状況下、アルール大使より、モロッコの国内最新情勢および民主化の進展、周辺国との関係などについてご講演いただきました。