セミナー アジア事業グループ
緊急セミナー

2021アフガニスタン政変と国際社会

共催:笹川平和財団、科研費 学術変革領域研究(A)イスラーム的コネクティビティにみる信頼構築、NPO法人 ジャパン・プラットフォーム
 2021年8月15日、ターリバーンが首都カブールを制圧し、アフガニスタン全土を支配下においた。想定外の速さで権力を掌握したターリバーンによる報復を恐れ、各国政府は自国民の救出に乗り出した。多くのアフガン市民も空港に殺到した。それを振り払って飛び立つ航空機は、あたかも国際社会がアフガニスタンを見捨てる象徴のように映り、衝撃を与えている。

 2001年9月11日の米国同時多発テロ事件後、米英を中心とした有志連合は「不朽の自由作戦」を展開し、事件の首謀者オサマ・ビン・ラーディンをかくまうターリバーンを攻撃した。その後、暫定政府をへて、2003年に「アフガニスタン・イスラム共和国」が発足。以来、国際社会は同国の平和構築支援に積極的にかかわってきた。

 日本もアフガニスタンの安定化と復興へ向け多大なコミットメントをしてきた。2001年11月には「テロ対策特別措置法」を制定し、自衛隊がインド洋で米艦艇などに補給を行い、政府開発援助(ODA)事業やNGOなどの民間団体も支援を継続してきた。しかし今、これらの支援の成果が水泡に帰す危険性に直面している。

 はたして、過去20年間の国際社会のアフガニスタンへの関与は、何をもたらしたのか。「テロリスト」とラベリングされたターリバーンは、どのように変容してきたのだろうか。イラン、ロシア、中国の台頭は、周辺地域の地域の地政学的な再編をもたらすだろうか。そして、国際社会はこれから同国の平和と安定にどのように貢献することができるのだろうか。これらの問いに関し、専門家と実務家と共に考える機会としたい。
事務局
笹川平和財団アジア事業グループ
E-mail: asiapeace@spf.or.jp
Tel: 03-5157-5160

※取材についてのお問い合わせはコミュニケーション企画部広報課へお願いいたします。
E-mail: spfpr@spf.or.jp
Tel: 03-5157-5389

プログラム

17:00 開催挨拶
角南 篤(笹川平和財団理事長)
17:05-17:10  趣旨説明
堀場 明子(笹川平和財団アジア事業グループ主任研究員)
17:10-18:30 プレゼンテーション
スピーカー:

田中 浩一郎氏(慶応義塾大学 教授)
山本 忠通氏(元アフガニスタン担当国連事務総長特別代表兼UNAMA代表)
小美野 剛氏(CWSジャパン(国際NGO)事務局長/ジャパン・プラットフォーム 代表理事)
シャイダ・モハマド・アブダリ氏(駐日アフガニスタン大使館 大使)
18:30-19:00 質疑応答
モデレーター:

石井 正子氏(立教大学 教授/ジャパン・プラットフォーム 理事)
19:00 閉会

講演者

田中浩一郎氏
スピーカー

田中浩一郎氏

慶応義塾大学 教授

プロフィール

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授。2019年8月まで一般財団法人日本エネルギー経済研究所常務理事兼中東研究センター長を務める。アフガニスタンとの関わりでは、国際連合アフガニスタン特別ミッション政務官、アフガニスタン大統領選挙欧州連合派遣監視団員などを歴任。

山本忠通氏
スピーカー

山本忠通氏

元アフガニスタン担当国連事務総長特別代表兼UNAMA代表

プロフィール

外務省文化交流部長、在ユネスコ政府代表部及びハンガリー特命全権大使、アフガニスタン・パキスタン支援担当日本政府代表などを経て、日本人として三人目の国連事務総長特別代表として2016年~2020年まで国連アフガニスタン支援ミッションの長を務める。

小美野剛氏
スピーカー

小美野剛氏

CWSジャパン(国際NGO)事務局長/ジャパン・プラットフォーム 代表理事

プロフィール

特定非営利活動法人CWS Japan事務局長及び認定NPOジャパン・プラットフォーム共同代表理事。ジャパン・プラットフォームは2001年からアフガニスタンで継続して人道支援活動を続けており、CWS Japanとしても防災事業・緊急人道支援事業などでアフガニスタンの事業を継続している。

シャイダ・モハマド・アブダリ氏
スピーカー

シャイダ・モハマド・アブダリ氏

駐日アフガニスタン大使館 大使

プロフィール

駐日アフガニスタン・イスラム共和国特命全権大使。国家安全保障問題担当大統領補佐官、2012年から2018年までは在インド、アフガニスタン・イスラム共和国特命全権大使などを経て、現職。

石井 正子氏
モデレーター

石井 正子氏

立教大学 教授/ジャパン・プラットフォーム 理事

開催一覧

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