初代駐日グルジア大使イワネ・マチャワリアニ閣下講演会 ('08.7.18開催)「グルジアを巡る米国・ロシアのパワーバランス」の要旨(日本語)を掲載しました
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マチャワリアニ大使は、現在のグルジアを取り巻く諸情勢について次のとおり述べた。
2003年のバラ革命以降、グルジアはサーカシヴィリ大統領の下で民主化が進み、経済面でも改革が進み外国投資も増加している。グルジアは小国ではあるが地政学的には重要な位置にあり、現在、EUとNATO加盟を目指している。また、グルジアにはカスピ海産石油・天然ガスをヨーロッパに輸出するパイプラインルートが通過しており、エネルギー安全保障面で中央アジア・コーカサスとヨーロッパを結ぶ重要な結節点の役割を果たしている。

また、1993年のアブハジア紛争に関して、「この紛争により、アブハジアの人口の2/3を占めていたグルジア人が難民となりアブハジアを追われた。アブハジア地方には15世紀からグルジア人が居住を始め、アブハジア人と共存してきた。現在、ロシアの思惑により、2014年のソチ・オリンピックの建設労働者という名目で中央アジアやシベリアから多くの人々がアブハジアに移住している。それに伴い、アブハジア地方に住むアブハジア人自体が少数派になりつつあるといった状況が生まれている。」と述べた。

最後に大使は、「グルジアがロシアとの善隣互恵の関係改善を希望しており、メドヴェージェフ・ロシア大統領も両国関係の改善を表明している、しかし、現実の動きは逆行している」と述べ、このような地域の不安定な情勢に対して、日本がグルジアとロシアの関係改善に仲介してくれることを希望していると締め括った。
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