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これからの漁業管理と“with コロナ“社会

村上悠平
笹川平和財団海洋政策研究所 (OPRI) では、OPRIの研究員を中心に海洋に係る国内外のさまざま動きを分析し発信する、海の論考「OPRI Perspectives」を発行しております。

第8号はOPRI研究員の村上悠平氏による論考「これからの漁業管理と“with コロナ“社会」です。
【要旨】
この3,4か月の間,新型コロナウィルス感染症の拡大をめぐる辛く,悲しいニュースが相次ぐ中で,いくつかの勇気づけられる考え方の転換ないしは動きをはじめている事業者の方々がいることに気づかされた。例えば、「値崩れしまくりの魚の命をわざわざ獲る必要がない」として漁を自粛するある若い漁師の姿勢は,現在の状況および潜在的な「コロナ」の脅威を身近に感じながら生活を送ることになるであろう“with コロナ”社会に適合するように感じられる一方で,この20~30年の間に漁業先進国でとり入れられてきた漁業管理の考え方,つまり漁獲量よりも獲れる魚の価値を重視するという考え方にも通じるところがあるように思われる。この論考では,そのような漁業管理の考え方および具体的な実践方法と日本におけるその採用,ならびにそのことが“with コロナ”社会における漁業のやり方にどのような意味を持っているかを検討したい

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