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【開催報告】「海の万博」セミナーシリーズ第2回 「いのち輝く海」を目指して

2021.11.10

2021年10月26日に、(公財)笹川平和財団海洋政策研究所と(株)三菱総合研究所の共催により、「『海の万博』セミナーシリーズ 第2回「いのち輝く海」を目指して」が開催されました(プログラムはこちらを、セミナーの様子はこちらの講演動画をご覧ください)。

2025年、大阪湾を臨む「夢洲」の会場にて、大阪・関西万博の開催が予定されています。(公財)笹川平和財団海洋政策研究所では、この万博を「海の魅力発信」「海の課題解決」のショーケースとしていくことを目指して、TEAM EXPO 2025プログラムに「海の万博チャレンジ」を登録しました。その第一歩として、(株)三菱総合研究所との共催により、2021年度に「海の万博」セミナーシリーズを開催しています。第2回となる今回は、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に即し、「いのち輝く海」と題して、「サスティナブル・シーフード」のあり方について瀬戸内海の経験をモデルとして取り上げつつ議論を深めました。

開会にあたり、阪口秀・海洋政策研究所長より挨拶があり、続いて、ピーター・トムソン国連事務総長海洋特使からのビデオメッセージが流されました。ビデオメッセージでは、2025年大阪万博が、「国連海洋科学の10年」(2021~2030年)の中間点に位置しており、相乗効果が期待されることや、2022年6月にポルトガル・リスボンで開催される国連海洋会議における議論が大阪・関西万博に引き継がれるだろうとの期待が述べられました。

第1部では、武藤正紀 (株)三菱総合研究所主任研究員から、第1回セミナーにおける議論を受けた今後の「海の万博」セミナーの進め方が紹介されました。「いのち輝く」の定義のひとつとして「ウェルビーイング」(身体的・精神的・社会的に良好な状態にあること)というキーワードが示され、海の活用と課題解決により人・社会・地球のいずれもが「いのち輝く」可能性があること、そして今回セミナーのテーマであるシーフードがウェルビーイングにどのように貢献するか議論を深めていきたいとの期待が述べられました。
続いて、角南篤(公財)笹川平和財団理事長からは、大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を海に見出そうと議論を開始した、本セミナーシリーズの企画趣旨が述べられました。また、SDG14「海の豊かさを守ろう」に向けて世界が大きく動いている中で、世界の関心を大阪・関西万博に集め、日本からメッセージを強く発信したいとの考えが示され、そのことを見据え2022年6月の国連海洋会議の場で本セミナーの取り組みを紹介したいとの思いが述べられました。



第1部で導入講演を行う(公財)笹川平和財団の角南篤理事長


第2部では、日生町漁業協同組合の天倉辰己専務理事から、「豊かな食をもたらす瀬戸内の海」と題して、持続可能な里海づくりを目指して長年取り組まれているアマモ場の造成活動と、地域の小中高生の学習活動について紹介いただきました。
続いて(一社)セイラーズフォーザシー日本支局の井植美奈子理事長からは、日本の漁業が抱える問題と近年の漁業法など法制度の改正、持続可能な水産物や漁業を示す認証制度、ポジティブに楽しみながら選べる「ブルーシーフードガイド」について紹介いただきました。世界に誇れる日本のシーフードを大阪・関西万博で届けたいとの思いも示されました。

第3部では、ウミトロン株式会社の佐藤彰子氏から、「豊かな瀬戸内海を支える将来技術」と題して、水産養殖にAIやIoTなどのテクノロジーを活用してサスティナブルな水産業を実現する取り組みについて紹介いただきました。
続いて、神戸北野ホテルの山口浩 総支配人・総料理長から、「サスティナブル・シーフードの実践」として、料理を通じて社会に貢献するという料理人の役割について具体的な取組みが示されました。また、世界的なホテル・レストラン組織「ルレ・エ・シャトー」のもとで取り組まれているサスティナブル・シーフードの行動指針6項目について紹介いただきました。 その後の、海洋政策研究所の角田智彦主任研究員がモデレータをつとめたパネルディスカッションでは、未来に向けて豊かな海の資源を残す観点で意見交換が行われ、万博の機会にサスティナブル・シーフードの取り組みを世界に発信し、社会の意識と行動を変えていくことへの期待が示されました。

 

パネルディスカッションに参加した、(一社)セイラーズフォーザシー日本支局の井植美奈子理事長(左)と、神戸北野ホテルの山口浩 総支配人・総料理長(右)



(文責:海洋政策研究所 主任研究員 角田智彦)

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