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【開催報告】「海の万博」セミナーシリーズ第1回 「海の万博」に向けて

2021.08.30

2021年7月19日に、(公財)笹川平和財団海洋政策研究所と(株)三菱総合研究所の共催により、「『海の万博』セミナーシリーズ 第1回「海の万博」に向けて」が開催されました(プログラムはこちらを、また、セミナーの様子はこちらのダイジェスト版の動画ご覧ください。)

2025年、大阪湾を臨む「夢洲」の会場にて、大阪・関西万博の開催が予定されています。(公財)笹川平和財団海洋政策研究所では、この万博を「海の魅力発信」「海の課題解決」のショーケースとしていくことを目指して、TEAM EXPO 2025プログラムに「海の万博チャレンジ」を登録しました。その第一歩として、(株)三菱総合研究所との共催により、2021年度に「海の万博」セミナーシリーズを開催して参ります。第1回セミナーでは「海の万博」に向けてと題して、万博関係者及び関西の自治体・経済界からのご挨拶・講演と、共催者からの発表・対談を行い、「海の万博」への期待や方向性について議論を深めました。

冒頭挨拶では、(公財)笹川平和財団海洋政策研究所の阪口秀所長から、大阪湾を一望する会場で行わる大阪・関西万博を、日本や世界の人と海の豊かさ・海の大切さを一緒に学んでいく場にしたいと考えて、本セミナーシリーズを企画した旨が述べられました。
続いて、仁坂吉伸 和歌山県知事・関西広域連合長から、関西にとって、海は古くから海外に開かれた窓であり、経済の中心、観光や景観として人々の心を慰め楽しませる存在であったこと、そして、日本はかつて海洋汚染の課題と向き合い解決した経験があり、世界の海洋環境問題の解決モデルを提示できること等について、ビデオメッセージをいただきました。 野島学 (公社)関西経済連合会 理事・産業部長からは、このセミナーシリーズにおいて、海洋の課題が広く共有されることにより、課題解決に向けた行動様式の変容や新たなイノベーションの創出がなされ、万博で広く世界に発信されることへの期待が示されました。

第1部の講演「大阪・関西万博と海」では、堺井啓公 (公社)2025年日本国際博覧会協会 広報戦略局長兼企画局長より、大阪・関西万博の概要について紹介いただくとともに、今回の万博を2030年以降のSDGs+Beyondを見据えた社会を構想する機会として捉え、バーチャル万博や参加型万博を体現し、新たな万博の主人公を生み出していきたいとの考えが示されました。
続いての講演「海の万博への期待」では、小宮山宏 (株)三菱総合研究所理事長が、「いのち輝く」をテーマにした万博は、理念や手段だけではなく、課題先進国とも言うべき日本の現状を掛け合わせて、地球・海が持続し、豊かで人の自己実現を可能にすること(=「いのち輝く」社会)を目指すべきと述べました。

小宮山宏(株)三菱総合研究所理事長写真

小宮山宏 (株)三菱総合研究所理事長

第2部は、角南篤(公財)笹川平和財団理事長による「海の万博に向けて」と題した講演に続いて、小宮山氏と角南篤氏の対談が行われました。「いのち輝く」と感じるのはどういった瞬間なのか考えるべきであること、海が綺麗になったことに加えて、アマモの再生など、子どもたちの心に残る体験の場とすること、また、それらをベースに共感できる企画を大阪・関西万博に向けて考えていきたいことなど、意見交換が行われました。
角南篤(公財)笹川平和財団理事長写真

角南篤 (公財)笹川平和財団理事長

(文責:海洋政策研究所 角田 智彦 主任研究員)

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