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阪口所長共著の論文が粉体工学会第39回論文賞を受賞しました

2021.04.27

このたび、阪口 秀 所長共著の論文「砂箱実験における断層発達過程のリアルスケール粉体シミュレーション」が、粉体工学会の第39回論文賞を受賞いたしました。

【論文紹介】
日本列島を囲むプレート境界では、地震発生リスクの高精度な予測が求められています。プレート境界では大陸プレートの下に海洋プレートが沈み込み,プレート間の摩擦によって地震が発生するとともに,海洋プレート上の堆積物が削り取られて大陸プレート側に付加していきます。この領域は「付加体」と呼ばれ,東海・東南海地震のような巨大地震が多く発生しています。そのため,付加体内部の応力状態や断層構造の発達メカニズムを調べることは,地震の規模や発生リスクを知る上でも非常に重要とされています。
 付加体の形成過程や変遷を研究する構造地質学の分野では、実験室で付加体運動を良く再現できる模擬実験として砂箱が用いられます。しかし、砂箱実験では、付加体の形状変化等や断層運動など表面からの観察や側面から情報しか得られず、3次元的な運動や応力などの力学情報は得られません。
 本論文では、大地震や津波の発生を制御する付加体の断層構造や応力状態を明らかにするため、付加体形成過程を再現することが可能な大規模個別要素法(DEM)シミュレーションを用いて断層運動をともなう地盤の力学挙動を解析しました。3次元の断層構造を特定するために、砂箱実験で用いられる砂と同じ粒径の最大19億個の粒子を用いて、世界最大のDEMシミュレーションを行いました。その結果、自然界でよく見られる断層構造の起伏が再現されました。 地盤表層の微視的な粒子運動を長期的に観測することによって,付加体形成の背後にある断層運動を事前に予測できる可能性が示されました。

下記リンクより受賞論文の抄録およびPDFファイルをご覧いただけます。

西浦 泰介, 古市 幹人 (海洋研究開発機構), 阪口 秀 (笹川平和財団海洋政策研究所) (2019) 砂箱実験における断層発達過程のリアルスケール粉体シミュレーション, 粉体工学会誌 第56巻 4号, pp.203-210. doi:10.4164/sptj.56.203
J-STAGE 粉体工学会誌 論文抄録

また、粉体工学会のホームページ内の論文賞ページでも紹介されています。

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