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「海洋危機ウォッチ(プロトタイプ版)」の公開について

2018.12.26

人間社会が大気中に排出する二酸化炭素は、温室効果により地球温暖化をもたらすとともに、海水中に溶け込むことで海洋酸性化を進行させます。

このような、海洋の温暖化や海洋酸性化は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書において、極域生態系やサンゴ礁といった海洋生態系に相当のリスクをもたらすと記されています。しかしながら、それらの喫緊の課題について、我が国では十分な研究や対応が進んでいません。また、適切な行動を促すためには、正確な情報の発信・入手が必要不可欠です。

このような状況を踏まえ笹川平和財団海洋政策研究所では、「温暖化・海洋酸性化の研究と対策」事業において、これら課題を一般向けに分かりやすく、かつ専門家にも活用可能な情報基盤として「海洋危機ウォッチ(プロトタイプ版)」を、研究開発法人海洋研究開発機構の協力のもとで構築しました。下記のサイトから、最新のニュース記事や、日本周辺の現況推定・観測データ、2100年まで将来予測をご覧いただくことが出来ます。迫りくる海洋の危機を知り、保全していくための取組みに活用ください。

 

*「海洋危機ウォッチ」については、こちらをご参照ください。

掲載例:アラゴナイト飽和度Ωの将来予測(2100年、RCP8.5シナリオ)写真

掲載例:アラゴナイト飽和度Ωの将来予測(2100年、RCP8.5シナリオ)


アラゴナイト飽和度は炭酸カルシウムの溶解に関する指標のひとつで、
Ωの値が低下すると炭酸カルシムの殻や骨格を持つ海洋生物へのリスクが高まる。
将来予測は、海洋開発研究機構による地球システムモデル「MIROC_ESM」による計算結果を利用 (Watanabe et al.. 2011)。
お問い合わせ先
笹川平和財団海洋政策研究所 角田智彦主任研究員
E-mail:oceanpolicy(at)spf.or.jp ※「(at)」を@にしてください

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