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各国の水運事情と船舶ニーズに関するセミナー開催のご案内 ~大河や環礁内におけるシンプルシップの有用性~

2007.04.11

四面を海に囲まれ、貿易量の99%以上を船舶による輸送に頼っているわが国においては、船舶に要求される技術、性能水準は常に高いレベルにあり、海上輸送のニーズに対応しながら技術革新も進んできています。高度経済成長時の船舶の大型化、高速化、その後の一転した省エネルギー需要に対応した高効率化や環境問題への対応など、船舶に対しては、ほぼ一貫して高効率化や高付加価値化が求められてきており、このため、工作方法、機械・機器類が幾何級数的に複雑化し、運営管理においても高度な知識、技術及び設備が要求されるようになっています。

一方で、世界に目を転じると、多くの開発途上国にあっては、技術面や設備面の不足により、多少性能面、経済面での犠牲を払ったとしても、普遍的で維持管理や廃船処理が容易で安全な船舶が安定的な輸送インフラとして求められていると考えられます。しかしながら、これら途上国に対して船舶を供給する先進国側は、途上国の事情に配慮した船舶を改めて開発することはせずに、先進国仕様の船舶をそのまま提供する傾向が強く、途上国側がせっかく船舶を確保しても、維持修繕する能力がないため、やがて運航はままならなくなり、初期だけの効果となってしまいます。

このため、当財団は、複雑で高機能化された近代的船舶を造る発想を180度変えて、シンプルな設計概念に基づき開発途上国でも容易に運航や維持管理ができる船舶について調査研究を行い、アフリカでの現地調査等をふまえて試設計までを行い、「シンプルシップ」として提案いたしました。

今回のセミナーは、アフリカ、アジア及び太平洋島嶼国各一ヶ国からから水運に関する責任者を招き、各国の水運事情の報告等をつうじて「シンプルシップ」のような船舶が生活インフラとして世界の至る所で必要であることを国内の関係者にご理解いただくとともに、駐日大使館関係者に対しては「シンプルシップ」の有用性をご理解いただくために開催いたします。そしてそれが、「シンプルシップ」が実際に幅広く建造・活用され、世界のあちこちで水上輸送の安定が図られることの一助となれば幸いと考えております。

ご多忙な時期ではありますが、「シンプルシップ」の有用性をご理解いただくべくセミナーへのご参加をお願い申し上げます。

 

平成19年10月
海洋政策研究財団
会 長 秋山 昌廣

各国の水運事情と船舶ニーズに関するセミナー概要
日時:平成19年11月6日(火)
場所:日本財団ビル 2階会議室(赤坂1-2-2)
  
  • 地下鉄座線「虎ノ門駅」・・・3番出口より徒歩5分
出口より前方、歩道橋の向こうに日本財団の看板が見えます。
  
  • 地下鉄座線・南北線「溜池山王駅」・・・9番出口より徒歩5分
 外堀通りを虎ノ門方面へ直進、右手ガソリンスタンドの先8階建てのビルです。
  
  • 地下鉄丸ノ内線・千代田線「国会議事堂前駅」・・・3番出口より徒歩6分
国会記者会館を左折、内閣府下の交差点を越え、外堀通りを渡った正面の8階建てのビルです。
次第:
13:30~13:40 主催者挨拶
13:40~14:00 シンプルシップの概要について(海洋政策研究財団)
14:00~14:20 パラオ水運事情
Captain Raymond Arvin
パラオ共和国商務貿易省運輸通信部長
14:20~14:40 ザンビア水運事情
 Mr. David Kema
ザンビア共和国運輸通信省内陸水運海事局長
14:40~15:00 ラオス水運事情
Mr. Vanthong Somphavath
ラオス人民民主共和国通信・運輸・郵便・建設省運輸部内陸水運課長
15:30~17:00 質疑、パネルディスカッション
17:15~ 懇親会
主催: 海洋政策研究財団
言語: 英語、日本語(日英同通)
会費: 無料
申込方法: 別紙申込用紙(64KB)にご記入の上、
平成19年10月26日(金)迄にFAXにてお申込み下さい。
連絡窓口
海洋政策研究財団(財団法人シップ・アンド・オーシャン財団)
海技研究グループ  南島
TEL:03 (3502) 1912 FAX:03 (3502)2033

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