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新着情報:「国家管轄権外区域の海洋生物多様性(BBNJ)についての見解」をとりまとめました

2016.04.04

寺島紘士海洋政策研究所長と川口順子元外相(現・明治大特任教授)が共同主査を務め、各分野の専門家らが参加する「公海のガバナンス研究会」は「国家管轄権外区域の海洋生物多様性(BBNJ)についての見解」を、本年3月末にとりまとめました。

昨年6月に、国連総会が「国家管轄権外区域の海洋生物多様性(BBNJ)の保全と持続可能な利用に関し、国連海洋法条約の下の国際的な法的拘束力のある文書を作成する」と決議したのを受けて、3月28日から4月8日にかけて、2018年からのBBNJの政府間交渉に向けた準備委員会がニューヨークの国連本部で開始されています。

BBNJとは、各国の領海や排他的経済水域(EEZ)の外にあって各国の主権や管轄権が及ばない海域、即ち公海及び深海底(ABNJ)における生物多様性のことを指し、その保全と持続可能な利用は国連海洋法条約でも、生物多様性条約でも規律されていない問題です。

「見解」は、BBNJを保全し、持続的に利用してゆくための2つの方針、5つの論点からなります。その中で、実効性のある新たな管理の枠組の設立と、科学的根拠に基づいた取組みの推進のために、科学的な根拠を提供する機関設立の提案や、環境影響評価の徹底、持続可能な方法で漁獲された水産物を認証する海洋管理協議会(MSC)の「海のエコラベル」のような市場原理を活用したメカニズムの導入が提案されています。

見解

国家管轄権外区域の海洋生物多様性(BBNJ)についての見解

Observations on BBNJ(英文抄訳版)

参考

公海から世界を豊かに~保全と利用のガバナンス~(公海のガバナンス研究会、2014 年6 月発表)

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