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開催報告:海洋空間データ基盤に関する国際会議
2016.03.02
笹川平和財団海洋政策研究所は1月25、26日、国際水路機関(IHO)と協力し、海上保安庁海洋情報部との共催により、「海洋空間データ基盤に関する国際会議」を開催いたしました。
アジアで初の開催となった本会議では、我が国のほかアメリカやイギリス等海洋先進国の専門家から、各国の海洋空間データ基盤(MSDI:Marine Spatial Data Infrastructures)の取り組み事例を発表し、また国内外の関係企業からMSDIの利用例のデモンストレーションを行いました。
当日はIHO加盟国のほか、UNESCO政府間海洋学委員会、国際航路標識協会(IALA)、太平洋共同体事務局をはじめとする国際機関、関係省庁、民間企業などから、2日間で述べ17か国、約260名の参加があり、フロアを交えた活発な意見交換の様子が見られました。
会議では、各国水路機関が収集している海洋情報は、様々な海洋活動や環境保全、海洋防災、海洋開発などの基盤情報であり、その利用促進のためのMSDI構築には情報の空白領域の解消と情報量・品質の向上並びに情報共有の促進が必要であり、そのための各国水路機関の役割および国際連携の重要性が認識されました。今後MSDIの整備がさらに促進され、船舶の航行安全や海上風力発電等の新エネルギー開発など、様々な海洋の持続的な利用・開発につながることが期待されます。
セミナーのプログラム・配付資料については、IHOのウェブサイトで公開されておりますのでご覧ください。
アジアで初の開催となった本会議では、我が国のほかアメリカやイギリス等海洋先進国の専門家から、各国の海洋空間データ基盤(MSDI:Marine Spatial Data Infrastructures)の取り組み事例を発表し、また国内外の関係企業からMSDIの利用例のデモンストレーションを行いました。
当日はIHO加盟国のほか、UNESCO政府間海洋学委員会、国際航路標識協会(IALA)、太平洋共同体事務局をはじめとする国際機関、関係省庁、民間企業などから、2日間で述べ17か国、約260名の参加があり、フロアを交えた活発な意見交換の様子が見られました。
会議では、各国水路機関が収集している海洋情報は、様々な海洋活動や環境保全、海洋防災、海洋開発などの基盤情報であり、その利用促進のためのMSDI構築には情報の空白領域の解消と情報量・品質の向上並びに情報共有の促進が必要であり、そのための各国水路機関の役割および国際連携の重要性が認識されました。今後MSDIの整備がさらに促進され、船舶の航行安全や海上風力発電等の新エネルギー開発など、様々な海洋の持続的な利用・開発につながることが期待されます。
セミナーのプログラム・配付資料については、IHOのウェブサイトで公開されておりますのでご覧ください。
- 【開催日】
- 2016年1月25日(月) 26日(火)
- 【会 場】
- 日本科学未来館7階・未来館ホール
- 【主 催】
- 公益財団法人笹川平和財団 海洋政策研究所
海上保安庁海洋情報部 - 【参加者】
- 260名
- 【プログラム】
第一部:海洋空間データ基盤の事例紹介
Industry Demonstration Workshop |
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12:30 | 開場 |
13:30 | 開会挨拶 春日 茂(海上保安庁 海洋情報部長) 寺島 紘士(笹川平和財団海洋政策研究所 所長) |
13:40 | 歓迎挨拶 ロバート・ウォード(国際水路機関 理事長) |
13:45 | 基調講演:MSDIの重要性及びMSDIと地域並びに各国水路サービスとの関係 ロバート・ウォード(国際水路機関 理事長) |
14:15 | 発表1:ロンドン港における新潮汐監視システムの提供 ジョン・ペッパー(OceanWise) |
14:45 | 発表2:海洋空間データ基盤における位置情報のパワー ラファエル・ポンス(Esri Inc.) |
15:15 | 休憩 |
15:30 | 発表3:S-100ベース製品の相互運用性 エマ・フォラー(SevenCs) |
16:00 | 発表4:データ集約ワークフローのための自動測量作業 アンドリュー・ハガス(Caris) |
16:30 | 発表5:IIJと水路分野におけるデータ価値連鎖 ジョン・コヨン(IIC Technologies) |
17:00 | 討論 |
17:30 | 第一部終了 |
第二部:海洋空間データ基盤の推進に向けて MSDI Open Forum |
|
8:15 | 開場 |
8:45 | 趣旨説明 ジェンス・ピーター・ハートマン(IHO-MSDI作業部会議長) |
9:00 | 1.国際的活動 発表1-1:UNESCO政府間海洋学委員会における海洋空間利用計画の取り組みと海洋情報サービスについて 道田 豊(東京大学大気海洋研究所 教授/IOC-IODE共同議長) 発表1-2:大洋州におけるMSDIのニーズと課題 サチンドラ・シン(Pacific Community(SPC)) 発表1-3:e-Navigationと海上デジタルインフラストラクチャー 野口 英毅(海上保安庁交通部 国際協力調整官/IALA e-Navigation委員会副議長) |
10:20 | 休憩 |
10:40 | 2.日本の空間データ基盤に向けた取り組み 発表2-1:日本の海洋空間情報の一元化:日本の海洋台帳 藤田 雅之(内閣官房総合海洋政策本部事務局 内閣参事官) 発表2-2:国連における地球規模地理空間情報管理に関する取り組みと日本の空間データ基盤戦略について 村上 広史(国土地理院 参事官) 発表2-3:JAXA衛星による海洋観測 石澤 淳一郎(宇宙航空研究開発機構(JAXA)衛星利用運用センター 技術領域リーダー) |
12:00 | 昼食 |
13:15 | 3.研究分野におけるニーズと課題 発表3-1:海上交通における海洋情報の活用 庄司 るり(東京海洋大学 教授) 発表3-2:東京湾における海洋環境管理に関する取り組み 古川 恵太(笹川平和財団海洋政策研究所 海洋研究調査部長・主任研究員) 発表3-3:津波被害想定と空間データ 富田 孝史(港湾空港技術研究所海洋情報・津波研究領域 領域長) |
14:30 | 休憩 |
14:45 | 4.産業界におけるニーズと課題 発表4-1:海洋環境と海洋土木について マイク・オズボーン(OceanWise) 発表4-2:海洋空間情報のコンサルタント分野における取組事例・ニーズについて 福島 庸介(株式会社パスコ(一般社団法人海洋調査協会代理)) 発表4-3:水産分野における海洋空間データについて 斎藤 克弥(一般社団法人漁業情報サービスセンター(JAFIC) 漁海況部長) |
16:00 | 5.東アジアにおけるニーズと課題 発表5-1:MyGDIを支えるMSDI クマルディン・ユソフ(マレーシア国家水路センター) 発表5-2:保全のための海洋空間計画の取り組み:東アジア海域韓国西岸の状況 チュルワン・コー(ソウル国立大学) |
16:50 | 6.総合討論 |
17:15 | 閉会 |