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笹川日中友好基金グループ

2026夏休み特別企画「日本と中国の漢字を楽しもう!」開催報告

笹川日中友好基金


2026.08.28
9分

 笹川日中友好基金は、TOPPANホールディングス(株)印刷博物館および沼津国際交流協会の協力を得て、小学生を対象とした夏休み特別企画イベント「日本と中国の漢字を楽しもう!」を実施しました。日本と中国の共通文化である「漢字」をテーマに、ワークショップ形式で行われ、子どもたちは漢字の成り立ちや歴史を学び、最後に自ら考えた新しい「漢字」を発表しました。講師兼ファシリテーターは、元中国国際放送局アナウンサーの高橋恵子さんと富澤康代さんが務めました。
 
 1回目のワークショップ(8月1日実施)は印刷博物館(東京都文京区)との共催で実施しました。この日は、東京・神奈川・埼玉・千葉に住む小学1年生から小学6年生までの子どもたち27名とその保護者が参加しました。
 冒頭ではまず、印刷博物館の見学がありました。生徒たちは学芸員の石橋さんと前原さんから、「日本において印刷は何年前から始まったのか」などのクイズを交えながら印刷の歴史についての説明を受け、印刷が外国との接触の中でどのように発展し、今につながるのかについて理解を深めました。また、奈良時代に印刷された「百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)」を見ながら、印刷された年代が明確で現存する世界最古の印刷物が日本にあるという説明を受けて驚きの声が上がっていました。
 

印刷博物館見学の様子。文字とその記録方法の歴史について学びました。写真は亀の甲羅に熱を加えることで生じるヒビや音で吉凶などを占う亀卜(きぼく)についての解説を受けている場面で、甲骨文字についての紹介もありました。

百万塔陀羅尼について解説を受けている様子。その名の通り、経文が100万枚印刷されたとの解説を受け、参加者たちは驚いていました。

近代の印刷について解説を受けている様子。西洋文明の受容による生活の変化を描き伝えた色鮮やかな印刷物は、文明開化のありさまを広く人々に知らせる役割を果たしました。

 前半では、漢字は中国から日本に伝わり、その漢字を基に平仮名やカタカナが生まれたこと、漢字は4つに分類できること、日本から中国に伝わった漢字もあること、漢字には私たちが日常で使う漢字のほか、簡体字や繁体字があることなどを学びました。合間に富澤先生による漢字クイズを交えるなど、生徒たちが楽しみながら学べる工夫が取り入れられていました。
 
 後半では、学んだ内容を参考に「新しい漢字」を発明し、最後に自分が作った漢字を発表しました。ある児童は「束」と「彡」を組み合わせ、髪の毛を束ねるものという意味で「シュシュ」という読み方の漢字を発明しました。また別の児童は「芋」と「油」という二つの漢字を一度分解し、再び組み合わせました。「于」の左側に「氵」、右側に「由」を配置し、これらの上部に「艹」をかぶせることで「フライドポテト」という読み方の漢字を発明しました。このほかにも、昆虫や動物、スマホなどの身近な物をモチーフにした独創的な漢字が発表されました。発表者の豊かな想像力で発明された漢字を聞いて、他の子どもたちも、保護者も、スタッフも何度もうなずきながら感心した様子でした。講評の先生方からは「たくさんの意味が一つの漢字に凝縮していてかつバランスも取れていたので、素晴らしかった」、「大人も知らないような難しい熟語も知っていて驚きました」とコメントがありました。

発表後の記念撮影。独創的かつ魅力的な漢字がたくさん誕生しました。 (8月1日、印刷博物館)

 子どもたちからは、「漢字を作るのが楽しかった」、「みんなの作った漢字も見ることができて面白かった」、「想像力が刺激された」と大変好評でした。また、保護者からも、「漢字の説明だけではなく、発表の仕方まで教えてもらえたので良かった」、「わかりやすく、それでいてとても専門的なことを教えていただいて勉強になった」、「大人が聞いていてもとても面白かった」、「自由な発想をみんなで称賛し合って作り上げたのが良かった」などの声が寄せられました。
2回目のワークショップ(8月2日実施)は沼津国際交流協会との共催でプラサヴェルデ(静岡県沼津市大手町)にて実施しました。この日は沼津市・三島市内の小学4年生から小学6年生までの子どもたち19名とその保護者が参加しました。ワークショップの基本構成は印刷博物館の回と同じで、前半に漢字についての説明、後半に漢字を発明して発表する時間が設けられました。
 後半にて、とある生徒は「魚」の左側に「手」、右側に「米」を組み合わせて「お寿司」という読み方の漢字を発明しました。別の生徒は「麺」という漢字の「面」の部分を削除して「辛」と「平」を代わりにおいて「びゃんびゃんめん」という読み方の漢字を発明しました。手を使って魚とお米を握るからお寿司、辛くて平べったい麺が特徴だからびゃんびゃん麺、二人とも「対象の形や動作に着目した独創的でバランスの良い漢字を発明することができて素晴らしかったです」と講評の先生方からコメントがありました。このほかにも、動物や果物、スポーツなどをモチーフにしたたくさんの素敵な漢字が発明されました。たくさんのアイディアが浮かんできて漢字を複数発明した子どももいました。どの漢字も魅力的で子どもたちの想像力の豊かさにはいつも驚かされます。

発表後の記念撮影。どの漢字も素敵で、会場は活気にあふれていました。 (8月2日、プラサヴェルデ)

 子どもたちからは「みんなの漢字が面白かった」、「先生たちの話が分かりやすかった」、「新しい友達ができた」と感想をいただきました。また、保護者からも、「発明した漢字に個性が出ていて楽しかった」、「学年や学校の異なる友達とワークショップを行い、発表することがいい経験になったと思います」と好評の言葉をいただきました。(執筆者:平柳智明)

印刷博物館について
TOPPANホールディングス株式会社が運営する博物館。印刷文化に関わる資料の蒐集や研究活動、活版印刷などの印刷を実体験するなどの実践・啓蒙活動を行っている。常設展示のほか印刷を体験できるさまざまなワークショップや夏休みの体験教室や企画展に合わせた特別企画なども行っている。ウェブサイトURL
 
沼津国際交流協会について 
1992年に「国際社会の一員としての自覚のもとにふれあいを基調とした国際交流を推進し、個性と活力にあふれた『国際都市 沼津』の創造と世界平和に寄与すること」を目的に設立された。国際交流 イベント・催し、国際理解教育、海外関係、ボランティア関係、外国籍住民への支援などの事業を実施している。中国文化を理解するための講座の開催や在住外国人との交流 を通じて市民の意識高揚をはかるための日本語スピーチコンテスト、国際スポーツ交流会などの事業を展開すると共に、沼津市からの委託を受けて、カラマズー 市(米国)、岳陽市(中国)からの訪問団受入事業や、外国人のための日本語講座(沼津にほんご教室)を開催している。
<沼津国際交流協会> ウェブサイトURL
 
 
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