笹川中東イスラム基金事業室は、ヒシャム・エルゼメイティー駐日エジプト共和国大使をお迎えし、2014年9月5日(金)に、講演会を開催しました。
2013年6月30日の反政府デモは、全てのリベラル勢力を排除したことで挙国一致政権の樹立に失敗したモルシー政権の下で、経済状態が悪化の一途をたどったことが原因と言われました。暫定政権は、ガソリン代やパン代の値下げを実施するための政策や海外からの財政支援により、エジプトの社会や経済の安定に努めてきました。しかし、治安状況に対する不安から外国人観光客の激減や投資の低調が続き、経済的に厳しい情勢が続きました。
大統領選挙は、2014年5月26,27,28日に、公平公正な選挙の確保に努めるための国際監視団の下で実施され、国防大臣兼副首相を務めるエルシーシ陸軍元帥が2300万人の有権者の支持を得て大統領に当選を果たしました。こうした近況を踏まえながら、エルゼメイティー駐日大使に、エルシーシ大統領による新体制での国づくりの見通しなど、今後のエジプト情勢の展望についてご講演頂きました。