瀬戸内は世界でも有数の閉鎖性の海域で700以上の大小の島があると言われる、とても美しい場所です。その瀬戸内を、今までにない発想・サステナビリティーの観点でデザインしていていくことを目指す「瀬戸内デザイン会議」(世界的グラフィックデザイナーの原研哉氏らが主宰)にも参加する角南理事長は、デザイン会議の場でも、「ブルーエコノミー」について議論をしてきたといいます。角南理事長は、これを「瀬戸内ブルーエコノミー構想」と名付け、フェリーさんふらわあなど、瀬戸内地域の企業や有識者らを巻き込みながら、「瀬戸内の未来を一緒に変えていきたい」と語ります。
一方、「角南理事長の構想と方向性は同じ」と語る赤坂社長は、「2050年までにゼロエミッション(廃棄物のemission=排出=をゼロにする)を達成するロードマップの中の一つとして、LNG燃料フェリーを建造することになった」と 「さんふらわあ」の導入の背景を紹介。「利用される方の中には『環境が大事』と考えてさんふらわあを選ぶ方も多く、環境がビジネスの一要素となってきていると感じている」と語りました。
「自分は船に乗るのが好きでクルーズを楽しむ」という角南理事長は、「環境にやさしいという“サステナブル消費”が新しいビジネスモデルとして受けいれられる。“環境を大切にする+経済を活性化させる”という考え方がブルーエコノミーの原動力となる」と応じました。
株式会社フェリーさんふらわあの親会社である商船三井は、これまでに、海のカーボンクレジット「Jブルークレジット※」を購入しています。2022年度には、電気推進タンカー「あさひ」が、一部重油で走る際のCO2量にあたる12.7トン分のJブルークレジットを購入するなど、データも公開しながら、ブルーエコノミーの推進役としての姿勢を明らかにしています。
※海洋沿岸域における生態系のCO2吸収量を測定しクレジット化して企業などに販売されています。