笹川日中友好基金、日中の出版社をつなぐ翻訳出版事業を再開
2025年6月19日、公益財団法人 笹川平和財団の笹川日中友好基金は、中国・北京で開催された「第31回北京国際ブックフェア(BIBF)2025」において、南京大学出版社が主催する「中日文化及び学術相互翻訳フォーラム」に参加し、日中図書翻訳出版交流事業の再開(第2期)を発表しました。
笹川平和財団海洋政策研究所編/阪口秀監修
人類は寒冷化や温暖化、乾燥・降雨パターンなどの地球環境の変化に対応しながら、これまで生き延びて、生活と社会の基盤を築き上げてきました。これは人類と気候との厳しい闘いの歴史として振り返ることもできます。そしていま、我々は生きとし生けるものの生存空間に大きな影響を与えつつある地球温暖化という新たな気候変動の脅威に直面しています。
このような問題意識のもと、海洋政策研究所では表面の約71%が海でおおわれ、“水球”と呼ぶにふさわしい私たちの地球で起きている気候変動に対応する安全保障、すなわち「気候安全保障(Climate Security)」に注目した本書を、このほど刊行しました。
本書では、地球温暖化が海洋に与える影響や安全保障環境の変化、気候変動によって生じる新たなリスクを分析し、大きな影響を受けるインド太平洋地域において我々に求められている取り組みを検討するとともに、日本発の安全保障概念である総合的安全保障をさらに進化させた、総合的気候安全保障の重要性を提示しています。