登壇者
酒井 英次
笹川平和財団海洋政策研究所副所長
昨今における気候変動問題への関心の高まりとともに、特に太平洋小島嶼国において、海面上昇に関連する土壌の浸食や、それにともなう居住環境の劣化が予想され、人々の移転の規模が拡大することが危惧されています。とりわけ海抜の低い小島嶼国や沿岸国では、気候変動を含む複合的な理由によって人々が国外に移住しており、これらの移転者が移転先のホストコミュニティーと融和して生活を再建するための方法論を確立することは、国際社会にとって火急の課題です。
笹川平和財団海洋政策研究所は、東京大学、環境法研究所(米国)、法政大学等との国際共同研究として太平洋の小島嶼国における気候変動と移住をテーマに調査を実施し、得られた研究成果をもとに、2019年12月初旬にJournal of Disaster Researchの特別号として公刊しました。本セミナーでは、特別号に掲載された論文の知見を広く発信することを目的として、執筆者による講演と討論を行います。
13:00-13:15 | 開会挨拶 酒井 英次(笹川平和財団海洋政策研究所副所長) |
13:15-13:45 | 講演1:「国際共同研究およびJournal of Disaster Research特別号の概要」 中山幹康(東京大学大学院新領域創成科学研究科教授) |
13:45-14:15 | 講演2:「環境移民のための実効性を有する法制度」 Carl Bruch(環境法研究所国際部長) |
14:15-14:45 | 講演3:「移住と移転先での生活再建:米国スプリングデールにおけるマーシャル人社会およびマジュロにおけるマーシャル人大学生の比較」 Malisa Laelan(在アーカンソー州マーシャル人会、Shanna McClain 環境法研究所客員政策アナリスト) |
14:45-15:00 | 休憩 |
15:00-15:30 | 講演4:「太平洋島嶼出身者の米国オレゴン州への移住:生活の質向上への促進要因および阻害要因」 Kapiolani Micky(在オレゴン州ミクロネシア人会、Scott Drinkall 環境法研究所客員研究員) |
15:30-16:00 | 講演5:「キリバスからフィジーへの移住者の生活再建」 前川 美湖(笹川平和財団海洋政策研究所主任研究員、Priyatma Sign フィジー大学講師) |
16:00-16:45 | ディスカッション |
16:45 | 閉会 |
笹川平和財団海洋政策研究所副所長
東京大学大学院新領域創成科学研究科教授
環境法研究所国際部長
在アーカンソー州マーシャル人会、Shanna McClain 環境法研究所客員政策アナリスト
在オレゴン州ミクロネシア人会、Scott Drinkall 環境法研究所客員研究員
笹川平和財団海洋政策研究所主任研究員、Priyatma Sign フィジー大学講師