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一般事業 豊かな社会の創造と民間非営利活動~民間非営利組織、企業、公的セクター間の協力

2002年
事業

環境保護のためのNGOと企業の協働

事業実施者 Foundation for a Sustainable Society, Inc. (FSSI)(フィリピン) 年数 3/3
形態 自主助成委託その他 事業費 2,723,619円
事業内容
環境問題を考慮した商品開発やリサイクルは、知識や技術が必要というだけでなく、社会事業としての側面があるため、N G Oと企業の協働の可能性が注目される分野です。本事業は、東南アジア地域における環境保護を目的とした企業とN G Oの協働事例を取り上げ、その成功要因の分析と各事業関係者の交流を通じて、セクター間の協力関係を強化しようというものです。
事業1、2年目は、インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシアの企業とN G Oの協働事例を調査し、両者が協働に至った動機や利益・専門性の合致といった面から成功要件を分析するとともに、ワークショップや出版を通じて域内での情報共有を図ってきました。
事業最終年度を迎えた本年度は、これまでの事例の中で4カ国の事業参加者の関心が集まった、タイにおける廃棄物リサイクルのコミュニティ・ビジネスについて、住民、N G O、行政の連携のプロセスを見学する研修プログラムを実施しました。1 4人の参加者は、企業が環境保護と住民の生活向上の両面から推進しているコミュニティ・バンク(廃棄物の売り上げによる地域
の共同基金)や州立病院の医療廃棄物管理トレーニング、さらにN G Oが首都圏のショッピング・センターのテナントに対し、リサイクル・マネジメントの効率化と収益性の指導とあわせて行っている環境教育プログラムを視察しました。研修を総括するワークショップでは、企業とN G Oのカルチャーは違っていても、相互に学習・補完し合える余地が大きいことが認識されました。つまり、企業側が協働の動機に関して説明責任を果たすことができ、N G Oがプロフェッショナリズムをもって共通の利益を追求すれば、社会性のあるビジネス展開を目指す企業戦略と、社会活動の財政的安定のために収益性を求めるN G Oの起業家精神の間で、営利・非営利の違いは対立要素ではなくなるだろうということです。
3年間の本事業を通じて交流をもった参加者の間には、メーリングリストを活用したネットワークが築かれ、政府セクターを含めた協働のあり方について、特に企業とN G Oが協働してより効果的なアドボカシーを行っていく上での行動規範の必要性が議論されています。また、事例集や研修報告をまとめた出版物には、東南アジアはじめ、日本や米国のシビル・ソサエティ、研究機関からも反響が寄せられています。

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