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一般事業 多元的価値観の共存に向けて~地域共通問題に関する対話と交流

2006年
事業

西アジア域内連携と発信機能の強化に向けて

事業実施者 Royal Scientific Society(ヨルダン王立科学協会/ヨルダン) 年数 2/2
形態 自主助成委託その他 事業費 11,608,300円
事業内容
ヨルダンのハッサン皇子は、米国の拡大中近東政策における民主化の対象として一括りにされるモロッコからアフガニスタンまでの地域を「西アジア」と呼び、アラブ・非アラブ、イスラム・非イスラムの両方の伝統を有するこの文化圏の、「アジア的」価値観の多様性と共存をキーワードにした地域連携の可能性を提唱してきました。本事業は、ハッサン皇子を推進役にこの地域の政府、学識者、NGO関係者を集め、外からの改革ではなく、内なる変革を目指す国境を越えた社会基盤づくりを目指して開始されました。
1年目の準備会合を経て、2年目にあたる本年度は、2006年7月11、12日にアンマンで第1回ラウンドテーブルを開催しました。ヨルダン、パレスチナ、イスラエル、エジプト、トルコ、湾岸諸国、イラン、パキスタン、インド、バングラデシュ、タンザニア、米、英、仏、フィンランド、ベルギー、日本から、外交関係者やシンクタンク、高等教育機関の学識者と社会開発にかかわるNGOスタッフ20人強が集まり、過激主義を生み出すルーツの分析や西アジアにおける相互協力体制の構築について議論しました。
07年2月14、15日には、イスラマバード戦略研究所で第2回ラウンドテーブルを開催し、第1回の参加国にインドネシアなど東南アジアの専門家を加えた30人強が、西アジアにおける協力可能なイニシアチブを話し合うことを目的に集まりました。パキスタンのパルヴェーズ・ムシャラフ大統領の基調演説を皮切りに、西アジアにおける①社会憲章草案、②地域協力基金設立構想、③エネルギーと環境保全対話を軸にした地域協力の分野について、ワーキンググループをつくって作業していくことが話し合われました。
また、2年間の事業期間を通じて、中東のNGO・市民運動家のネットワークである中東市民会議や、ヘルシンキ・プロセスなど、既存のネットワークと連携したことにより、事業関係者のネットワークに新しい顔ぶれの参加を得ることができました。一例としては、06年8月30日に京都で開かれた第8回世界宗教者平和会議の開催時に、議長として来日したハッサン皇子とヘルシンキ・プロセスを推進するフィンランド外務省が協力して、本事業の活動を紹介し、世界の宗教者と対話するセッションを設けることができました。

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