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一般事業 多元的価値観の共存に向けて~情報の共有と地球社会に向けての発信

2002年
事業

アジアからの情報発信――国際知的交流委員会/フェーズⅡ

事業実施者 Council on Foreign Relations(外交問題評議会/米国) 年数 3/3
形態 自主助成委託その他 事業費 10,533,750円
事業内容
国際的な知的交流の場において、日・米・欧の知識層がお互いの思想、文化を紹介し交換し合う機会はいまだ十分に存在せず、思想と言論はむしろ地域ごとに孤立化を深めているのが現状です。本事業は、日・米・欧の代表的なオピニオン誌などに掲載された論文、評論、エッセイの要約をニューズレター『Correspondence』にまとめ、地球的な規模でそれらを交換することにより、国際的な知的交流を促進することを目的としています。S P Fは、フェーズI(1997~99年度)、フェーズI I(2000~02年度)にわたって本事業を支援してきました。
フェーズIでは、毎年2回のニューズレターを継続して発行することが主要な活動目的でした。フェーズI Iでは、ニューズレターの発行に加えて、国際的な知的交流を促進するためのさまざまな新しい試みを行いました。具体的には、外交問題評議会のウェブサイト(www.cfr.org)へのニューズレターの全文掲載、ウェブサイトを利用しての読者との対話、さらにニューズレターで取り上げた題材をテーマとしたセミナーの開催などがあげられます。
ニューズレターはこれまでに10回発行され、日・米・欧の代表的な出版社や知的指導者数千人に送付されています。ニューズレターで取り上げたテーマは、不平等の問題、欧州における市民社会の問題、さらにはクローニングやI Tなどの新たな技術がもたらす社会的課題まで多岐にわたっています。また、0 1年9月11日に起きた米国同時多発テロを受け、第9回、第10回ニューズレターではテロの影響と、その後各国で展開された反テロリズム・キャンペーンに焦点を当て、各国の論壇でどのような論争が展開されたか特集しました。
このように、国際情勢の変化にも臨機応変に対応しつつ、その時々にふさわしいテーマを政治、経済、思想、文化などの包括的視点から取り上げました。その結果、本ニューズレターは、知識層の間で徐々に知られるようになっています。世界的に著名な政治学者であるハーバード大学のジョセフ・ナイ氏の著書に本ニューズレターが引用されたのは、その一例です。
以上のように、フェーズI Iでは、フェーズIでつくり上げた知的交流のしくみを一層強化し、セミナー開催やウェブサイトへの掲載などさまざまな方法で発信活動を行い、国際知的交流の促進に寄与することができました。

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