1989年
事業
国際安全保障及び危機管理に関する研究・対話
事業実施者 | 国連協会世界連盟 | 年数 | 単年度事業 |
形態 | 自主助成委託その他 | 事業費 | 4,885,525円 |
事業目的
最近の国際動向即ち①ソ連もペレストロイカの進展と東西緊張緩和傾向の高まり②米ソ両大国の財政赤字と対外債務に起因する第三世界からの撤退傾向③国際経済活動における相互依存の高まりとそれに起因する経済摩擦④人権問題や民族問題などに起因する地域紛争と難民問題等は従来の国際安全保障と危機管理に関する概念では把握できなくなってきた。この認識から出発したこのプロジェクトは国際平和と安定の維持のために新しい概念を提起することを目的としているほか,日本からの専門家の参加を重視した。成果となる新しい「国際安全保障と危機管理」の概念は,90年度および91年度に研究論文集の出版と視聴覚教材の提供,国際連合と各国政府の政策担当者に対する政策提言などの形で公表される予定である。
実施事項
本年度の同プロジェクトの活動は,“Global Security and Risk Management”プロジェクト全体(3つのPhasesから成る)のうちPhase 1に該当し,同プロジェクト全体の枠組の形成を目的として,次の事業が行われた。
- 枠組づくりの協議
広くまた多岐にわたる領域を網羅するとともに本プロジェクト遂行のためのキー・パーソンや主要研究機関の選択等を行うために,世界中の主要地域の重要人物と共に協議が行われた。それによって,“Global Security and Risk Management”プロジェクト全体を今後推進していく上での枠組がほぼ形成された。 - 作業プログラムの作成
本プロジェクトの計画に表現されたアウトラインを,より特定化さらに詳細な形での作業プログラムに作成し直すと共に,その一部は既に作業段階に入っている。 - プロジェクト関連候補者の選定
本プロジェクトを進めていく上で重要なThe Council of Eminent Personsのメンバー候補,またその他の専門家や研究機関名が挙がってきている。 - 論文等の作成
Peter Thache著“Institutional Options for the Management of the Global Environment and Commons”(Third Draft)等が作成された。