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一般事業 豊かな社会の創造と民間非営利活動~民間非営利活動の機能強化と社会装置化

2008年
事業

非営利セクターの資金基盤強化と債務スワップ

事業実施者 SES Foundation(SES財団/アルゼンチン) 年数 3/3
形態 自主助成委託その他 事業費 7,319,153円
事業内容
債務スワップとは、債務国と債権国の合意により、債務返済資金を債務国側の貧困削減や教育向上などのために活用する債務振り替えの仕組みを言います。SPFが
過去に非営利セクターの資金基盤強化のためのさまざまな取り組みを支援する中で、その債務スワップが非営利セクターの資金基盤強化につながる可能性があることが明らかになりました。本事業は、南米南部共同市場(MERCOSUR)諸国の非営利セクターの教育債務スワップ実現に向けた取り組みを通じて、債務スワップを成功させるための条件・要因や交渉締結後の資金管理に関する評価方法などの分析を行い、債務スワップが非営利セクターの資金基盤強化にどのように寄与するかを検証・評価することを目的としています。
3年間の事業期間中に、①非営利セクターが債務スワップを効果的に活用するために必要な情報を総括的に盛り込んだマニュアルやウェブサイトの作成、②債務スワップに関する情報や経験を共有する国別セミナー(於アルゼンチン、チリ、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビア)の実施、③前述の対象5 ヵ国の非営利セクターによる債務スワップ交渉への参画支援、④地域レベルでの連携や経験・情報共有を目的とする地域会議(1年目:ブラジル、2年目:チリ、3年目:アルゼンチン)の開催、⑤国連教育科学文化機関(UNESCO)が設置した教育債務スワップに関する作業部会へ域内の非営利組織の代表として参加、などが行われました。
一連の活動の結果、アルゼンチン、ボリビア、パラグアイで、債務スワップ交渉の締結あるいは開始に至りました。各国の非営利組織はそれぞれの交渉の過程で重要な役割を果たし、交渉後の資金の管理・運営を行う政府の専門委員会への参加も決定しています。特にアルゼンチンでは、スペインとの協定により設立された5000万ユーロの教育基金のうち、その10%が現地の非営利組織の活動支援に充てられることになり、同国の非営利セクターの資金基盤強化に貢献することにつながったといえます。また助成先であるSES財団は、本事業を通じて実施した活動の成果が認められ、UNESCOや経済協力開発機構(OECD)などのさまざまな国際会議へ域内の非営利組織の代表として参加するようになりました。SES財団の活動は、上記5 ヵ国に加え、エクアドル、ニカラグア、ホンジュラス、ペルーなどへも広がりつつあり、今後の活動のさらなる発展が期待されます。

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