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一般事業 豊かな社会の創造と民間非営利活動~民間非営利活動の機能強化と社会装置化

2004年
事業

非営利組織に対する債務スワップ交渉支援

事業実施者 The Synergos Institute(米国) 年数 2/2
形態 自主助成委託その他 事業費 5,058,525円
事業内容
SPFは、民間非営利セクターの発展のためには資金基盤の強化が重要な課題と考え、関連分野の事業を積極的に支援してきました。その結果、発展途上国政府が抱える膨大な公的債務について、債権国との債務スワップを通じて基金の造成などを実現し、それを環境や開発といった分野における民間非営利活動の支援に振り向けることが、現状を改善する有効な手段の1つになりうることが明らかになりました。
本事業が目指したのは、さまざまな国で債務スワップが行われる過程で、民間非営利セクターが積極的かつ効果的に参画できるよう支援することです。そこで、インドネシア、エクアドル、メキシコなど債務スワップ交渉の実現可能性が比較的高い国の民間非営利組織に、交渉に従事するうえで必要な情報提供や交渉のノウハウを学ぶための技術支援を行いました。具体的には、初年度に実施した各国の現状調査の結果をもとに、対象3カ国の状況に応じて、債務スワップに関する一般情報や他国の事例の共有、提携団体が従事する債務スワップに関する意見交換などを目的とした実施者会議や国別会議、外部コンサルタントを通じた政府との交渉に対する支援を行いました。
当面、債務スワップが実現しないことが判明したメキシコを除き、事業期間中にエクアドルはスペイン政府と、インドネシアは英国政府との交渉が実現しました。エクアドルでは5000万ドルの2国間債務スワップが合意に至りましたが、その過程で提携団体も積極的に交渉に参画しました。一方インドネシアでは、提携団体が3者間債務スワップ交渉を進めましたが、英国政府との間で合意に達することができず、現在はドイツとの交渉の可能性を模索しています。また、当初は対象国に入っていなかったアルゼンチンの非営利組織が、スペインとの債務スワップ交渉に参画する動きがあったので、同国の提携団体に対し、エクアドルと合同で国別会議を開催するなどの技術支援が行われました。
これら一連の活動や調査研究結果をもとに、対象3カ国において、債務の現状や民間非営利組織が債務スワップ交渉に効果的に臨むための課題、提言などを盛り込んだ国別報告書が作成されました。また、民間非営利組織が債務スワップ交渉に携わるうえで必要な知識や情報などを総括的にまとめた最終報告書も作成されました。
エクアドルの例にみられるように、債務スワップが合意に達した場合、民間非営利活動へ大きな影響を及ぼすことになるため、今後、民間非営利セクターがその機会を積極的に活用していくことが期待されます。

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