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一般事業 豊かな社会の創造と民間非営利活動~民間非営利活動の機能強化と社会装置化

2003年
事業

NGO税制優遇資格審査評議会の評価システム改訂

事業実施者 Philippine Council for NGO Certification(PCNC)(NGO税制優遇資格審査評議会/フィリピン) 年数 2/2
形態 自主助成委託その他 事業費 2,700,689円
事業内容
フィリピンでは、NGOの免税資格付与にかかる認証を、民間非営利組織であるNGO税制優遇資格審査評議会(PCNC)が行っています。この試みは、NGOへの寄付にかかる所得税および寄付税控除の廃止を規定した1995年の政府の税制改革案に反対したNGOセクターのロビー活動から生まれました。税制優遇措置を撤廃しない代わりに、NGO自身が認証機関を設立し、免税認証の審査を行うことで合意したのです。
審査にあたるのは、PCNCを構成する6つのNGOネットワークから参加するボランティアです。彼らはトレーニングを受けた後、3人1組のチームで申請団体の評価を行います。 SPFでは、世界でも類のないこの活動に着目し、99年度から2年間「NGO税制優遇資格審査評議会(PCNC)のシステム評価と紹介」事業を実施し、PCNCの活動を小冊子にまとめ、フィリピン内外のNGOやドナー機関関係者に配付しました。
PCNCは、発足後数年を経て、急増する申請団体に対応するための認証プロセスの迅速化や、より正確かつ公平な評価を導き出す評価方法の確立、省庁との連携や組織のガバナンス強化など、運営体制の見直しに着手しています。本事業は、2002年度から2年間、このプロセスを支援しました。
1年目には、政府、ドナー機関、被認証NGO、評価者の経験があるNGOスタッフや公認会計士など、関係者が集まってPCNCの活動の問題点や課題を協議し、評価項目や評価基準の改訂を行いました。
本年度は、改訂した評価方法が適切に実施され、より公平できめ細かい評価が行われるよう、評価者を養成するためのカリキュラムを新たに作成しました。また、これまで評価者養成にはPCNCのスタッフのみがあたっていたため、養成できる評価者の質、量ともに限界がありました。そこで、評価経験が豊富なNGOスタッフと公認会計士でトレーナーのチームを結成し、評価者養成ワークショップを試験的に開始しました。完成したカリキュラムは、評価の技術的な指導に加え、評価の目的が単に免税資格を得るための条件というだけでなく、評価される側・する側双方にとって組織の向上のために活用できるツールであることに重点をおいたものとなっています。このカリキュラムは冊子にまとめられ、評価を効果的に取り入れることによりアカウンタビリティを高め、プロフェッショナリズム向上につなげたい近隣諸国の民間非営利組織の関心を集めています。

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