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2025.03.21
我々はタリバンとどう向き合ったらよいのか? ― ウズベキスタンの実利的関与を手がかりに
本論考では、タリバン支配下のアフガニスタンをめぐる国際関係を分析し、特にウズベキスタンの実務的アプローチに焦点を当てます。貿易拠点設立や教育支援を通じたウズベキスタンの関与は、欧米の制裁政策とは対照的です。アフガニスタンの孤立回避と自立支援の重要性から、変動する世界秩序における日本の役割を考察します。
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2025.02.07
イエメン内戦概況解説 ―「紛争のリンケージ」に着目して―
本論考では、2015年以降続くイエメン内戦を「国際化した内戦」と位置付け、その基本構造を整理するとともに、ガザ紛争後のフーシー派の行動変化やイエメン内戦への影響を考察します。また、フーシー派の国際的な存在感の高まりや、ロシアとの連携強化を「紛争のリンケージ」として分析し、今後の和平の展望を検討します。
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2024.11.15
アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題(3):海民ウラク・ラウォイッの〈先住民〉運動
アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題(3)では、1974年にタルタオ国立公園に指定されたことがウラク・ラウォイッの集住と観光客増加に与えた影響を考察しています。
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2024.11.01
アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題(2):海民ウラク・ラウォイッの定住
アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題(2)では、ウラク・ラウォイッが1900年頃にリペ島に定住した経緯を探ります。
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2024.10.18
アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題(1):タイ南部の「秘境」
「アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題」は、アンダマン海のタルタオ国立公園内に位置するリペ島とその周辺の土地問題を探る全3部作です。
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2024.04.03
行き詰まるウガンダの難民支援 ―食料支援プログラムの見直しと難民の窮状―
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2024.03.25
パレスチナ人民の自決権〜国際的枠組みの根本に立ち返る
ガザの惨劇は長年力でもって無理に無理を重ねてきた結果である。原点に立ち返って考え直すしか方法はないと思う。それは困難なことだし、不可能と言う人も多いだろう。シオニズム運動の誕生からほぼ130年、中東戦争の勃発から80年近い。時間の経過が生んだ不可逆的な部分もある。しかし、このままでは和平の展望は開けない。短期的に事態を収拾するだけでは、いつかまた破綻する。
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2024.03.20
【エッセイ・映画評】 人間が獣のように吠える時〜 ~『この都市を失って』(『負け戦でも』)
近年ミャンマー人監督によるドキュメンタリー映画が数多く作成され、日本をはじめ国外でも上映機会が増えている。国際映画祭などで選出されることも稀ではない。これは以前には見られなかった現象である。2023年にはミャンマー人による作品(『この都市を失って』(『負け戦でも』))が山形国際ドキュメンタリー映画祭のアジア部門(「アジア千波万波」)で最高賞(小川紳介賞)に選ばれた 。 本エッセイでは、ミャンマーのドキュメンタリー作家が2021年クーデター後に直面する課題を論じた上で、『この都市を失って』(『負け戦でも』)がいかに新境地を切り拓いたかを示したい。
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2024.03.11
難民支援におけるHDPネクサス :日本のODAはバングラデシュでこれをどう実現できるのか?
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、何らかの理由で故郷を追われ国内外に避難を強いられている人の数は2023年5月現在1億1千万人で、18年末の7,080万人からわずか4年間で4千万人も増加した。現下の国際情勢を見れば、この数はその後も大きく増加していると思われる。なおこのうち3,640万人が国外に逃れた難民で、その 69%が低・中所得国、とりわけ20%が特に貧しい後発開発途上国(以下LDC)に逃れており、しかも66%が滞在期間5年以上の長期難民 であり、それらの国々での受け入れ負担は大きい。
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2024.03.08
仏教徒とムスリムの関係:ミャンマーでの反ムスリム運動の背景を考える
現在、反ムスリムの動きは少なくなり、2021年のクーデターの影響で、マイノリティ全体に対する風向きが少しだけ良い方向に変わりつつあるように見える。しかし、反ムスリムの動きが全くなくなったわけではない。ミャンマーの人々が抱く反ムスリムの感情は民主化後に急激に高揚したようにも見えるが、実際には民主化以前は顕在化していなかっただけの状態であった。本稿ではミャンマーで多数を占める仏教徒と、マイノリティであるムスリムの関係について、少し時代をさかのぼって考えてみたい。
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2024.02.29
【エッセイ】ミャンマーの民主闘争と国内避難民 (3)―越境支援の現場から―
本連載はこれまで、私がマンダレー滞在中に見た国内避難民の様子を描いてきた。第三回目の今回は、舞台を隣国タイの国境地帯に移したい。私はマンダレーに数週間滞在した後、タイに飛んだ。タイでは10日間ほど滞在し、ミャンマーとの国境地域を調査した。とりわけ本稿で伝えたいのは、国境を通して実施されるミャンマー人たちによる同胞への支援の様子である。
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2024.01.15
【エッセイ】ミャンマーの民主闘争と国内避難民 (2)―仏教僧院という隠れた「避難民キャンプ」―
連載第二回目には、仏教寺院(=僧院)に身を寄せる「隠れた国内避難民」を紹介したい。ミャンマーの僧院は人々にとって「駆け込み寺」として機能している。国内避難民たちの中には、そんな僧院を頼って暮らしている者もいる。
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2023.12.19
チッタゴン丘陵地帯の内紛──若者世代は平和を生み出す希望か
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2023.12.01
【エッセイ】ミャンマーの民主闘争と国内避難民 (1)―街角にいる「隠れた国内避難民」たち―
第1回である本稿では私がマンダレーで垣間見た、ザガイン管区(Sagaing Region)からの「隠れた国内避難民」たちの生活についてとりあげたい。
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2023.08.03
【講演会開催報告】アジアの知られざる紛争と平和構築の現状
笹川平和財団は、学校法人立教学院(立教⼤学)異⽂化コミュニケーション学部と共催で公開講演会「アジアの知られざる紛争と平和構築の現状」を2023年6月27日に開催いたしました。
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2023.08.01
民族と言語と文字の関係:複数の文字が紡ぐカレン民族
ミャンマーは多言語多民族社会である。耳慣れたこの言明に対し、同国が多言語複文字社会でもある点はさほど知られていない。本稿では言語と文字が複雑な関係にあるなかで人々が民族的紐帯をいかに模索してきたのか、カレンと呼ばれる人びとの事例から考えてみたい
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2023.04.27
特別法は本当に必要なのか? タイ深南部における特別法の被害を受けた女性たちの声
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2023.04.17
ミャンマーの内戦はクーデタでどう変わったか
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2023.03.30
2021年クーデター以降の日本におけるミャンマー民主化運動:在日ミャンマー人は変化したのか
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2023.03.03
バングラデシュ、チッタゴン丘陵-「内紛」という形の暴力の悪循環へ
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2025.03.21
青木 健太 平和構築全般 新着我々はタリバンとどう向き合ったらよいのか? ― ウズベキスタンの実利的関与を手がかりに
本論考では、タリバン支配下のアフガニスタンをめぐる国際関係を分析し、特にウズベキスタンの実務的アプローチに焦点を当てます。貿易拠点設立や教育支援を通じたウズベキスタンの関与は、欧米の制裁政策とは対照的です。アフガニスタンの孤立回避と自立支援の重要性から、変動する世界秩序における日本の役割を考察します。
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2025.02.07
吉田 智聡 平和構築全般 新着イエメン内戦概況解説 ―「紛争のリンケージ」に着目して―
本論考では、2015年以降続くイエメン内戦を「国際化した内戦」と位置付け、その基本構造を整理するとともに、ガザ紛争後のフーシー派の行動変化やイエメン内戦への影響を考察します。また、フーシー派の国際的な存在感の高まりや、ロシアとの連携強化を「紛争のリンケージ」として分析し、今後の和平の展望を検討します。
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2024.11.15
鈴木 佑記 平和構築全般 新着アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題(3):海民ウラク・ラウォイッの〈先住民〉運動
アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題(3)では、1974年にタルタオ国立公園に指定されたことがウラク・ラウォイッの集住と観光客増加に与えた影響を考察しています。
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2024.11.01
鈴木 佑記 平和構築全般 新着アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題(2):海民ウラク・ラウォイッの定住
アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題(2)では、ウラク・ラウォイッが1900年頃にリペ島に定住した経緯を探ります。
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2024.10.18
鈴木 佑記 平和構築全般 新着アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題(1):タイ南部の「秘境」
「アンダマン海に浮かぶリペ島の土地問題」は、アンダマン海のタルタオ国立公園内に位置するリペ島とその周辺の土地問題を探る全3部作です。