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一般事業 激変する社会と相互理解:行動的ネットワークの推進~日本語教育

1996年
事業

日本語教育プログラム―留学生日本語相談室

事業実施者 愛媛日本語教育研究会―対中国分科会(日本) 年数 5/5
形態 自主助成委託その他 事業費 5,500,000円
事業内容
この事業は、海外からの留学生に対する日本語補習授業の強化等によって、日本語教育の改善に資することを目的として実施した事業です。
まず、留学生の日本語補習ニーズを把握するため、1991年度に愛媛大学で留学生の日本語学習のモニタリングを行いました。その結果をふまえて、1992年度から4年をかけ、一般的な日本語関連質問に対応する日本語相談室、専門分野関連の日本語についての質問を扱う指導システム(ティーチング・フェロー)という2種類の日本語補習講座を開発しました。
日本語相談室は、愛媛大学在学中の約130名の留学生に活発に利用されました。ティーチング・フェロー制度では、中国、韓国、ブラジル、インドネシアおよびその他5ヵ国の留学生約35名が、週3~4回日本人の大学生や大学院生とペアを組んで日本語の補習授業を受けました。
これらの補習講座は、学長、学生部長、留学生係から高い評価を獲得し、その評判が文部省の留学生課にまで伝わった結果、事業で対象とした愛媛大学だけでなく、他の大学でも同様のプログラムが採用されるに至りました。現在では、全国の国立大学の留学生がより優れたケアを享受できるようになっています。
上記の活動と並行して、中国人留学生を対象に日本語発音矯正の調査・研究を行い、それに基づき音声指導教本およびビデオとオーディオ・テープの作成に取り組み、素人でも利用できる「日本語音声のための百科」(仮題)教材が誕生しました。この教材は1997年に出版、市販される見込みで、世界的な活用が期待されています。
また、日本語相談室、ティーチング・フェローおよび教材開発に関する一連の活動結果が研究報告書としてまとめられ、日本語教育学会等で発表されましたが、日本語教育界で好意的な評価を受けており、事業成果の社会的認知に資するところ大であったといえます。

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