1890年代~

明治期の漁業と水産業者取締の必要性


尖閣諸島では明治期以前の産業、特に漁業に関する情報は確かではないが(尖閣諸島文献資料編纂会:Ref.1)、1893年の沖縄県による日本政府内務省への国標建設の上申(1.領有権―法と歴史参照)では、水産事業者の取り締まりがその主たる理由とされている。(Ref.1)

尖閣諸島は広大な大陸棚の外縁にあり、黒潮の通り道であることからも豊かな漁場を形成する条件下にあり(3. 海洋・気象参照)、明治期に漁業が盛んに行われていた記録が残っている。また、古賀辰四郎氏による漁夫派遣による本格的な開拓(1897年)以前から漁業が行われてきたことを示す研究結果がある。(Ref.2


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Ref.1 :八重山島役所から尖閣諸島の所管を上申(1890年1月13日)

Ref.2 :尖閣諸島文献資料編纂会「尖閣諸島海域の漁業に関する調査報告 -沖縄県における戦前~日本復帰(1972年)の動き-」『尖閣研究』(日本財団助成事業)(2010年)


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