南小島の地形


南小島は楕円形の島で、2か所に険しい尖岩をもっている。残りの地域は現世隆起サンゴ礁でできている。最も高い尖岩は島の西部により、海抜148mである。海岸は島の東部、西部を除いては岩礁性で、絶壁をなす海岸線は主に砂岩及び礫岩からなり、絶壁の高さも10数mから約100mくらいまである。サンゴ礁は数10cmから数mの幅で島の周囲をとりまいているに過ぎない。(Ref.1)

南小島は東西方向約1,100m、南北方向450mの楕円形の島である。島の東部には岩尖が屹立し、88.0mの高度を有する。島の西部には南東面に絶壁を有し、北面にやや緩い山があり、高度146.9mである。東、西の山の間の中間部には、やや広い隆起サンゴ礁の平地がある。(Ref.2)
※標高は当時の調査結果に基づく(現在のデータは尖閣諸島の位置・面積等を参照)

また、日本政府沖縄開発庁は1979年に魚釣島・北小島・南小島において実施した利用開発可能性調査において、独自に基準点・水準点および標定点を設置し、5000分の1地形図の作成を目的とした測量を行っている(同時に水深の測量も行っている)。その結果、下図に示す地形図が作成された。(Ref.3)

photo

北小島(上)・南小島(下)

fig

出典: 沖縄開発庁『尖閣諸島調査報告書(利用開発可能性調査編)』(1980年)


tit
Ref.1 :野原朝秀「尖閣列島の地質(予報)」『琉球大学尖閣列島学術調査報告』(1971年)

Ref.2 :沖縄開発庁『尖閣列島調査報告書(学術調査編)』第4章(松本・林)(1980年)

Ref.3 :沖縄開発庁『尖閣列島調査報告書(利用開発可能性調査編)』(1980年)