日本政府は沖縄県に対し、はじめて尖閣諸島についての調査を命じる。 内務卿山縣有朋は沖縄県ト清国福州トノ間二散在セル無人島久米赤島外二島取調之儀につき、沖縄県に報告を求めた。沖縄県令西村捨三は、1885年(明治18年)9月21日付の沖縄県五等属石澤兵吾による大城永保からの聞き取り調査の結果(久米赤島久場島魚釣島之三島取調書)を添付し(Ref.1)、翌9月22日に内務卿に上申している。それには、これらの島々が久米島・宮古島・八重山諸島に近接する無人島であり、沖縄県に属するものの、清国の中山伝信録(冊封史録)に釣魚台・黄尾嶼・赤尾嶼と記載されている島々が同一の島々である可能性があり、同一であれば冊封史が航海上の目標にしてきたものであると報告し、来月に出雲丸を派遣する際、国標を建設するにあたっての指揮を願いたいと記載されている。(Ref.2)
Ref.1 :久米赤島久場島魚釣島三島取調書
(外務省外交史料館所蔵外交記録『帝国版図関係雑件』1-4-1-7)
Ref.2 :久米赤島外二島取調ノ儀二付上申 (官房甲第三十八号別紙甲号第三百十五号)
(外務省外交史料館所蔵外交記録『帝国版図関係雑件』1-4-1-7)
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