沖ノ鳥島が閣議決定を経て東京府小笠原支庁の所管となる

  • 2023年02月15日

　1931年6月26日、ドウグラスリーフは沖ノ鳥島と名付けられ、東京府小笠原支庁の管轄とすることが閣議決定され、7月6日、告示された。（Ref.1,2）

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Ref.1：「島嶼所属名称ニ関スル件」『公文類聚』第55編 昭和6年 第1巻
（国立公文書館所蔵）
Ref.2：「1931年内務省告示第163号」『官報』第1354号（1931年7月6日）

【参考】
「島嶼所属名称ニ関スル件」『公文類聚』第55編 昭和6年 第1巻
内甲六三 昭和六年六月二十三日
別紙内務大臣請議島嶼所属名称ニ関スル件ヲ審査スルニ右ハ北緯二十度二十五分東経百三十六度五分小笠原群島ノ南西約五百浬ノ洋中ニ存在スル孤立礁ハ西歴(ママ)千七百八十九年英国汽船「イフイゲニー」船長「ドウグラス」ノ発見ニ係リ通称「ドウグラスリーフ」(「一名パレスヴェラ」)ト称セラレアルモ地理上ヨリ見タルトキハ当然本邦ノ所属タルモノト認ムルヲ相当トスルヲ以テ其ノ旨ヲ確認シテ之ヲ「沖ノ鳥島」ト名付ケ又之ガ行政区劃ハ従前ヨリ東京府ノ区域ニ属シ東京府直轄タリシモノナルモ其ノ位置比較的小笠原群島ニ接近セルヲ以テ東京府小笠原支庁ノ所管ト為サント云フニ在リ
案ズルニ該島ハ東西約二浬半南北半浬乃至一浬ノ珊瑚礁ニシテ小笠原群島ヲ距ルコト遠ク之ヲ小笠原群島ノ一トハ認メ難キモ他国ニ於テ之ヲ占領シタル形跡ナク其ノ地理上ノ関係ヨリ云ヘバ我ガ版図ニ所属シ且東京府ノ区域ニ属スルト見ルヲ相当ト認メラルルノミナラズ同島ハ軍事上漁業上将来重要ナル地点ナルヲ以テ今其ノ地域ガ本邦ノ所属ナルコトヲ確認シ之ニ「沖ノ鳥島」ナル名称ヲ附シ小笠原支庁ノ所管ト為スヲ相当ト思考ス仍テ請議ノ通閣議決定セラレ可然ト認ム
　追テ本件ニ付テハ外務海軍拓務ノ三省トモ協議済ナリ
　　　指令案
　島嶼所属名称ニ関スル件請議ノ通
　　　　〔朱書〕昭和六年六月二十六日指令