観光業

  • 2020年05月18日

小笠原諸島は海洋島で、一度も大陸とつながったことがないため、固有動植物が多数生存し、独自の生態系を形成している。また、プレート沈み込み初期の特異な火成活動で形成された地質・地形を有するなど、世界的にも大変貴重な自然環境にある(Ref.1)。

返還当初から三日月山の眺望、小港や宮の浜等の海岸など、豊富な観光資源が注目され、民間資本を導入した観光事業の開発が指摘された(Ref.2)。 現在、小笠原諸島への交通アクセスは、東京と父島を結ぶ定期船「おがさわら丸」のほか、ハイシーズンには大型クルーズ船が二見港に入港している。父島-母島間は、「ははじま丸」が就航している(Ref.1)。

父島およびお母島では各種ガイドツアーが企画されている。海のツアーではダイビング、ドルフィンスイム、ホエールウォッチング、シーカヤック、体験セーリング、釣り等があり、陸・山のツアーでは、森・山のガイド、戦跡ツアー、ウミガメ教室、農園体験などがある(Ref.1)。近年では、自然環境や歴史文化を対象とし、それらを体験する「エコツーリズム」が推進され、自然と共生した地域振興にも取り組まれている(Ref. 3)。その他、島内をレンタカーやレンタバイク、レンタサイクル等を使って島内を散策することも可能である。観光情報は小笠原村観光協会や小笠原村観光局等のウェブサイトで発信されている。

tit
Ref.1東京都小笠原支庁『管内概要 令和元年版』p.84
Ref.2:財団法人小笠原協会『小笠原諸島調査報告』(1969年)pp.11-
Ref.3小笠原村HP

参考資料
小笠原村観光協会
小笠原村観光局