択捉島の鮭鱒孵化事業
2020年05月18日
鮭鱒の人工孵化事業は、択捉島において着目すべき産業であった。最盛期には官営・民営による事業場が国後島・択捉島を合わせて18箇所存在した。択捉島と国後島を合わせた昭和18年の事業量は道内全事業のうち、鮭では親魚捕獲数36.3%、稚魚放流数38.3%、鱒では親魚捕獲数83.4%、稚魚放流数76.4%を占めていた。紅鱒の増殖は択捉島が唯一であり、とりわけウルモベツの谷茂平氏所有の五千万粒の孵化工場は東洋一の規模を誇っていた(Ref.1)。
紗那(しゃな)鮭鱒孵化場の事業所(紗那村紗那地区紗那)
写真提供:千島歯舞諸島居住者連盟
紗那鮭鱒孵化場(紗那村紗那地区紗那)
写真提供:千島歯舞諸島居住者連盟
経営別 | 孵化場数 | 収容設備 | 備考 | |
鮭 | 鱒 | |||
官営 | 8 | 6,500万粒 | 4,600万粒 | 支場:1、事業場:7 |
民営 | 1 | - | 5,000万粒 | 紅鱒 |
Ref.1:北海道総務部領土復帰北方漁業対策本部『戦前における歯舞・色丹・国後・択捉諸島の概況』(1958年)p.36
情報ライブラリ
日本の島嶼領土
尖閣諸島 Facts & Figures
竹島 Facts & Figures
北方領土 Facts & Figures
小笠原諸島 Facts & Figures
沖ノ鳥島 Facts & Figures