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論考シリーズ | No.164 | 2024.10.10
アメリカ現状モニター

ウォルズ夫妻と中国:天安門事件の年から、広東とチベットに広がった「物語」

渡辺 将人
慶應義塾大学総合政策学部准教授

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25歳で中国と出会ったウォルズの「物語」

大統領選挙でハリスが勝利した場合、ティム・ウォルズはジョージ・H・W・ブッシュ副大統領(後に大統領)以来、中国に住んだ経験のある初の副大統領となる。「父ブッシュ」は米中国交正常化前に米中連絡事務所長として北京に赴任し「自転車に乗る大使」の異名もあるが、年齢はすでに50歳で外交的な駐在であった1。

ウォルズは25歳の若き教員として中国に住み中国人の教え子を受け持った。多感な時期の「国益抜き」の一市民の交流であり、人格形成に多大な影響を与えた。中国経験はウォルズの人生を定義する「物語」になった。ネブラスカ州の高校教員に戻ってからも、中国に生徒を送り出すプログラムを夫人と二人で作り上げ引率で中国を頻繁に訪れた。まさに生活に根ざした中国通で、米中双方に中国に絡んだ教え子がいる。

連邦下院議員になってからのウォルズはペローシ下院議長に抜擢されチベット訪問議員団の「案内役」も務めた。その中国経験には、一般的な欧米人の中国滞在歴ともやや異質な興味深い点がある。

中国武術の「聖地」で:ウォルズが実践で学んだ広東語

第1に、「行き先」である。

ウォルズが派遣されたのは広東省仏山市だった。ウォルズはネブラスカ州のシャドロン州立大学を卒業した1989 年の8月、「ワールドティーチ」(WorldTeach)という非営利団体の斡旋で2、広東省仏山市第一中学という広東省で最初に指定された全国モデルのエリート校に教師として赴任し、9月から1年、英語、アメリカ史、アメリカ文化を教えたという。現地入りする前に香港で短期の言語学習を経ている。「中学」という名称だが「高級中学」すなわち高校に相当する学年を主に担当した。同校はチベット人生徒を受け入れるチベット支援学校でもあり、ウォルズのチベットとの縁の始点とも考えられている3。

仏山はブルース・リーの師匠で中国武術「詠春拳」の達人である葉問(イップ・マン)の故郷として知られ、マーシャル・アートやブルース・リーのファンの間では「聖地」である。珠江デルタ地域の西北部に位置し、中国全体からすれば自由な気風に満ちていた。広東省は香港(返還前のイギリス時代)のテレビの電波が受信できた。同じく珠江デルタ地域の一角を成すポルトガル領マカオはバスで短時間の距離だった。1年間の在任中、ウォルズはマクドナルドや英語の映画を目当てに少なくとも6回はマカオに足を伸ばしたという。同じ中国でも(政治の中心、北京のある)北方や、欧州植民地都市と文化的に程遠い奥地に籠る経験とは毛色が違った。

広東省仏山市の言語は広東語で、赴任した学校では北京語(普通話)ではなく広東語が支配的言語だった。職場や地域の人々とのコミュニケーションに広東語が必須で、ウォルズは広東語も一生懸命身につけようとした。こちらのFacebookでは、英語圏でよく知られる広東語起源の“恭喜發財”「あけましておめでとう」と言っている。決まり文句の短いフレーズではあるが、広東語ネイティブや広東語の専門家に確認しても「95点をあげていい」という高評価である。ウォルズが広東語の単語を正しく使うたびに、生徒たちから拍手喝さいだった。北京語は、少し話せると言われるが発音は今ひとつだ(同じくFacebookのビデオ参照)。彼自身、北京語の方が難しかったという(通常は逆)。あだ名もティム・ウォルズの広東語読みに音が近い“田華”(ティン・ワー)と付けられていたという。同僚だった李乃添教諭は自分の名前の「添」の広東語読み「ティム」がTimと同じことをウォルズと話題にしていた。Timは“阿添”とも生徒から習慣的に呼ばれていた4。

中国語といえば日本では北京語と同義だが、アメリカの中華系移民社会ではむしろ広東語が長く主要言語であった。そのため、広東語は選挙民への食い込みに大きな武器になる。筆者が2000年に民主党大統領選支部・連邦上院議員選本部でアウトリーチと呼ばれる集票戦略業務を担当した際も、カウンターの華人指導者たちはなるべく広東語ができる窓口を好んだ(陣営内の他部署に中華系の上級スタッフがいたが広東系が主流勢力だった)。もちろん、白人政治家が広東語を話す努力も評価される。地元カリフォルニアにアジア系選挙民が多いカマラ・ハリスも、中華系の友人の父親に付けてもらった“賀錦麗”という中国語名を使っているが、北京語ではなく広東語読み「ホー・カムライ」に基づいている5。北京語世界とは違う、アメリカや中国華南における広東語の独特の地位を知っておくことは、ウォルズの親しんだ中国語世界のイメージや自尊心を理解する上で無駄ではない。

ミネソタ州のミネアポリス・セントポールのツインシティ付近には中国西南部・東南アジアに分布するモン族 (ミャオ族)の大集住地があることから、モン語での挨拶も披露している。ミネソタ州知事として大切な「仕事」ではあるが、モン語のような少数民族の言語での挨拶に挑戦するのはいかにも「アジア玄人」のウォルズらしい。

天安門事件の年に過ごした改革開放期の青春

第2に、「時期」である。

1989年6月に発生した天安門事件から2ヶ月しか経っていない8月にウォルズは中国に住み始めている。天安門事件を受けて、ウォルズの仲間には中国に行かずにアメリカに戻ることを決めた者もいたが、ウォルズは「ますます中国に行くことが重要だと感じた」と後に明かしている。「中国の人々に私たちが彼らと共にいることを知らせる必要があった」とした上で、「民主の女神像」が香港に建てられたのを見て素晴らしい気持ちになったと、2014年に米議会での天安門事件記念式典で下院議員として述べている6。天安門広場にあれだけの若者を集結させた民主化への希望と興奮に満ちた頃の中国がウォルズの原体験だ。人々が民主化に絶望し冷淡になって以降の時期とは質的な差異がある。

また、改革開放の空気自体が天安門事件で萎れたわけではない。当時、学校ではウォルズの部屋にだけにエアコンがあったが、電気の供給が不安定なため、しばしば他人を気遣って暑い中エアコンを切っていたという7。貧しさの中にもある種のエネルギーが満ちていた時代の中国を肌で知っていることは、現在の中国との「差」を実感する嗅覚の体得として意味は小さくはなかっただろう8。当時、外国人は珍しく、多くの生徒がウォルズに英語で挨拶をしにやって来て、彼は熱心に応えていたという9。

10年間近くで数百人の若者を引率:夫妻の絆の核心としての中国

第3に、「目的」である。

ウォルズの中国との出会いはビジネスや政治ではなく、教員としての子どもの教育だった。往々にして利害関係のない交流は相手国への好印象(時には感情的な入れ込み)を育てる。ウォルズは当時4クラスを担当し、各クラス65人の生徒がいた10。高校と中学を合わせると毎週1000人の生徒に教えていたとも報じられていて、かなりの数の「教え子」が存在していた11。

ウォルズの中国経験は1年間の異国体験で終わらなかった。中国の何かに魅了され、自分と同じ経験をアメリカの若者にさせようと思い立つ。ネブラスカの高校に戻り、将来の伴侶になる同僚教師のグエンを中国世界に巻き込む。そして若者を夏休みに中国へ連れて行く「Educational Travel Adventures, Inc.」という会社を夫妻で設立し、1993年から2000年代初頭までに数百人の中国体験を助けたとされている12。

1996 年にネブラスカの地元紙に掲載された会社の広告によると、「チベットとネパール」(香港経由でカトマンズ)、「中国と香港」(香港経由で万里の長城や列車の旅)、「オートバイで行くシルクロード」という3本の違うツアーを6/25から8/18まで絶え間なく主催しており、「コミュニティ・カレッジの単位になる」と謳っていた。アメリカの長い3ヶ月の学年末夏休み、毎年中国添乗員として過ごしていたのか、年によってムラがあったのかは定かではない。夫人やスタッフとの分担も不明だが、ある意味で学校教育以上に情熱を注いでいたことは間違いない13。

このツアー会社を共同設立した翌年、1994年にウォルズとグエンは結ばれるが、「記念日を忘れないように」と天安門事件の6月4日に結婚した。中国への新婚旅行はネブラスカの地元紙でも珍しがられ、「Honeymoon in China」の見出しで大きく報じられた。さらにその2年後の1996年にグエン夫人の故郷のミネソタ州に引っ越し、地元高校で地理の教員とフットボールのコーチになる。その後の中国ツアー参加生徒の大半はミネソタの子たちだ。親含めて一家が誰もパスポートを持っていない中西部の子どもにとって一夏の中国体験は鮮烈だったはずだ。外国というだけでも特別なのにアジア、民主主義でもなく当時は経済力もいまほどではない国をいきなり経験するのである。

ほぼ同じ頃、1998年にミネソタ大学の分校で学部の政治学やコミュニケーション論の授業を履修しながら、地元ラジオ(スペリオル湖畔州境のNPRウィスコンシン支局)で働いていた筆者には、当時のミネソタの雰囲気がよくわかる。「東京から北京まで電車で何時間?」と聞かれたものだ。それが地元大学生のアジア理解だった。案の定、ウォルズの生徒たちは、天安門広場から万里の長城に興奮しつつも、慣れない食事が口に合わず、マクドナルドに脱走したこともあったと当時の生徒はミネソタ公共ラジオの取材に語っている。ウォルズ先生は動揺していたという。

 

夫妻のこのツアーはかなりの評判だったようで、「地元の若者への国際教育貢献」として、2006年に連邦下院選挙に立候補した際の「売り」になった。実際、下院選ディベートで以下のようにウォルズは選挙民に訴えた。

「私は最善の教師となるために、軍隊で達成できる最高のランクに就き、中国という世界でも非常に重要な地域との協力関係を築き、何百人もの学生たちをそこへ送り込んで学びました。それが私に独特の視点を与えてくれたと思います。それは、ミネソタ州の視点であり、首都ワシントンの視点ではありません」

「軍役+地元州貢献(反ワシントン)」というアメリカの政治家の勝利方程式に「アジア国際経験」をブレンドした。「ウォルズはでしゃばらない。アジア的なところがある」と評する民主党関係者もいる。バイデン陣営が当初好んでいたシャピロ・ペンシルバニア州知事は面接でハリスに「私をどう処遇するつもりか」と凄んだそうだが、ウォルズは「あなたを全面的に支えます」とひたすら低姿勢だったとハリス陣営筋は筆者に明かす。ハリス陣営は、彼を中西部のライフル所持者として、ハリスのカリフォルニア・リベラル色の「中和役」として選んだが、ウォルズ自身は「中国物語」を武器に政治家として台頭した。

ペローシの対中人権政策の後継者?: チベット訪問の「案内役」として

このウォルズの中国絡みの経歴は共和党の攻撃材料になっている。若者の中国ツアーに中国政府から資金援助があったのではないか、という疑惑の提起もあれば(下院監視委員会の共和党委員長がFBIに捜査を委託)、保守系団体やメディアには、ウォルズを共産主義者、あるいは北京が養成した「スリーパー」だと決めつける論調もある14。

しかし、下院議員になって以降のウォルズは対中強硬的な側面も見せるようになった。特に対中強硬人権派の下院議長のナンシー・ペローシに見出されたことが大きい。ペローシはウォルズの中国経験と知識を重く見て、彼を中国問題に関する連邦議会・行政府委員会(CECC)委員に任命した。当時、ウォルズは米メディアに「貿易問題と人権問題」が対中政策の優先だと明言していた。「クリントン大統領が在任中、人権や労働者の権利を中国に対する最恵国待遇から切り離して、良い交渉材料を失った」とクリントン政権の貿易政策批判まで展開している。2015年、ペローシはチベット訪問歴があり中国に明るいウォルズをチベット訪問団に加えた15。ウォルズは香港の民主派にも一貫して同情的で、これもペローシの立場と一致する。地元サンフランシスコの広東系や香港亡命者と広東語という共通項も持つウォルズは、ペローシにとって対中人権外交で信頼できる議会の部下になった16。ウォルズは2016年にダライ・ラマにも謁見している17。

ただ、ウォルズには中国通特有のバランス感覚も顕著である。連邦議員団のチベット・中国歴訪後の会見でも、ペローシや他の議員団がウイグル問題などに激しく言及する一方、淡々と対話の重要性を訴えた。「この25年間の中国の近代化は、インフラや生活の質の向上、清潔な水へのアクセス、医療サービスへのアクセスなど、目を見張るものがあります。そして、中国がそのことに対して当然の誇りを感じていると思います。また、長年にわたってこの状況を見てきましたし、友人たちとの交流や今回の訪問でも見てきましたが、おそらく人権の面では、その発展がやや遅れていると言えるでしょう」とマイルドで外交的な物言いの一方、中国で重要なのは「見えていないものを見ること」「どこかに行くなと言われたら、そこが重要な場所」という表現は、あの国の原理や本質を知り尽くした上で、正面からことを荒立てない実に「通」な振る舞いである。ウォルズは米議会で中華系、台湾系のアジア系議員たちよりも、ある意味俯瞰で中国を理解していた節がある。

CBSと中国:2つの『60分』と副大統領TVディベート

ウォルズの中国経験が共和党の攻撃材料にされる中、2024年10月の副大統領TVディベートがCBS主催だったのはハリス陣営には幸運だった。米メディアで中華圏の人権に特別の関心を示すのがCBSだからだ。ケーブルのMSNBCが誕生する前まで、CBSはアメリカで最もリベラルな放送局だった。アメリカでは左派ほど貿易と人権では対中姿勢が厳しくなる特質がある。

1989年の天安門事件当時、CBSは3大ネットワークで最も熱心に報じた。「CBS Evening News」アンカーのダン・ラザーは現地で中国政府の妨害に遭いながらも報道を続けた。また、CBS長寿番組「60 Minutes(60分)」もアジアの民主主義にこだわるプロデューサー揃いで、台湾報道の草分けとして知られる。1971年の「台湾特集」では、モーリー・セイファー記者の蒋介石単独インタビューをスクープ放送し、米台断交直前の台湾を世界に伝えた。そして2022年、50年ぶりにCBS「60分」はベテラン記者のレザリー・ストールを台湾に特派し、大規模な台北ロケで再び「台湾特集」を放送し、全米で話題になった。

1971年と2022年、CBSが見た台湾「2つの60分」の差分に浮き彫りになる米台関係のリアリティの変化は、2022年のペローシ台北訪問で中台関係の緊張がピークに達した際の米メディアの対応にも浮き彫りになった(詳しくは拙著『台湾のデモクラシー』(中公新書)を参照いただきたい)。CBSの日曜討論番組「Face the Nation」は、台湾駐米代表だった蕭美琴(現・副総統)をワシントンのスタジオに招いて異例の形で台湾の言い分を長時間放送した。そして、まさにその蕭美琴単独インタビューをした「Face the Nation」アンカーのマーガレット・ブレナンこそが、2024年副大統領TVディベートの司会に抜擢された人物だ。

蕭美琴・副総統と個人的関係があり、米中関係や台湾が関心事であるブレナンがウォルズに中国にちなんだ質問をするのは容易に予測できた。彼女が「1989年天安門事件を香港で経験したと仰っているが、複数のメディアが8月までアジアを訪れていないと伝えている」と事実関係を問いただしたとき、事情を知らない民主党有権者たちは「やはり中国問題をほじくられた」と青ざめたが、ハリス陣営や民主党内部関係者たちは心の中でガッツポーズをしていた。

ウォルズは待ってましたとばかりに、それは単なる事実の言い間違いであるとした上で、教員時代の中国引率ツアーをコミュニティへの教育貢献として滔々と語った。しかも、中国を深く学ぶことが必要という論理を繰り出した。トランプが新型コロナウイルスについて習近平を褒め称えたり、敗北が自明の対中貿易戦争を仕掛けた過ちも、自分の訪中学習ツアーに参加していれば防げた、と敵陣営批判に繋げる手際は見事だった。まるでウォルズに有利になる弁明チャンスを与えたかのようなCBSアンカーのブレナンの質問は、ヴァンスの二の矢的な追及を封じる「助け舟」とも囁かれた所以だ18。

ウォルズと中国の関係についてヴァンスは独自の攻撃をしなかった。ハリス陣営は入念な準備をしていただけにヴァンスの撃ち方やめは拍子抜けだっただろう。「なぜ若者向けの異文化体験ツアーの行き先が10年近くも中国だけだったのか」「日本、韓国、台湾を体験させようと思わなかったのか」「権威主義体制をどう教えていたのか」と批判の可能性は多々あったが、ヴァンスの手駒にはなかった(あるいは強力な弾込めの途中で出し渋ったのか断定はできない)。

中国・香港・台湾の報道ぶり:中国「認知戦」への抑止力としての「天安門事件」

では、ウォルズの中国との関係は肝心の中華圏ではどう報じられているのか。筆者はここ2ヶ月、香港、台湾のネイティブ話者の助手たちや中国語専門家の共同研究者の力も借りて中文報道を詳細に追ってきたが、いくつかの興味深い特徴が見える。

第1の特徴は、初期報道が広東語地域のメディアに集中していることだ。ウォルズが仏山で教師をしていたことについて広東や香港のメディアは高い関心を示した。かつては中国で最もリベラルな媒体だった「南方週末」系列の「南方都市報」は、8月上旬から海外報道引用に元生徒提供の写真を組み合わせた報道を始めた19。国際ニュースを扱う中国のネットメディア「観察者」20、香港「星島日報」も同時期に報じた21。「星島」に比べるとはるかに本土寄り(香港民主派寄り)とされるネットメディア「香港01」は「南方都市報」を引用しつつも独自取材で比較的詳しい報道を展開している22。

第2に、台湾での報道の少なさである。初動では副大統領候補としてのウォルズについては主要な政治討論番組(例えば主要局TVBSの看板番組)の話題にもなっている23。だが、9月、筆者が台湾の大学に講演・講義に招かれて現地滞在していた期間も、現地の主要テレビのアンカーや記者らと頻繁に意見交換を繰り返したが、ウォルズの中国歴を詳しく知っているデスクや記者はごく少数で、報道的にも外電に任せる姿勢で台湾オリジナルの報道資源を割いていない24。しかし少ないものの、TVBSのワシントン記者リポートのように「チベット人権に関心」がある点など概ね好意的に報じている25。

ただ、オピニオンには批判的な見方もある。「自由時報」投稿では、「中国共産党と長く深い関係にある民主党副大統領候補のミネソタ州知事ティム・ウォルズ」が、「台湾の主権と独立に目に見えずとらえどころのない大きな影響を及ぼす」可能性を指摘し、ウォルズが中国政府の影響力工作の標的になっているのではないかとの疑問から前述の下院監視委員会委員長(共和党)がFBIに捜査を委託した件に言及している26。同紙は民進党寄りの「緑」メディアだが、民進党側の外交専門家は概ね、予測不可能なトランプよりバイデン路線の継続としてハリスを望んでいることもあり、降って湧いたウォルズの「中国ファクター」に戸惑う姿勢が浮き彫りになっている。つまり、トランプがいいかハリスがいいかの二択と、ウォルズが好ましいかは、「中国ファクター」という別次元の問題により綺麗に一致しないという問題だ。その影響を正面から受けているのが下記の中国と香港だ。

第3の特徴は、「タブー」として報道されるウォルズの性質だ。ウォルズを検索すると「もれなく」ダライ・ラマや香港民主派活動家のジョシュア・ウォンらとのツーショット写真が出てくる問題である。それゆえに、中国としては無闇にウォルズを有名人にしたくない。8月冒頭、ウォルズが候補に選ばれたときには仏山の高校関係者も沸き立っていたと報じられているが、その後かん口令が敷かれ始めたという。1989年に中国に滞在し結婚記念日を6/4にしているような「Mr. 天安門」のウォルズから、中国では語ることがタブーである「事件」の印象を払拭する作業は面倒だ。

そうした事情もあってか、中国政府系メディアは、ウォルズが副大統領候補になって以降、抑制的にしか伝えていない27。他方、華僑向けの中国新聞社と海外ニュースを中心とする環球時報系サイト、南方網は仏山での教育経験には触れている28。中国新聞社は「多くのアメリカのメディアによると、ウォルズは中国で教えた経験があり普通話が少し話せる」と報じている(広東語についての言及がないのは然もありなん、である)。

さらに興味深い試金石になったのは、CBS主催の副大統領TVディベートで「香港に天安門事件時にいた記憶間違いの訂正」問題を当の香港メディアがどう報じるかであった。地元香港に絡むネタで、本来ならニュースである。しかし「天安門事件」に触れないと、このニュースは伝えにくい。報道ぶりは割れた。「明報」は見出しにも「六四」と掲げてしっかり言及した29。「星島日報」も抑制的ながら言及した(ただ、見出しは「副大統領ディベート、ヴァンスがやや優勢」)30。英文メディア「サウスチャイナモーニングポスト」は、ディベートのやりとりを詳細に書き起こすスタイルで天安門事件にも触れて記事化している31。

他方、「香港電台」ではニュースとして、「香港経済日報」は記事でも社説でもディベートを報じたが、両社ともにウォルズが天安門事件の時に香港にいなかった件はスルーした32。とりわけ「香港経済日報」は論調もヴァンスへの肩入れが強く、ヴァンスを「若いし反応もよく口が達者なイエール卒業生」、ウォルズは「白髪混じりの60歳の老人」「生真面目だがパッとしないスタイル」と報じた。中国政府寄りの「大公報」「文匯報」系ウェブメディアは、(天安門事件には触れないまま)「中国に教育に来た時期を実際より2ヶ月はやめて地元ラジオに語っていたのは、明らかにそのことで自分を「人権派」としてブランディングしようとしたのだろうが、失敗して嘘つきに見えた」とウォルズを叩いている33。フェニックスTVの系列「鳳凰網」傘下の個人メディアでは匿名の投稿を「ウォルズは習慣的な嘘つき」と見出しまで立て、過去の発言が事実と違っていた問題を「香港問題」として取り上げたが、天安門事件を中文でも英語でも「**事件」と「*」で伏字にして報じたので余計に目立っているのは興味深い34。

とにもかくにも、ウォルズが「面倒」な存在であることは透けて見える。米中対立棚上げの呼吸合わせができるバイデンと比べると何をしでかすかわからない予測不可能なトランプに中国は不安感があったが、ウォルズへの反応には別種の微妙な嫌悪感が漂う。中国への態度がどう振れるかクリアになるまで「様子見」を決め込んでいる気配だ。

中国を知る副大統領候補夫妻の「物語」をめぐる情報戦

現在、ウォルズの中国絡みの記事は、1)アメリカ発の情報を中国や香港のメディアが拾い(主としてネブラスカの地方紙に掲載された夫妻の人物記事)、仏山の教え子や同僚の写真や発言など中国側の独自情報を加えた報道、2)アメリカ側で中国ツアーに参加したネブラスカやミネソタの高校の生徒の証言による報道が、アメリカと香港、中国の双方で散発的に出ているが、源流はどこからたどっても一つで地元紙Nebraska Northwesternのハネムーン記事と写真、仏山の学校関係者が提供している写真である。それを相互に部分引用しあっていて何が報道の中で独自情報か極めて分かりにくい様相を呈している。 また、中国ツアーがいかに人生を変えてくれたか、思い出を好意的に語る元参加者報道はハリス陣営への援護射撃的に出始めている(ネブラスカの地元TVのKOLNが10月に入り、中国に行った元生徒の証言を詳細に報じた)35。だが、元生徒にも、共和党支持者やトランプ支持者はいるに違いない。中国ツアーを悪く言う元参加者をトランプ=ヴァンス陣営や保守系メディアが探し出して全米に報じる前に、ハリス陣営とリベラルメディアは、好意的声を速射砲で報じておく必要はある。メディアを巻き込んだ情報戦である。

ちなみにこちらの各紙によく出ている写真では、中央右側の白人女性こそが若き日のグエン夫人である。二人でウォルズの思い出の仏山一中を再訪しているシーンだ。なぜ中国にのめり込んだのか、日本や台湾にも渡航しながら、中国ツアーにこだわったのはなぜなのか。米メディアは夫人の本音も聞きたいはずだが、勝利するまでは、いや副大統領夫妻になってしまうと尚更、当時の詳細は語れなくなるのかもしれない。外国経験はときに内向き社会アメリカの政治ではマイナスになる。オバマもインドネシアで小学校4年間を現地語で学んだ「帰国子女」で、インドネシアがイスラム教の国でもあるだけに初回の選挙では陰謀論が流布した。

ホワイトハウスに入る可能性のある人物が、ここまで中国と深い交流を重ね、しかも夫妻揃ってのライフワークであることの意味は小さくない。想像してみてほしい。日本の地方都市に赴任したアメリカ人教師が日本語を上達させ、恋人まで日本好きにさせ、夫妻で日本ツアー会社を作り、北海道から沖縄まで列島津々浦々に若者を毎年送り込むまでになる。その人が副大統領、もしかしたら大統領になる可能性がある事態と同じである。これはミシェル・オバマが娘に中国語を勉強させていたのと比べ物にならないマグニチュードである。

だが、ウォルズのこうした「中国物語」を本音ベースで詳細に語るにはもう手遅れだ。今から回顧録を出しても、それはあくまで「キャンペーン本」で、オバマやヴァンスの作品のような物語性や真実味は宿らない。共和党は「ハリスは父親がマルクス経済学者」「ウォルズは中国に育てられた」として、まとめて「共産主義者」扱いで単純化された攻撃を続けるだろう。しかし、両親が外国出身でカナダで過ごした経験はあっても、国内エリート職の検事として海外事情に特段の関心がなかったハリスとウォルズはまるで国際経験値が違う。ただ、ハリス陣営も国務省もこの話は過度に膨らませたくないだろう。共和党も中国も発言の節々を広報戦に活用する可能性があるだけに、ウォルズが不用意に中国を語ることは、ハリス陣営のキャンペーンだけでなく、アメリカ外交にとってもリスク要因になるからだ。仮に勝利した場合、副大統領のアジアや中国への考えに大統領がどこまで影響を受けるかは未知数だが、中国を深く知る者の対日観も、そうでない政治家のそれとは様々な意味で違ってくる。

オバマやヴァンスどころではない、メガトン級の「物語」候補の潜在性を秘めているのは実はウォルズ夫妻かもしれない。

<<「ヴァンスはオバマと同じ『物語候補』 -Dreams from My FatherとHillbilly Elegy」

(了)

  1. George H. W. Bush Foundation for U.S.-China Relations, ”The U.S.-China Relations Legacy of President George H. W. Bush”, <https://bushchinafoundation.org/u-s-china-legacy/>, accessed on Oct. 7, 2024(本文に戻る)
  2. Ryan M Allen, “Teaching abroad is an invaluable experience: Ask Tim Walz”, University World News, August 12, 2024, <https://www.universityworldnews.com/post.php?story=2024081208153252>, accessed on Oct.7, 2024 (本文に戻る)
  3. 西藏部〈雪域雏鹰展翅飞〉 2015年5月12日 <https://web.archive.org/web/20160310190651/http://www.fsyz.com.cn/xizang/G01/201505/445.html>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  4. John Ruwitch, “Tim Walz made an impression in China, students and teachers say”,NPR, August 20,2024 <https://www.npr.org/2024/08/19/nx-s1-5081407/tim-walz-china-study-abroad>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  5. Alison de Souza, ” What’s in a name? For Kamala Harris, maybe an edge with some Asian-American voters”, South China Morning post, August 24,2020, <https://www.scmp.com/week-asia/people/article/3098517/whats-name-kamala-harris-maybe-edge-some-asian-american-voters>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  6. 〈我的1989:美国会议员沃兹六四回忆〉Voice of America Chinese, June 3,2014, <https://www.voachinese.com/a/my-1989-walz-20140602/1927765.html>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  7. John Ruwitch, NPR, August 20,2024, <https://www.npr.org/2024/08/19/nx-s1-5081407/tim-walz-china-study-abroad>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  8. 蔡苡・勞顯亮〈賀錦麗拍檔沃爾茲佛山一中任教照曝光 學粵語、學生叫他「阿添」〉《香港01》 2024年8月10日 <https://www.hk01.com/%E5%8D%B3%E6%99%82%E4%B8%AD%E5%9C%8B/1046538/%E8%B3%80%E9%8C%A6%E9%BA%97%E6%8B%8D%E6%AA%94%E6%B2%83%E7%88%BE%E8%8C%B2%E4%BD%9B%E5%B1%B1%E4%B8%80%E4%B8%AD%E4%BB%BB%E6%95%99%E7%85%A7%E6%9B%9D%E5%85%89-%E5%AD%B8%E7%B2%B5%E8%AA%9E-%E5%AD%B8%E7%94%9F%E5%8F%AB%E4%BB%96-%E9%98%BF%E6%B7%BB?utm_source=01articlecopy&utm_medium=referral>, accessed on Oct. 7, 2024
    天安門事件による学生運動の弾圧以後も改革開放の熱気は冷めなかった。かつて1994年から1995年にかけて11回シリーズで放送された秀作「NHKスペシャル:中国~12億人の改革開放」の5回目「広州青春グラフィティ」にはロック音楽を楽しみ若者同士で同棲するような広東省広州の若者たちが出演するが、ウォルズが過ごした後に頻繁に再訪した、北京から遠く離れた当時の南方の自由闊達な空気を活写していた。(本文に戻る)
  9. Ibid.
    〈曾是佛山中学老师的他竞选美国副总统,校友回忆:他开朗爱笑〉《南方都市报》 2024年8月9日<https://m.mp.oeeee.com/oe/BAAFRD000020240808984305.html>, accessed on Oct. 7, 2024
    まだ外国人が珍しかった。当時の中国人の生徒はこう振り返っている。「彼の生活はとても質素でした。授業以外では、体育教師たちと一緒に運動場でバスケットボールをしたり、自転車で街まで買い物に行ったりしていました。彼は質素で飾り気のない生活を送っていました。彼はとても陽気な人らしく、いつも私たちに微笑みかけてくれて、みんなにとても人気がありました」。 (本文に戻る)
  10. Ibid (本文に戻る)
  11. Nebraska Star Herald(September 18, 1990)によれば、毎週、1000人ものhigh-school studentとmiddle school studentsにアメリカの文化と外国語としての英語を教えた。(本文に戻る)
  12. Nebraska Star Herald(September 18, 1990). (本文に戻る)
  13. Lily Ottinger and Jordan Schneider, “Comment from Jordan on Walz as ‘Sleeper Agent’ Does Walz Believe in the One China Policy?”, China Talk, August 22,2024, <https://www.chinatalk.media/p/tim-walz-sleeper-agent-taiwan-relations>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  14. Philip Bump, “The right’s serious minds have a Tim-Walz-Chinese-sleeper-agent theory”, The Washington Post, August <https://www.washingtonpost.com/politics/2024/08/20/rights-serious-minds-have-tim-walz-chinese-sleeper-agent-theory/>, accessed on Oct. 7, 2024
    Steven W. Mosher, “Tim Walz defended communism in China to his students: ‘Everyone is the same and everyone shares’”, The Population Research Institute, August 26,2024, <https://www.pop.org/tim-walz-defended-communism-in-china-to-his-students-everyone-is-the-same-and-everyone-shares/>,accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  15. Nancy Perosi,“Transcript of Press Conference with Congressional Delegation Members Following Historic Visit to Tibet and China" <https://pelosi.house.gov/news/press-releases/transcript-of-press-conference-with-congressional-delegation-members-following>, accessed on Oct. 7, 2024
    ペローシはウォルズを記者団に「ミネソタ州選出のティム・ウォルズ下院議員は中国問題に関する連邦議会・行政府委員会のメンバーで、過去に中国(チベットを含む)を訪問した経験をお持ちの方」と紹介している。(本文に戻る)
  16. バイデン下ろし以降、副大統領候補ウォルズ擁立の流れでペローシがどこまで介入したかについて民主党内の見方は複数存在する。(本文に戻る)
  17. John Sudworth,“Walz has history with China - it's more hawkish than critics claim,” BBC, August 8,2024, <https://www.bbc.com/news/articles/cvgewpzyd91o>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  18. Stefan Becket, “Read the full VP debate transcript from the Walz-Vance showdown”, CBS News, October 2, 2024, <https://www.cbsnews.com/news/full-vp-debate-transcript-walz-vance-2024/>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  19. 〈曾是佛山中学老师的他竞选美国副总统,校友回忆:他开朗爱笑〉《南方都市报》2024年8月9日 <https://m.mp.oeeee.com/oe/BAAFRD000020240808984305.html>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  20. 王恺雯〈独家|佛山一中“老同事”回忆对沃尔兹的印象〉《观察者》2024年8月10日 <https://www.guancha.cn/politics/2024_08_10_744413.shtml>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  21. 〈沃爾茲佛山舊照曝光 曾努力學粵語〉《星島日報》2024年8月10日 <https://www.stheadline.com/article/3371830/%E6%B2%83%E7%88%BE%E8%8C%B2%E4%BD%9B%E5%B1%B1%E8%88%8A%E7%85%A7%E6%9B%9D%E5%85%89%E6%9B%BE%E5%8A%AA%E5%8A%9B%E5%AD%B8%E7%B2%B5%E8%AA%9E>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  22. 蔡苡柔 勞顯亮〈賀錦麗拍檔沃爾茲佛山一中任教照曝光 學粵語、學生叫他「阿添」〉《香港01》2024年8月10日 <https://www.hk01.com/%E5%8D%B3%E6%99%82%E4%B8%AD%E5%9C%8B/1046538/%E8%B3%80%E9%8C%A6%E9%BA%97%E6%8B%8D%E6%AA%94%E6%B2%83%E7%88%BE%E8%8C%B2%E4%BD%9B%E5%B1%B1%E4%B8%80%E4%B8%AD%E4%BB%BB%E6%95%99%E7%85%A7%E6%9B%9D%E5%85%89-%E5%AD%B8%E7%B2%B5%E8%AA%9E-%E5%AD%B8%E7%94%9F%E5%8F%AB%E4%BB%96-%E9%98%BF%E6%B7%BB>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  23. 〈賀錦麗副手華茲遭質疑親中 過往經歷成雙面刃藏隱憂?〉《少康戰情室》YouTube 2024年8月8日 <https://www.youtube.com/watch?v=ibiG4O_jXrI>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  24. 盧伯華〈美民主黨副總統候選人沃爾茲的中國歷史成對手攻擊靶心〉《中時新聞網》2024年8月18日 <https://www.chinatimes.com/realtimenews/20240818003034-260409?chdtv>, accessed on Oct. 7, 2024
    こちらの「中時」報道もドイツの「ドイチェ・ヴェレ」の中文報道の引用で構成。
    〈美國大選:沃爾茲的中國歷史成為「靶心」〉DW, Aug. 17, 2024, <https://www.dw.com/zh-hant/%E7%BE%8E%E5%9C%8B%E5%A4%A7%E9%81%B8%E6%B2%83%E7%88%BE%E8%8C%B2%E7%9A%84%E4%B8%AD%E5%9C%8B%E6%AD%B7%E5%8F%B2%E6%88%90%E7%82%BA%E9%9D%B6%E5%BF%83/a-69968049*gt;, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  25. 〈費城同台造勢! 民主黨賀華配競選正式開跑〉《TVBS新聞》YouTube 2024年8月7日 <https://www.youtube.com/watch?v=XrWm-QMNHGM>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  26. 陳慶坤〈自由開講 半暝吃西瓜反症?國民黨力挺美國民主黨「居心」何在?〉《自由時報》掲載日不明 <https://talk.ltn.com.tw/amp/article/breakingnews/4777683>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  27. ウォルズの紹介については短く8月6日から8日にかけて行われ、指名受諾をした22日、翌日23日前後の報道以降は触れられなくなり、副大統領TVディベートの件も大きく扱われていない。艾雯・崔越〈解局 | 选定竞选搭档 哈里斯获得哪些“加分”?〉《人民网》2024年8月8日 <http://world.people.com.cn/n1/2024/0808/c1002-40294910.html>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  28. 于晓〈曾在华教书、会说中文 哈里斯为何选他作为竞选搭档?〉《中国新闻网》2024年8月8日 <https://www.chinanews.com.cn/gj/2024/08-08/10265386.shtml>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  29. 〈美副總統辯論 沃爾茲改口認六四時不在港〉《明報新聞網》2024年10月3日 <https://news.mingpao.com/pns/%E7%BE%8E%E5%9C%8B%E7%B8%BD%E7%B5%B1%E5%A4%A7%E9%81%B8/article/20241003/special/1727893605710>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  30. 〈副總統辯論萬斯表現略高一籌〉《星島日報》2024年10月3日 <https://www.singtaousa.com/2024-10-03/%E5%89%AF%E7%B8%BD%E7%B5%B1%E8%BE%AF%E8%AB%96%E8%90%AC%E6%96%AF%E8%A1%A8%E7%8F%BE%E7%95%A5%E9%AB%98%E4%B8%80%E7%B1%8C-2/5011946>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  31. “Vance, Walz tackle China, trade war, abortion in US VP election debate – as it happened”, SCMP, Oct. 2, 2024. <https://www.scmp.com/news/china/diplomacy/article/3280735/jd-vance-and-tim-walz-debate-gears-vp-picks-set-make-cases-2024-us-election>, accessed on Oct. 7, 2024(本文に戻る)
  32. 張萬燕〈沃爾茲和萬斯就中東局勢及經濟等議題在電視辯論交鋒〉《香港電台 即時新聞》2024年10月2日 <https://news.rthk.hk/rthk/ch/component/k2/1772977-20241002.htm>, accessed on Oct. 7, 2024                                                                       鄭錦玲〈美國大選|副總統辯論 共和黨萬斯與民主黨沃爾茲對決〉《香港經濟日報》2024年10月2日 <https://inews.hket.com/article/3835818/%E7%BE%8E%E5%9C%8B%E5%A4%A7%E9%81%B8%EF%BD%9C%E5%89%AF%E7%B8%BD%E7%B5%B1%E8%BE%AF%E8%AB%96%20%E5%85%B1%E5%92%8C%E9%BB%A8%E8%90%AC%E6%96%AF%E8%88%87%E6%B0%91%E4%B8%BB%E9%BB%A8%E6%B2%83%E7%88%BE%E8%8C%B2%E5%B0%8D%E6%B1%BA?mtc=20023>, accessed on Oct. 7, 2024

  33. 連兆鋒〈副手辯論無斬獲 白宮又遇大麻煩〉《香港經濟日報》2024年10月3日 <https://paper.hket.com/article/3836198/%E5%89%AF%E6%89%8B%E8%BE%AF%E8%AB%96%E7%84%A1%E6%96%AC%E7%8D%B2%20%E7%99%BD%E5%AE%AE%E5%8F%88%E9%81%87%E5%A4%A7%E9%BA%BB%E7%85%A9>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  34. 周德武〈公評世界|美副總統候選人辯論 萬斯贏了〉《大公文匯網》2024年10月2日 <https://www.tkww.hk/a/202410/02/AP66fd6134e4b0519806ab2e39.html>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  35. 杜智〈美国副总统辩论的最大发现:沃尔兹是个习惯性扯谎者〉《鳳凰網》2024年10月3日 <https://news.ifeng.com/c/8dN5bv1pEH4>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)
  36. Dirk Chatelain, “Now a political liability, Tim Walz’s trip to China left a lasting impression on his fellow Nebraskans”, 10/11 NOW, Oct.5, 2024, <https://www.1011now.com/2024/10/04/now-political-liability-tim-walzs-trip-china-left-lasting-impression-his-fellow-nebraskans/>, accessed on Oct. 7, 2024 (本文に戻る)

「SPFアメリカ現状モニター」シリーズにおける関連論考

  • アメリカ現状モニター「米国選挙(中間選挙・大統領選挙)関連論考などまとめ」
  • 渡部恒雄「10月7日ハマスのイスラエルへのテロから一年:中東と国際秩序は危険水域に入った」
  • 渡辺将人「ヴァンスはオバマと同じ「物語候補」 -Dreams from My FatherとHillbilly Elegy」
  • 西山隆行「J.D.ヴァンスの副大統領指名と共和党のトランプ党化、その限界」
  • 渡辺将人「民主党左派とカマラ・ハリス:「擬似サンダース政権」継続圧力と予備選の洗礼なき指名の功罪
  • 渡辺将人【特別転載】「アメリカのエスニック「部族主義」ハリスとオバマともうひとつの人種問題」
  • 中山俊宏「ヒルビリー・エレジー的言説がどうしても必要だった理由」
 

「SPFアメリカ現状モニター」シリーズにおける「オバマ回顧録論」シリーズ

  • 渡辺将人「トランプとバイデンについて オバマ回顧録論⑦」
  • 渡辺将人「オバマにとっての北朝鮮と中国 オバマ回顧録論⑥」
  • 渡辺将人「諸外国と『文化』言及のジレンマ オバマ回顧録論 ⑤」
  • 渡辺将人「政権の『公式写真集』として オバマ回顧録論④」
  • 渡辺将人「政治教育者としての『スピンドクター』 オバマ回顧録論③」
  • 渡辺将人「作家オバマの『文学作品』として オバマ回顧録論②」
  • 渡辺将人「アメリカ大統領回顧録とは オバマ回顧録論①」

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