大陸棚限界委員会に対する各国の申請状況

フランスの申請

フランスの申請

2007年5月22日、フランスは、国連事務総長を通じ、大陸棚限界委員会に対して申請を提出しました。フランスが申請を提出したことが国連事務総長によって、全国連加盟国に通知され、申請のエグゼクティブ・サマリーが公表されました。その後、バヌアツ、ニュージーランド及びスリナムがそれぞれ自国の見解を表明する文書を国連事務総長に提出しました。

フランスは、この申請は、フランス領ギアナ及びニューカレドニアのみに関する部分申請であるとエグゼクティブ・サマリーの中で述べています。

  • バヌアツは、2007年7月11日付のバヌアツ外相発大陸棚限界委員会委員長宛書簡を送付し、フランスの申請のうち、ニューカレドニアの南東部分に関する申請が、バヌアツの領土であるマシュー島及びハンター島を侵害するものであると述べ、バヌアツ首相発フランス大統領宛の抗議の書簡を添付しました。
  • ニュージーランドスリナムもそれぞれ文書を提出し、意見表明を行いました。ニュージーランドは、自国が既に申請を行った部分(スリーキングズ海嶺)とフランスの申請した部分に重複があり、将来境界画定を行う必要がありうることを踏まえ、国連海洋法条約第76条10項にもとづき大陸棚限界委員会がこの点に影響を及ぼさずに審査することの確認を行っており、スリナムは、スリナムとフランスとの間で一部地域について大陸棚境界画定交渉を継続中であるので、委員会の審査及び勧告が影響を及ぼさないことを確認しています

 

バヌアツからの書簡を受けて、フランスは、2007年7月18日付のフランス首相発国連海事海洋法課長宛書簡の中で、バヌアツからの抗議について検討したわけではないがと留意の上、大陸棚限界委員会の手続規則附属書Iにもとづき、フランスの申請のうち、ニューカレドニアの南東部分については大陸棚限界委員会が審査を行わないよう要請すると述べています。したがって、ニューカレドニアについては、南西部分のみが委員会の審査対象となります。

フランスの申請のエグゼクティブ・サマリー、バヌアツからの書簡、フランスからの書簡、ニュージーランド及びスリナムからの文書のいずれも、下記で閲覧できます。

フランスは、2007年8月~9月に開催された第20回大陸棚限界委員会の会期中に、フランス代表がプレゼンテーションを行い、申請の内容についての説明を行い、フランスの申請を審査する小委員会が設置され、審査が開始されました。

小委員会で検討された後、第24回大陸棚限界委員会の会期中の2009年9月2日に大陸棚限界委員会はフランスに対する勧告を行いました。勧告の要約版が、大陸棚限界委員会の上記ページに掲載されています。

 

フランス領ギアナ周辺図

フランスの申請

出典:米国商務省海洋大気庁地球物理データセンター(NGDC)提供のETOPO2データ

 

ニューカレドニア周辺図

フランスの申請

出典:米国商務省海洋大気庁地球物理データセンター(NGDC)提供のETOPO2データ

 

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