豪州の玄関口に迫る中国海軍

 インド太平洋地域における戦略的競争が加速する中、海洋領域における安全保障上の課題への関心が高まっている。豪州にとってこの問題が浮き彫りになったのは、人民解放軍海軍(PLAN)の艦艇が(豪州とニュージーランドを隔てる)タスマン海に来航し、2月21日、事前予告なしに実弾演習を実施した時のことだった[1]。このような演習は技術的には合法だが、演習が豪・NZ間の交通量の多い空域で実施されたこと、そして中国軍による危険でプロ意識に欠ける行動パターンの一環と解釈されることから、豪州政府内では「無責任」と受け止められた[2]。その後、中国海軍の艦隊が豪州大陸を(部分的に)周回する航路を進んだことから、豪国防機関が同艦隊を効率的に探知・追跡できなかった理由について、アルバニージー政権は厳しく問われることとなった[3]。

 過去にもPLANの艦艇が豪州の海域付近で活動したことはあったが、今回の演習は「リスクを高める行為」と認識されるものであり、南シナ海などの中国の関心海域において海洋活動を自粛するよう求めるシグナルの可能性もある。今回の演習は豪州政府に2つのことを示した。第一に、中国は豪州に近接する遠海においても作戦を実施する意思と能力を有していること。第二に、豪州の国防機関は海洋状況把握(MDA)の能力面で不十分だということだ。したがって本稿が、海洋安全保障アクターとしての豪州の役割に焦点を当て、同国が直面する課題や現在進めている対応について検証し、結論において同盟国やパートナーとの共通の関心分野や協力の可能性について示すことは時宜にかなったものといえよう。

海洋安全保障アクターとしての豪州

 豪州の「2024年 国家防衛戦略」(2024 National Defence Strategy)では、自国を「ミドルパワーの海洋国家」と定義している[4]。インド洋、太平洋、南極海にまたがる島大陸で、(島嶼部を含む)海岸線長が約6万キロメートルに及ぶ豪州は、世界3の排他的経済水域(EEZ)(約850万平方キロメートル)を擁している。また、豪州は南極の約42%(約590万平方キロメートル)について領有権を主張している。国歌の歌詞にあるように、同国はまさに「海に囲まれて」おり、日本と同様、自国の通商、繁栄と生存を商業航路に依存している。

 「インド太平洋」という海洋概念が登場し、地域における戦略的競争が激化する中で、豪州は自らの海洋国家としての宿命を真剣に受け止めている[5]。海洋安全保障の問題を非常に重視した「2023年 国防戦略見直し」(2023 Defense Strategic Review)と「2024年 国家防衛戦略」に加え、豪州海軍(RAN)がそれ以前に公表してきた一連の文書は、同国が直面する課題と計画的な対応を明確に示したものである。これらの文書、すなわち「2021年 海洋領域戦略(メルカトル計画)」(2021 Maritime Domain Strategy(Plan Mercator))と「2022年 海軍戦略(方位盤計画)」(2022 Navy Strategy(Plan Pelorus))は、知名度こそはるかに低いものの、海洋領域の軍事的・戦略的問題に対する豪州のアプローチについて多くの知見を提供している。内務省(DHA)が公表した2022年の「豪州政府民間海洋安全保障戦略」(Australian Government Civil Maritime Security Strategy)は、「非軍事的」(あるいは「非伝統的」)な安全保障問題を取り上げており、全体像を補完している。これらの文書を総合すると、定義が明確で、焦点を絞った、一貫性のある海洋志向の戦略的展望が浮かび上がる。

 「方位盤計画」は次のように指摘している。

「海洋領域は、我が国の安全保障と繁栄の核心である。資源がますます枯渇し、競争が激化する中、国力のあらゆる要素が連携して我が国と友好国にとって望ましい結果を達成しなければならない」[6]

 「海洋安全保障」は重要ではあるが、極めて広範かつ複雑な概念である[7]。以下の分析を簡潔にするため、筆者は海洋安全保障の「軍事的」(主として海軍の)側面と、「非軍事的」(あるいは「非伝統的安全保障」の)側面とに分けて分析を行う。

1. 豪州の海洋安全保障に対する軍事的課題

 海洋領域における最も重大な戦略的課題は、PLANと中国海警局(CCG)の驚異的な拡大を中心とする中国のシーパワーの台頭である。トーマス・シュガート(Thomas Shugart)によれば、「中国は今や、純粋な海軍艦艇のトン数を除くあらゆる尺度において、圧倒的に世界一の海洋大国である」[8]。このことは、豪州にとって2つの理由から重要である。第一に、PLANは台湾海峡、南シナ海、東シナ海における地域的危機を抑止し、対応する能力や、地域の条約上の同盟国を防衛する能力の面で、米海軍に挑戦している。伝統的に米国の忠実な同盟国として、豪州軍は海軍の衝突時には米軍を支援するだろうという強い期待がある。平時には、海軍のパワーバランスは自由で開かれたインド太平洋(FOIP)のビジョンやルールに基づく秩序を維持する上でも不可欠である。第二に、PLANが豪州の領域に直接軍事攻撃を加える可能性は低いように思われるものの、先般2月に行われた示威行為は、それが実行可能であることを示唆している。合理的な国防戦略の一環として、豪州はその主権下にある領域を外部からの侵略や封鎖から守る計画を立てなければならない。

 「2024年 国家防衛戦略」では、豪州政府の全般的な戦略的アプローチについて、「戦略環境を形成し、わが国の国益に反する行為を抑止し、必要に応じて信頼性の高い軍事力で対応する」ことであるとしている[9]。しかし、豪州は米国やその戦略的パートナー(日本など)へのより広範な地域的支援と、より狭義の、主権下にある領域の防衛という責務を調和させなければならない。メルカトル計画はこれらの目的が相互に関連していると指摘し、解決策は「同盟の枠組みの中で自立度を高める」ことにあると示唆している[10]。地域の有事における米国や他のパートナー(日本など)との「同盟」計画は依然として厳重に秘匿されているが、国防概念は豪州の領域に向かって海路で南下接近する敵対勢力を阻止または消耗させることを目的とする「拒否」戦略による抑止を規定している。「国家防衛戦略」によると、豪州の「軍事的関心海域は、領域を含む隣接地域である。この地域には豪州への北方からの接近路が含まれる」[11]。豪州の防衛戦略は、その領域のはるか北方で敵対勢力と対峙し、弱体化させる「水の制止力」に依存している[12]。

 これら両方の役割をより良く果たすために、豪州はこれまでにない規模の海軍力の拡大に乗り出した。第一に、「2024年 撃破力強化のための水上戦闘艦見直し」(2024 Enhanced Lethality Surface Combatant Review)では、ハンター級フリゲート6隻、新型汎用フリゲート(日本製のもがみ型が候補)11隻、新型大型有無人兼用水上艦(Large Optionally Crewed Surface Vessels)6隻の調達、ホバート級駆逐艦の改修、豪州国境警備隊(Australian Border Force)への小型艦艇25隻の供与が優先事項として盛り込まれている[13]。同文書では、既存アセット・計画中のアセットにトマホークミサイルやNSM対艦ミサイル、SM-6長距離対空ミサイルの搭載を予定している[14]。関心を払うべきもう一つの重要分野としては、2023年「戦略艦隊報告書」(Strategic Fleet Report)で言及されている主権下にある商船隊の再活用が挙げられる[15]。

 水中能力については、AUKUS三国間パートナーシップの第一の柱としての原子力潜水艦(SSN)の調達と、先端技術に関する第二の柱(無人水中艇、極超音速兵器、電子戦など)が、豪州の海洋能力に大きな影響を及ぼすだろう[16]。米英豪のSSNが豪州の東西両海岸にある基地にアクセスできることを含む「最適の経路」に基づく海軍インフラ・産業発展プログラムについても忘れてはならない[17]。当然のことながら、海洋アセットは「マルチドメイン戦」の一環として、陸、空、電磁波、宇宙、サイバー領域からの補完を受ける。これらの領域を超えた連携、MDAの改善が、豪州の防衛戦略の実施に不可欠である。

2. 豪州の海洋安全保障に対する非軍事的課題

 同盟の海軍のパワーバランスに貢献し、豪州の領域の積極的防衛に備えることは海洋戦略の重要な要素であるが、海洋のガバナンスやルールに基づく秩序に対するより広範な支援には「非軍事的」な側面も含まれる。メルカトル計画や方位盤計画とは対照的に、「豪州政府民間海洋安全保障戦略」(Australian Government Civil Maritime Security Strategy)は、主として海洋領域で豪州が直面する様々な非軍事的リスクに焦点を当てている。これらのリスクは、主として海上国境司令部(Maritime Border Command)や国境警備隊(Australian Border Force)の所管である。同戦略は、「豪州の民間海上安全保障の考慮事項は広範にわたる」とし、以下の項目を挙げている。

「不法出入国の斡旋、テロリズム、国境を越えた重大・組織犯罪、状況認識、能力構築、国際的な関与、外国の干渉、天然資源と海洋環境、重要インフラ、サイバーセキュリティ、サプライチェーン、バイオセキュリティ、持続可能性」[18]

 本稿では、この広範なリストから最も顕著な4点、すなわちグレーゾーンの脅威(上記では触れられていない)、重要インフラ、地域的能力構築、外国からの影響への対処に焦点を当てる。これらはいずれも相互に関連している。

  • 海洋領域におけるグレーゾーンの脅威(あるいは「ハイブリッド戦」)は、豪州のみならず地域全体にとって重大な懸念として注目されてきた。また、まさにその性質上、上記の戦略的課題と重なる部分がある。例えば、豪州の「国家防衛戦略」では、「人民解放軍、中国海警局、海上民兵による不安定化を招く、挑発的ないし危険な行動」が強調されている[19]。南シナ海、黄海、日本海をパトロール中の豪州軍の艦艇や航空機は、任務の過程で「危険をともなう」妨害行為や他の危険な行為を受けており、そのたびに中国政府との外交的衝突が生じている[20]。豪州にとって、これは海洋領域における国際法や国際的規範(国連海洋法条約(UNCLOS)や2016年の南シナ海をめぐる比中間の常設仲裁裁判所による裁定の尊重など)の擁護や、海上での艦艇・航空機の遭遇時におけるグッドプラクティスが関わる問題である。
  • 重要インフラも豪州にとって重要な懸念事項である。バルト海や台湾周辺において、不審な状況下で海底ケーブルが切断されるという事件が大きく取り上げられた結果、「海底の安全保障」が注目されるようになった。国際的なデータ移転に用いられるケーブルの99%が海底を通っているため、豪州はそうした奇襲に非常に脆弱である。サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は先日、中国は技術的に鎧装海底ケーブルを切断できると報じ、意図せずしてそのリスクへの関心が高まった[21]。これに対応するため、シンシア・メフブーブ(Cynthia Mehboob)は「豪州政府と地域のパートナーは、ケーブルの冗長性を構築し、迅速な修理能力に投資し、国際協調を強化するなど、純粋なレジリエンスを高めるべきである」と主張している[22]。これはクアッドや、パラオとのインド太平洋におけるインフラ投資に関する日米豪パートナーシップなどのフォーマットを通じてすでに進められている。
  • 能力構築は地域の海洋安全保障を強化する主要な取り組みであるが、同時に(前述の)豪州の北方防衛線の強化にもつながる。このプロセスを通じて、豪州外務貿易省(DFAT)は「近隣諸国を強化し、太平洋地域がその安全保障上のニーズを満たせるようにする」ことを目指している[23]。太平洋海洋安全保障プログラム(PMSP)は、豪州の地域的能力構築の取り組みの重要な部分を占めており、太平洋島嶼国(PIC)に対して自国のEEZにおける海洋主権を守るための手段として、海洋状況把握(MDA)の提供、および訓練や物的支援などの援助を行っている[24]。本プログラムは、政府開発援助(ODA)、インフラ・経済開発、警察/ガバナンス問題を特徴とした、より広範な「パシフィック・ステップ・アップ」政策の一環である。
  • 海洋安全保障の文脈におけるこれらのイニシアチブは、極めて重要な南太平洋地域における中国の地政学的影響力の高まりに対抗する取り組みの一環である[25]。2022年に締結された中国とソロモン諸島間の安全保障協定や、今年締結された中国とクック諸島間の一連の協定は、豪州政府(とニュージーランド政府)の不安を招いた[26]。ウォン豪外相が指摘したように、豪州は南太平洋において「中国と常に競争関係にある」[27]。豪州は特に自国の安全保障にとって極めて重要な国であるパプアニューギニア(PNG)に対する安全保障面での関与を強めてきた。豪州海軍の前方拠点を確保するため、マヌス島のロンブラム海軍基地を共同使用のために改修しており、PNGとの既存の二国間安全保障協定を「同盟」に近いものに格上げするための議論が進んでいる[28]。これは豪州政府がインドネシアを要として海域東南アジアで行っている取り組みと類似している(豪州は英、NZ、マレーシア、シンガポールとの五か国防衛取極(Five Power Defence Arrangements: FPDA)によるものを含め、シンガポールとはすでに密接な関係を、マレーシアとは一定程度の関係を構築している)。2017年の海洋安全保障協力に関する共同宣言は、海洋安全保障に関するあらゆる種類の非伝統的な課題を豪州とインドネシア間の協力分野と位置づけており、2024年には二国間の防衛協力協定が署名された[29]。

結論

 本分析を通じて、地域の安全保障への広範な貢献の一環としての、海洋領域における豪州の戦略的アプローチの基本的な輪郭が明らかになった。豪州政府には「撃破力強化のための水上戦闘艦見直し」(Enhanced Lethality Surface Combatant Review)やAUKUSを通じたこれまでにない野心的な海軍拡大計画があるものの、これらが成熟するには長い時間を要する。一方で、国防機関は特にミサイル、ドローン、無人水中艇・無人航空機など安価で入手が容易な(つなぎの)能力を至急調達するとともに、既存のコリンズ級潜水艦隊の延命改修を通じて、能力のギャップを埋めるべく行動を急がなければならない[30]。しかし、ジェニファー・パーカー(Jennifer Parker)は、本分析で検討した過去の文書を足がかりに、今後豪州の海洋戦略に対して十分な資源を投入する上で対処すべき課題と機会について指摘している[31]。

 激動のインド太平洋地域で海洋安全保障の軍事的・非軍事的側面の双方に対処する上で、メルカトル計画は、多国間地域フォーラムに加え、「同盟やパートナーシップが引き続き主要な戦略的優位性となる」とし、これらを「促進・強化しなければならない」と指摘している[32]。豪州と地域の安全保障に寄与する可能性という面では、前述のPICや東南アジア以外に、日本政府や英国政府とのパートナーシップが際立っている。「水上戦闘艦見直し」に基づき豪州が必要としている汎用フリゲートの調達先の最有力候補と目されているのが日本のもがみ型護衛艦であり、昨年の日豪外務・防衛閣僚協議(「2+2」)ではより多くの海洋協力分野が示された[33]。一方、英国は2021年の「クィーン・エリザベス」率いる空母打撃群に続き、2025年には「プリンス・オブ・ウェールズ」率いる空母打撃群をインド太平洋に展開し、ダーウィンに寄港して豪海軍(RAN)も合流して合同演習を実施する予定である[34]。とりわけ第2次トランプ政権下での米国のコミットメントが疑問視されている中、英国や日本などの戦略的パートナーとの連携は、豪州が海洋安全保障上の目的を達成する上で極めて重要な要素となるだろう。

(2025/06/04)

*こちらの論考は英語版でもお読みいただけます。
“On the Horizon”: Australia as a Maritime Power in the Indo-Pacific

脚注

  1. 1 Thomas Shugart, ‘Awful but lawful: China’s Australia flotilla’, The Interpreter, Lowy Institute, 25 March 2025.
  2. 2 Andrew Tillett, ‘Gaps emerge in coast surveillance as PM cops flak over Chinese drills’, Australian Financial Review, 26 February 2025; see footnote 20.
  3. 3 Andrew Tillett, ‘China drill was exposed by luck, not design. But has Albanese lied?’ Australian Financial Review, 27 February 2025.
  4. 4 Dept of Defense, National Defense Strategy, Commonwealth of Australia, 2024, p. 12
  5. 5 Thomas Wilkins, ‘Does Australia have an “Indo Pacific strategy”? ‘JIIA Policy Brief, Japan Institute for International Affairs, 29 July 2019.
  6. 6 Royal Australian Navy, Plan PELORUS: Navy Strategy 2022, Commonwealth of Australia, 2022, no page.
  7. 7 Christian Buerger and Timothy Edmunds. Understanding maritime security. Oxford University Press, 2024.
  8. 8 Thomas Shugart, ‘Awful but lawful’.
  9. 9 Dept of Defense, National Defense Strategy, p. 22.
  10. 10 Royal Australian Navy, MERCATOR: Maritime Domain Strategy 2040, Commonwealth of Australia, 2021, p. 8.
  11. 11 Dept of Defense, National Defense Strategy, p. 21.
  12. 12 John J. Mearsheimer, The tragedy of great power politics (Updated edition). WW Norton & Company, 2003, p. 33.
  13. 13 Australian Government, ‘ENHANCED LETHALITY SURFACE COMBATANT FLEET’, Commonwealth of Australia, 2024.
  14. 14 Ibid; ‘Defence announces SM-6, SM-2IIIC Order’, Australian Defence, 22 October 2024.
  15. 15 Department of Infrastructure, Transport, Regional Development, Communications and the Arts, ‘STRATEGIC FLEET TASKFORCE’, Commonwealth of Australia, 2023.
  16. 16 Australian Government, ‘Optimal Pathway’, Australian Submarine Agency, 2 October 2024.
  17. 17 Ibid; Dept of Defence, ‘Australia to build additional submarine base’, Joint Media Release, 7 March 2022.
  18. 18 Australian Government, Australian Government Civil Maritime Security Strategy, Commonwealth of Australia, 2021, p. 2.
  19. 19 Dept of Defense, National Defense Strategy, p. 49.
  20. 20 Thomas Wilkins, ‘By accident or design—or designed accident? China’s unsafe air intercepts’, The Strategist, Australian Strategic Policy Institute, 1 July 2022.
  21. 21 Stephen Chen, ‘China unveils a powerful deep-sea cable cutter that could reset the world order’, South China Morning Post, 22 March 2025.
  22. 22 Cynthia Mehboob, ‘Cutting through the narrative: What China’s deep-sea cable-cutter really signals’, The Interpreter, Lowy Institute, 26 March 2025.
  23. 23 DFAT, Australia in the World: 2025 Snapshot, Commonwealth of Australia, 2025, p. 4.
  24. 24 Dept of Defence, Pacific Maritime Security Progra, Commonwealth of Australia, no date.
  25. 25 Thomas Wilkins, ‘ The “Great Game” in The South Pacific’, EAI Background Brief, No. 1678, East Asia Institute, Singapore, 01 December 2022.
  26. 26 ABC News, ‘China and Solomon Islands sign security pact, Beijing says it is 'not directed at any third party' amid Pacific influence fears’, 19 April 2022; Katy Watson, ‘Cook Islands China deal riles allies as West's grip loosens’, BBC, 28 February 2025.
  27. 27 David Spears, ‘Australia in a "state of permanent contest" with China says Foreign Minister Penny Wong’ ABC News, 17 June 2024.
  28. 28 Dept of Defence, ‘The Joint Initiative at Lombrum Naval Base (PNG)’, Commonwealth Of Australia, no date, Oliver Nobetau, ‘Papua New Guinea: Shhhhh …don’t use the word “Alliance”’, The Interpreter, Lowy Institute, 12 March 2025.
  29. 29 DFAT, ‘Joint Declaration on Maritime Cooperation between the Government of Australia and the Government of the Republic of Indonesia’, Commonwealth of Australia, 26 February 2017.
  30. 30 Dept of Defence, ‘Government approves next phase of Collins Class life-of-type extension’ Commonwealth of Australia, 5 June 2024.
  31. 31 Jennifer Parker, ‘An Australian maritime strategy: Resourcing the Royal Australian Navy’, Special Report, Australian Strategic Policy Institute, 30 October 2023.
  32. 32 Royal Australian Navy, MERCATOR, p. 7.
  33. 33 Dept of Defence, ‘Eleventh Australia-Japan 2+2 Foreign and Defence Ministerial Consultations’, Commonwealth of Australia, 5 September 2024.
  34. 34 George Allison ‘British aircraft carrier strike group heading to Australia’ , UK Defence Journal,17 December 2024.