はじめに
韓国では、米国との強固な同盟関係と中国との緊密な経済的連携の両立を目指すという外交政策の柱が緊張の高まりにさらされる中で、李在明(イ・ジェミョン)新政権が「実用外交」を掲げ、不安定な地政学的情勢の荒波を乗り越えようとしている。李大統領は6月4日の国会での就任演説で、「我々(韓国)は、国益を中心に据えた実用外交を通じて、世界経済と安全保障の転換の危機を国益最大化の機会に変える」と宣言した[1]。
進歩系の指導者である李大統領は、自身および政権のイメージを中道的で実用主義的なものに一新しようと努め、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の価値観外交とは大きく異なる方針を示している。李大統領が掲げる実用外交は、主張は明確であるが、解釈の幅が広く、実際の政策としてどのように具体化されるのかには疑問が残る。政権内部には、自主派と韓米同盟派が存在しており、その両者の動きが今後の外交の方向性を示す重要なシグナルとなる。このような状況を踏まえ、本稿では李大統領の実用外交への転換とその根拠を探るとともに、同盟派と自主派の力学を検証し、李政権が直面する課題についても簡単に取り上げる。

価値観外交から実用外交へ
李大統領とその側近は、韓国の外交政策を価値観外交から国益中心の実用外交へと調整し直そうと積極的に取り組んできた。李政権が明言する実用外交とは、「価値と実利のバランスをとり、戦略的自主性を確保し、脅威に対処しながら時機を捉える高度な外交戦略」である[2]。韓国政府は、この戦略的方向性に沿って、特定の国や地域に依存しすぎず、柔軟性を高められるように、多様な外交関係を築くことを目指している[3]。
李大統領の就任後初の声明は、「米韓同盟を強化し、それを土台として韓米日の協力関係を深めながら、近隣諸国との関係を国益と現実の観点から管理する」ために、実用外交を政権の指針とすることを示唆している[4]。この声明は、李大統領が左寄りのナショナリズムから、より穏健で現実的な姿勢に転換したことを明確に示している。かつて2021年には、李氏は在韓米軍を「占領軍」と呼び、米上院の場で桂・タフト協定を引き合いに出しながら、日本による韓国植民地化の責任の一端は米国にあると主張していた[5]。さらに、韓米日合同演習を「行き過ぎた親日行為」、「防衛上の大失策」と言い、繰り返し批判していた[6]。こうした発言とは対照的に、李氏は中国に対しては友好的な姿勢を示してきた。そのような姿勢が特にはっきりと見られたのは、駐韓中国大使だった邢海明(シン・ハイミン)氏との会談時である。この会談の中で、邢氏は「今、中国が(米国に)敗北することに賭けている人はあとで必ず後悔する」という強いメッセージを発した[7]。
その後、尹前大統領の弾劾に伴う大統領選の早期実施の可能性とトランプ米大統領の二期目就任を背景に、李氏の方針転換が顕著になった。それ以降、李氏は、韓国の同盟国である米国と、日本を筆頭とするそのパートナー国への協力姿勢を一段と強めてきた。李大統領は、戒厳宣言後の政治的混乱を乗り越える上で韓米同盟が大きな役割を果たしたことを高く評価しながら、今後、自由民主主義陣営の一員として、韓国が世界平和においてより大きな役割を担えるように尽力するとの考えを改めて示した[8]。さらに、自由民主主義国家間の連携の必要性が高まっていることを踏まえ、李大統領が韓米日および韓日の協力関係を重視する姿勢[9]が際立ってきた。これまでリベラル政権が外交政策の中で韓米同盟や国益、バランスの取れたアプローチを重視することはたびたびあったが、リベラルな指導者が韓日や韓米日の協力体制を明確に推進し、保守派の共感を呼びそうな自由民主主義的な連帯を唱えることは稀であった。
しかし、こうした方針転換は、実用外交が中国、ロシア、北朝鮮との関係を重視している点と併せて考える必要がある。これらの国との関係は、尹政権下で緊張が高まったというのがリベラル派の主張だ。野党第一党だった「共に民主党」とその党代表の李氏は、尹政権の外交政策を「ブロック中心の偏った価値観外交」とみなし、特定の国への依存度が高すぎ、国益と一致していないと強く批判していた[10]。こうした批判は、李大統領の実用外交と並んで、ある程度は外交政策の政治化の側面があるが、より根本的には、リベラル派と保守派の脅威認識の相違に起因しており、その隔たりは、米中の戦略的競争が激化する中でますます顕著になっている[11]。
自主性の拡大を主張するリベラル派が最も懸念するのは、世界を分断する大国間競争により韓国の自主性が制限され、地域内で不要な緊張が生じかねないという点だ。リベラル派は、韓米同盟の重要性を認めつつも、重要な同盟国であれ特定の国とのつながりが強すぎることには慎重な見方を示してきた。このような立場を反映して、李大統領は、米中間の緊張が高まる中でどちらか一方の国を選ぶことは「最も危険な考え方だ」と明言した[12]。保守派の脅威の認識はこれとは異なる。保守派は、朝鮮半島の平和と安全、自由民主主義とその価値観を脅かす北朝鮮とその連合勢力に強い懸念を抱いていることから、そのような問題に対処するために共通の価値観を持つパートナー国間の協力体制を追求したいと考えている。こうした状況の中では、中国などの地域内の大国とバランスの取れた関係を築き、不安定な世界の安全保障と経済の情勢を乗り切れるように、新政権が価値観外交から実用外交への転換を打ち出すのは当然の流れである[13]。

李政権における同盟派と自主派
実用外交は、臨機応変で柔軟性が高い性質があるため、今後の進展が予測しにくい。したがって、李大統領の外交・安全保障チームの人選が、今後の韓国の外交政策の大筋を占う重要な手がかりとなる。この点で特に注目に値するのは、同盟派の魏聖洛(ウィ・ソンラク)氏が国家安保室長、自主派を代表する李鍾奭(イ・ジョンソク)氏が国家情報院長に指名されたことだ。自主派が北朝鮮との和解と協力を重視する一方、同盟派は韓米同盟の強化を優先事項としている。「共に民主党」内では伝統的に自主派が幅を利かせてきたが、李大統領が両勢力の人物を起用したことは、同盟派と自主派の双方の意見を調整して取り入れることで、よりバランスの取れたアプローチを追求する意図を示している。
かつて保守派の李明博(イ・ミョンバク)政権で駐ロシア大使を務めた魏大使は、韓米、韓日、および三国間の協力関係を土台とする外交政策を支持すると同時に、中国、ロシア、北朝鮮との関係も適切に保つ必要性を強調している[14]。このようなアプローチを通じて、魏氏は、「現在の米中対立の中で新しい秩序を生み出す」ために韓国はより大きな役割を果たすべきだと主張している[15]。文在寅(ムン・ジェイン)政権で国連大使を務め、李政権の初代外相となった趙顕(チョ・ヒョン)大使も、魏氏とほぼ同じ立場をとっている。趙氏は、李大統領に、反日・親中のイメージを払拭しなければ大統領選に勝てないと助言したと伝えられている[16]。
一方、自主派の中心人物である李鍾奭氏は、韓国の対北朝鮮政策「太陽政策」の立役者の一人であり、リベラル政権で統一相を務めたこともある。同氏の起用は、現在の南北関係の行き詰まりを打開し、北朝鮮に対してより融和的なアプローチを目指すという新政権の意図を示す。鄭東泳(チョン・ドンヨン)氏が統一相に指名されたことは、この点に注力する方針をさらに浮き彫りにしている。鄭氏は、進歩系の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権でも統一相を務め、当時国家安全保障会議事務次長だった李(鍾奭)氏とともに2005年の六者会合に関する共同声明[17]および2007年の第2回南北首脳会談に尽力した。統一相候補として出席した国会の人事聴聞会で、鄭氏は、北朝鮮は韓国の最大の敵ではないとの見方を率直に明かした。安圭伯(アン・ギュベク)国防相は、北朝鮮を敵国であると同時に同胞でもあるとみなし、ある程度幅を持たせた姿勢ではあるが、自主派に近い立場をとっている。安氏は、韓米同盟の強化と韓米日安全保障協力を支持する一方で[18]、戦時作戦統制権(OPCON)の韓国への移管の実現に意欲を示した[19]。また、北朝鮮との民間交流の再開や板門店宣言軍事分野履行合意書の再検討も主張している。この合意は、文政権と北朝鮮政府によって軍事的緊張を緩和する目的で締結されたが、その後、尹政権時代に崩壊した。リベラル派が尹大統領にその責任があると非難したのに対し、保守派は北朝鮮の挑発行為が合意の崩壊の根本原因だと主張した[20]。
李大統領の最近の発言や決定は、両勢力の間でうまく立ち回ろうとする方針を改めて裏付けている。米国との軍事同盟に基づく「強力な抑止力」により北朝鮮の攻撃に対応するという宣言は、同盟派の立場を反映している[21]。一方で、「戦う必要のない平和こそが、最も確かな安全保障の形である」、「北朝鮮との意思疎通を再開し、対話と協力を通じて朝鮮半島の平和を構築する」といった発言には、自主派の側面が強く表れている[22]。さらに李大統領は就任直後、北朝鮮への和平提案の形として、北朝鮮側が戦争に等しい挑発行為とみなしていた拡声器による北朝鮮向け宣伝放送を停止した。それと同時に、首脳外交の第一歩を日本の石破茂首相との会談で踏み出した。こうした動きを考え合わせると、李大統領の実用主義的アプローチは、政権内の両勢力の力学を利用して、同盟へのコミットメントと南北間の関与を同時に進めることを目指すものだということがはっきりと見てとれる。
政権内部の同盟派と自主派の力学
特筆すべき点として、同盟を優先することは、リベラル政権内の同盟派が保守的な価値観外交アプローチに全面的に同調することを意味するわけではない。同盟派は、強固な韓米同盟を支持する一方で、近隣諸国に対してよりきめ細かい対応を模索することが多い。魏氏は、尹政権が同盟を重視するあまり、中国とロシアが一方的に北朝鮮側に付くのを防ごうとする努力が損なわれたとして、その戦略を批判しており、この事態は避けられたはずだとしている[23]。また、趙氏も、韓米同盟や日本を含めた三国協力は、北朝鮮、ロシア、中国の戦略的連携を不用意に加速させることになりかねず、価値観外交がブロック中心の対立へと転じるリスクをはらんでいるため、慎重な対応が必要だと警告していた[24]。同盟派は、韓米同盟と多国間関与を基盤として、韓国の戦略的自主性を強化して地政学的な問題に対処することを目指すという点では、自主派と共通する見解をとり、今後、朝鮮半島やその他の地域で韓国が積極的な役割を担っていくという構想を描いている。
ただし、明らかな方針の違いが残っている。同盟派も北朝鮮の核問題に対処する上で北朝鮮政府との対話の重要性を認識してはいるものの、自主派は南北関係を韓国の外交政策の最優先事項として位置付け、朝鮮半島における「平和的共存」の追求を重視している。さらに、米国中心の同盟体制に無条件に同調するのではなく、多国間主義を強化し、よりバランスの取れた外交アプローチを追求するというのが自主派の主張だ[25]。李(鍾奭)氏は韓米日三国の安全保障協力には批判的で、代わりに日中両国を含む枠組みを支持しており[26]、同盟へのコミットメントと多国間の関与のバランスを取ることを一貫して提唱している[27]。
一方、韓米同盟の安定と同盟中心の協力体制を優先する同盟派は、北朝鮮に対する自主性重視のアプローチや、バランス外交に関して、同盟の結束に影響を及ぼす恐れがあるとして慎重な姿勢を維持している。特に、北朝鮮がウクライナ戦争への直接的な関与を通じてロシアとの軍事的な結び付きを強めるにつれ、北朝鮮へのアプローチにおける同盟派と自主派との溝は必然的に広がり、同盟派はさらに慎重な姿勢を強めている。同盟派、自主派の両勢力が影響力を持ち続ける限り、このような政権内部の対立は、どちらか一方に偏りすぎた急進的な政策を採るよりも、慎重に調整を図るという結果に落ち着く可能性が高い。したがって、実用外交では、イデオロギーに基づいた硬直した方針ではなく、国益に基づくケースバイケースの判断で、同盟派と自主派の立場を行き来しながら、よりきめ細かく流動的なアプローチをとることが見込まれる。
おわりに
李大統領の実用主義的アプローチにより、韓国が国益を追求し、国際舞台でより積極的な役割を果たせる余地が広がる可能性がある一方で、同盟派と自主派の間で揺れ動く外交姿勢には、どうしても不安定さがつきまとう。米中間の緊張が高まり、トランプ政権による予測不可能な影響が生じかねない現状を踏まえると尚更である。言うまでもなく、信頼性という根本的な問題は依然として大きな懸念材料だ。
米中双方からの圧力が高まる中、韓国の戦略的柔軟性は大幅に制限される可能性が高い。米国政府が李大統領の就任式に寄せた「中国による民主主義国家への干渉」を懸念するメッセージに対し、中国政府は強く反発し、米国が中国と韓国の関係を引き裂こうとしていると非難した[28]。このことは、対立する大国の間で韓国が難しい立場にあることを物語っている。さらに、李大統領の実用主義的アプローチにより、韓国政府はトランプ政権の戦略見直しと対立する立場に置かれる可能性もある。米国政府が在韓米軍の役割をさらに広範な地域安全保障、すなわち台湾有事対応へと転換した場合、そうした有事から距離を置くという韓国の方針を維持することは、李大統領にとって難題になるだろう。李大統領の考えは、中国と台湾のどちらにも「謝謝(ありがとう)」と言うことで、両国とも友好的な関係を保つべきだという発言に表れている[29]。
実用外交を目指す李政権は、主要なパートナー国との信頼関係の維持に苦戦する可能性がある。現実政治(realpolitik)には、信頼できない、あるいは日和見的とみなされるリスクが本質的につきものだからだ。中国が李大統領の外交姿勢を歓迎してきた一方で 、米国とその同盟国は慎重な様子見姿勢をとっている。李大統領は態度を変えたものの、同盟国やパートナー国に懸念を抱かせた過去の発言は、まだ忘れられていない。こうした背景の中では、李大統領のNATO首脳会議不参加など、前政権の方針からのわずかな逸脱さえ、同盟国・パートナー国への意図しないメッセージになりかねない。一方で、中国政府の期待に反する方策を講じれば、反発を招く可能性もある。
李大統領の実用外交の成否は、最終的に、大国間の競争の中で中堅国が戦略的自主性を維持できるか否かを示すことになる。地政学的、イデオロギー的な課題が山積する中で、民主主義国家がいかにして自主性と価値の両方を維持できるかが試される試金石となるかもしれない。

(2025/08/19)
*こちらの論考は英語版でもお読みいただけます。
Lee Jae-myung’s Pragmatic Diplomacy: Between Alliance and Autonomy
脚注
- 1 Korea Herald. “Full text: Lee Jae-myung's inaugural address”. June 4, 2025.
- 2 Kim, Ji Yeon. “Gimjin-a oegyo 2chagwan “sil-yong-oegyolo gachiwa silli gyunhyeong majchul geos [Kim Jin-ah, 2nd Vice Minister of Foreign Affairs: “We will balance values and practical benefits with pragmatic diplomacy]”. Yonhap News. June 11, 2025.
- 3 同上。
- 4 Korea Herald. June 4, 2025.
- 5 Joo, Kyung-don, “Lee says U.S. played part in Japan’s forced annexation of Korea”. Yonhap News. November 12, 2021.
- 6 Lee, Minji. “Opposition leader denounces trilateral naval drills as ‘pro-Japanese’”. Yonhap News. October 7, 2022.
- 7 Kim, Arin. “Ruling bloc baffled by opposition leader jabbing Yoon with China envoy”. Korea Herald. June 11, 2023.
- 8 Lim, Hyung-sup & Ahn, Jeong Hun. “Ijaemyeong “ibeon wigi gyeokk-eumyeo hanmidongmaeng deo ganghwa…binteum-eobsneun anbotaese guchug” [Lee Jae-myung: “ROK–U.S. alliance strengthened amid crisis... vows to build a robust security posture”]”. Yonhap News. January 17, 2025.
- 9 Democratic Party of Korea. “Ijaemyeong dangdaepyo, mijeusima koichi juhan-ilbondaesa jeobgyeon insamal [Rep. Lee Jae-myung of the Democratic Party, Remarks at the Meeting with Japanese Ambassador to Korea Mizushima Koichi]”. December 26, 2024.
- 10 Goh, Gyoung-ju. “Yoon, Trump ‘won’t have good chemistry,’ predicts Korean opposition leader”. Hankyoreh. November 11, 2024.
- 11 以下を参照。
Lee, Shin‑ae & Yeong Ik Kim. “Chapter 7: Strategic Narratives of the Moon and Yoon Administrations: What Shapes South Korea’s Approach to China,” in The Role of Threat Perceptions in International Relations: Analysing China’s Rise in the Indo‑Pacific, ed. Vindu Mai Chotani. New Delhi: Routledge India. August 2025. - 12 Hong, Jun-seok. “[Ilmun-ildab] Ijaemyeong “guglyeog 5wi·5mandalleoneun dangimogpyo…747gwa bigyo malla” [[Q&A] Lee Jae-myung: “5th place in national power, $50,000 is a short-term goal... Don’t compare it to 747”]. Yonhap News. January 4, 2022.
- 13 Lee, Jae-myung. “Daejeonhwan-ui sidae, jinchwijeog sil-yong-oegyowa cheomdangugbang-eulo oegyoanbo gang-gug-eul mandeulgessseubnida [In this era of great change, we will create a diplomatic and security powerhouse through progressive, pragmatic diplomacy and cutting-edge national defense]”. Facebook. May 26, 2025.
- 14 Park, Min-hee. “Wiseonglag guggaanbosiljang 36nyeon bughaeg·4gang-oegyo ‘jeonlyagga’ [Wi Sunglac, National Security Advisor, 36 years of North Korean nuclear and four-power diplomacy ‘strategist’]”. Hankyoreh. June 4, 2025.
- 15 同上。
- 16 Lee, Hawon. “Bangimun-i baltaghago, wonhyeyeong-i huwonhan johyeon oegyojang-gwan huboja [Cho Hyun, Foreign Affairs Minister candidate, Ban Ki-moon brought him in, and Won Hye-young supported him]”. Chosun Ilbo. June 29, 2025.
- 17 U.S. Department of State Archive. “Joint Statement of the Fourth Round of the Six-Party Talks Beijing, September 19, 2005”. September 19, 2005.
- 18 Lee, Yoo-jung. “Angyubaeg “munmin tongje wonchig ttala gugbang gaehyeog…sogdobodan banghyang-e jungjeom” [Ahn Gyu-back : “Defense reform based on civilian control principle… Focus on direction rather than speed”]”. JoongAng Ilbo. July 25, 2025.
- 19 Lee, Minji. “(2nd LD) S. Korea aims to regain wartime command from U.S. within Lee’s term: defense minister nominee”. Yonhap News. July 15, 2025.
- 20 Davenport, Kelsey. “North Korea Ends Inter-Korean Military Agreement”. Arms Control Association. January/February 2024.
- 21 Korea Herald. June 4, 2025.
- 22 同上。
- 23 Kim, Chanho. “Wiseonglag “gimgeonhui yeosa hwaldong munjeboda sigeubhan geon oegyolyeog gaeseon” [Wi Sung-lac: “Improving diplomatic capabilities is more urgent than the issue of Mrs. Kim Geon-hee issues”]. Kyunghyang Shinmun. July 20, 2024.
- 24 Kim, Chanho. “Tongsang munjeneun jeoggeug naseogo…bang-wibineun chageunchageun daeeung [Taking a proactive stance on trade issues... responding to defense cost-sharing step by step]”. Weekly Kyunghyang. February 9, 2025.
- 25 Kim, Sung-han. “‘Dongmaeng vs jaju’ daegyeolsidae jinassda… li jeongbu, gugjeyeondae gichohan jagang gwaje [The era of ‘alliance vs. autonomy’ confrontation is over… Lee administration, self-strengthening task based on international solidarity]”. Munhwa Ilbo. June 19, 2025.
- 26 Park, Byeong-su. “Ijongseog “han·mi·il 3gag anbo-e deul-eogal iyu eobs-eo [Lee Jong-seok: “No reason to join the Korea-U.S.-Japan trilateral security cooperation”]”. Hankyoreh. October 19, 2019.
- 27 Park, Se-jin. “Ijongseog jeontong-iljang-gwan “hanjung, daelibhal su eobsneun jilijeog sugmyeong” [Former Minister of Unification Lee Jong-seok: “South Korea and China have a geographical destiny that cannot be in conflict”]”. Yonhap News. April 29, 2021.
- 28 Mason, Jeff & David Brunnstrom. “White House calls South Korea election 'fair,' expresses concern about Chinese influence”. Reuters. June 4, 2025.
- 29 Kim, Arin. “Lee Jae-myung defends ‘xie xie’ comment after ‘pro-China’ accusation.” Korea Herald. May 18, 2025.
- 30 Li, Dongxin. “How ‘pragmatic diplomacy’ is expected to transform South Korea”. Global Times. Jun 9, 2025.