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笹川中欧基金 第3セクター活動支援

1996年
事業

スロバキア外交政策研究支援

事業実施者 スロバキア外交政策協会(Slovak Foreign Policy Association(SFPA)/スロバキア) 年数 3/3
形態 自主助成委託その他 事業費 4,359,000円
事業内容
チェコスロバキアのビロード革命のリーダーの一人として活躍したマグダ・バシャリオバ女史(右写真)は、1993年5月にチェコからの分離独立を果たした直後の新生スロバキア共和国で、その新生国家の発展にとって必要不可欠な、外交政策を担う若い人材の育成と、一般国民に独立国家として必要な世界の動きとその情報を提供するための外交政策専門の研究普及機関の設立を計画していました。いちはやくこの動きを察知した中欧基金では、同女史のイニシアティブによるスロバキア外交政策協会の設立と、その中核事業である「外交政策研究会」をこれまでの3年間にわたり支援してきました。この3年間で約20回開催された同研究会は、各回ともその時々の外交関係の問題について国外からの著名な外交政策関係者を招へいする形で実施され、スロバキア国内の多くの外交政策関係者に注目されるようになりました。
1996年度も、スロバキアの激しい社会環境の変化にもかかわらず、5名の外交政策関係者:ウィリー・デ・クラーク氏(ヨーロッパ議会経済諮問委員会委員長)、オト・ピック氏(チェコ国際関係研究所所長)、ポール・レンドヴァイ氏(ORF総裁)、ヴラシスラフ・バトシェウスキー氏(ポーランド元外務大臣)、ジョン・ロッパー氏(英国議会議員/安全保障問題スポークスマン)を招き、その議論に注目が集まりました。
また、この3年間の実績をもとに1996年には米国のフォード財団が同協会の附属研究機関としてのスロバキア外交政策研究所設立を支援し、情報収集と分析をするシンクタンク機能も加わりました。さらに同協会は海外にある外交政策関係機関とのネットワーク作りと職員の派遣、研修、研究会の協同開催等の試みも始めました。会員数も約400名に達し、そのうち3割の会員は将来の外交関係の仕事に夢を馳せる学生で占められています。このような学生の中から年に20~30名の職業外交官、政府国際関係部門に携わる人材を輩出し始めています。
このような多くの実績の上に立ち、1997年以降はNATO拡大政策・EU統合・中東欧地域間協力に研究テーマを絞り、より一層の活動内容の充実を期待されています。また中欧基金としても、ゼロから出発したこの事業を通じて、中欧における移行社会の支援をより効果的にするための支援方法について多くのことを学びました。

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