スロバキア非営利セクター・プレスモニタリング支援

スロバキア非営利セクター情報センター（SAIA）は、スロバキア独立直後から、スロバキアの非営利セクター育成に必要な情報・サービスの提供を行ってきました。
SPFは、今後のスロバキアにとって非営利セクターの客観的な情報分析が重要であると考え、1997年度から、SAIAが実施する「プレスモニタリング」事業を支援してきました。この事業は、スロバキアの非営利セクター関連の情報を主要な新聞・雑誌から収集し、独自の調査・分析を加え、その結果をニューズレター『Non-Profit』などを通じて市民に発信するというものです。
98年の総選挙での政権交代も、NGOがSAIAのデータを積極的に活用し、市民に向けて市民社会の重要性について発信した結果、実現しました。政権が交代した99年、政府はNGOとの協力の道を模索し始めました。これを受けて、SAIAは事業分野を広げず、あえていままでのサービスの質と量の向上、接触機会の拡大に傾注しました。その結果、継続して行われたプレスモニタリングのデータと、独自に実施したNGOのアンケート調査によって、質の高いデータベースが完成しました。このデータベースには、98年度の25％増の2340件にも上るNGOが登録されています。
また、SAIAの9つの本・支部を通じて、市民、自治体、実業家に適切なサービスが行われるようになり、99年度だけで6252件のクライアントがSAIAのサービスを受けました。収集・分析されたデータは、『Non-Profit』を通じて市民に発信されています。99年度からは、データの質の向上とともに、優秀な外部編集スタッフを加え、その媒体価値を飛躍的に高めました。いまでは、発行部数も3900部に増え、実業界も媒体として認知し始め、広告収入も得られるようになりました。
以上のように、SAIAは、非営利セクターの情報を収集・分析して一般市民に広く伝えることにより、非営利セクターの社会的な役割と重要性を認識させることに貢献しました。