ニュース&トピックス

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2024.09.08

海洋教育研究会2024 収録映像と開催報告

日程: 2024年7月29日~30日
場所: 福岡市志賀島
開催案内ページ: https://www.spf.org/pioneerschool/event/20240729_OceanEducationConference.html
しおり: 一部のみ抜粋版[PDF(1.17MB)]

収録映像:


開催報告:

本研究会は、実際に地域素材の探究を行いながら豊富な素材をいかにして海の学びへと活用できるかを掘り下げ、参加者の所属校あるいは連携校における実践への一助としていただくこと、そして、学びの時間だけではなく寝食も共にすることで、海の学びに関心を持つ教職員や研究者・NPO・企業等の皆さまに相互のネットワークを育んでいただくことを目的として開催しました。全国より40名以上の教職員や関係団体職員が集まり、現地でのフィールドワークや実際に単元を構想するワークショップを通じて学びを深め、海洋教育の重要性と地域資源の活用方法についての意見交換を通じてネットワークを広げていただくことができました。


志賀島(2024.7.6撮影)

■2024年7月22日(0日目)

オンラインにて事前説明を行い、当日に向けての準備や事前探究について説明しました。参加の前に、フィールド活動に対して具体的なイメージを持っていただけたかと思います。

オンライン事前説明の様子(zoomミーティング)
オンライン事前説明の様子(zoomミーティング)
オンライン事前説明の様子(zoomミーティング)
オンライン事前説明の様子(zoomミーティング)

■2024年7月29日(1日目)

夏空と海風に包まれた志賀島で、海洋教育研究会2024が幕を開けました。小規模校ならではの温かさが感じられる福岡市立勝馬小学校で行った実践報告では、海洋教育パイオニアスクール採択校をはじめ、地域素材を活用した学びの事例として5件の報告が行われました。

開会挨拶 笹川平和財団 海洋政策研究所 所長 阪口 秀
ご挨拶と取組紹介「われは、海の子~勝馬調査団~」福岡市立勝馬小学校 校長 田中 展史 さん
「玄海みらい学園 海洋教育の取組」玄海みらい学園 副学園長 山口 孝治 さん
「自分事として捉える海の課題解決~うみぽす甲子園への応募を通して~」鳥取県立青谷高等学校 教諭 中嶋 崇裕 さん
「きょういく海、明日も行こう」屋代島さとうみネットワーク 代表 田中 貞徳 さん
「港区型ブルーカーボン実証実験「東京海洋大学 海街コミュニティ・スクール」について」つなぐみ合同会社 代表 井上 寛美 さん

その後、志賀島ビジターセンターで海と博物館研究所 所長 高田 浩二さんより、地域素材の教材化の実例に関する講義を受けたのち、地元勝馬出身の木梨 菅子さんより万葉歌碑をご案内いただきました。昼食後は、潮見公園展望台にて、国土交通省九州地方整備局 博多港湾・空港整備事務所 副所長 渡辺 祐二さんより、眼下に広がる美しい博多湾の利活用についてご説明いただきました。参加者は、海風を感じながら案内人のお話に真剣に耳を傾けていました。

「地域素材の教材化―海の学びにかかわる事例の紹介―」@志賀島ビジターセンター 案内人:海と博物館研究所 所長 高田 浩二 さん
万葉歌碑(志賀島第10号歌碑)案内人:万葉愛好者 / 勝馬出身 木梨 菅子 さん
「潮見公園展望台で志賀島を臨む(博多湾の活用について仮)」案内人:国土交通省九州地方整備局 博多港湾・空港整備事務所 副所長 渡辺 祐二 さん
「地域素材の教材化―海の学びにかかわる事例の紹介―」@志賀島ビジターセンター 案内人:海と博物館研究所 所長 高田 浩二 さん
万葉歌碑(志賀島第10号歌碑)案内人:万葉愛好者 / 勝馬出身 木梨 菅子 さん
「潮見公園展望台で志賀島を臨む(博多湾の活用について仮)」案内人:国土交通省九州地方整備局 博多港湾・空港整備事務所 副所長 渡辺 祐二 さん

荘厳な雰囲気の漂う志賀海神社に移動し、宮司の阿曇 幸興さんより神社の歴史と海とのつながりにかかわるお話をいただきました。その歴史と伝統、そして海との関係に深い感銘を受けたことと思います。さらに福岡市立志賀公民館に場所を移し、歩・歩・歩(さんぽ)会 顧問 古賀 偉郎さん より金印について、一般社団法人ふくおかFUN 代表 大神 弘太朗さんより志賀島をフィールドとした海の環境教育について教えていただきました。

「海神ノ総本社にまつわる歴史について」@志賀海神社 案内人:志賀海神社 宮司 阿曇 幸興 さん
「金印の秘密」@福岡市立志賀公民館 案内人:歩・歩・歩(さんぽ)会 顧問 古賀 偉郎 さん
「地域を育む海のいとなみ~志賀島をフィールドとした海の環境教育~」@志賀島公民館 案内人:一般社団法人ふくおかFUN 大神 弘太朗 さん
「海神ノ総本社にまつわる歴史について」@志賀海神社 案内人:志賀海神社 宮司 阿曇 幸興 さん
「金印の秘密」@福岡市立志賀公民館 案内人:歩・歩・歩(さんぽ)会 顧問 古賀 偉郎 さん
「地域を育む海のいとなみ~志賀島をフィールドとした海の環境教育~」@志賀島公民館 案内人:一般社団法人ふくおかFUN 大神 弘太朗 さん

宿に移動してふりかえりを行い、夕食・懇親会も通じて、本日の気づきを参加者間で共有しました。懇親会後も、参加者の熱意は冷めることなく、夜遅くまで意見交換が続きました。新たな気づきやインスピレーション、そして参加者間の一体感が生まれ、多くの参加者が翌日のワークショップに向けてモチベーションを高めていました。

ふりかえり@休暇村志賀島 万葉の間
ふりかえり@休暇村志賀島 万葉の間
ふりかえり@休暇村志賀島 万葉の間
ふりかえり@休暇村志賀島 万葉の間

■2024年7月30日(2日目)

2日目も晴天に恵まれました。プログラム開始前に海へと繰り出す参加者もいたようです。午前中には、志賀島ビジターセンターの視察見学を行い、その後各グループに分かれて行われたワークショップでは、高田浩二さんのファシリテートのもと、参加者が自らの創意工夫を発揮し、地域素材を取り入れた単元構想の作成に取り組みました。ワークシートを活用しながら意見を出し合い、具体的な構想が次々と生まれていきました。発表では、実際に学校に戻って取り組んでみたいという声が多く聞かれたことが印象的でした。

志賀島ビジターセンター見学
志賀島ビジターセンター見学
ワークショップ@休暇村志賀島 大広間
ワークショップ@休暇村志賀島 大広間

オプショナルツアーでは、市営渡船でアマモ場と港湾施設の見学を行いました。九州大学 名誉教授 / 福岡市博多湾NEXT会議 会長 川口 栄男さん、国土交通省九州地方整備局 博多港湾・空港整備 所長 苔口 聖史さんにご案内いただきながら、船上から見る博多湾は昨日とはまた違った印象で、さらに参加者の知的好奇心を刺激したことでしょう。

オプショナルツアー
オプショナルツアー
オプショナルツアー
オプショナルツアー

■まとめ

2日ともに非常に気温が高く、熱中症の危険性も懸念されましたが、幸いにも酷く体調を崩す方は出ませんでした。地域資源を活用した海洋教育のもつ可能性を再認識する貴重な機会となりました。参加者からは「感性を刺激する知的な営みだった」との声も聴かれました。本来の目的をも越えて、参加者それぞれの琴線にふれるポイントが多様にあったことと思います。得られた知見を今後の教育活動に活かし、より豊かな海の学びが展開されていくことが期待されます。


記念撮影

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