アジアにおける海賊行為と武装強盗事案の実態

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~ReCAAP2015年次報告書に見る特徴~


上野英詞,笹川平和財団海洋政策研究所研究員

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アジア海賊対策地域協力協定 (Regional Cooperation Agreement on Combating Piracy and Armed Robbery against Ships in Asia) に基づいて設立された、ReCAAP Information Sharing Centre (ISC) は2016 年2月1日、2015年にアジアで発生した海賊行為と船舶に対する武装強盗事案に関する年次報告書を公表した。

以下は、ReCAAP 2015年次報告書から見た、最近のアジアにおける海賊行為と船舶に対する武装強盗事案の状況である。

【備考:国際海事局(IMB)の同種の報告書が全世界を対象としているのに対して、ReCAAPの報告書は、アラビア海からユーラシア大陸南縁に沿って北東アジアに至る海域を対象としている。また、IMBが民間船舶や船主からの通報を主たる情報源としているのに対して、ReCAAPの情報源は、加盟国と香港の Focal PointとシンガポールにあるInformation Sharing Centre (ISC) とを結び、またFocal Point相互の連結で構成される、Information Sharing Webである。各国のFocal Pointは沿岸警備隊、海洋警察、海運・海事担当省庁あるいは海軍に置かれている(日本の場合は海上保安庁)。そして各国のFocal Pointは、当該国の法令執行機関や海軍、港湾局や税関、海運業界など、国内の各機関や組織と連携している。更に、国際海事機関(IMO)、IMBやその他のデータを利用している。ReCAAPの加盟国は、インド、スリランカ、バングラデシュ、ミャンマー、タイ、シンガポール、カンボジア、ラオス、ベトナム、ブルネイ、フィリピン、中国、韓国及び日本の域内14カ国に加えて、域外国からノルウェー(2009年8月)、デンマーク(2010年7月)、オランダ(2010年11月)、英国(2012年5月)、オーストラリア(2013年8月)、そしてアメリカ(2014年9月)が加盟し、現在、20カ国となっている。なお、マレーシアとインドネシアは未加盟だが、ISCとの情報交換が行われている。】

1.「海賊」と「船舶に対する武装強盗」についてのReCAAPの定義

「海賊」 (piracy) と「船舶に対する武装強盗」 (armed robbery against ships) とは、ReCAAP ISCの定義によれば、「海賊」については国連海洋法条約(UNCLOS)第101条「海賊行為の定義」に従っている。

「船舶に対する武装強盗」については、国際海事機関(IMO)が2001年11月にIMO総会で採択した、「海賊行為及び船舶に対する武装強盗犯罪の捜査のための実務コード」(Code of practice for the Investigation of the Crimes of Piracy and Armed Robbery against Ships) の定義に従っている。

2.2015年の発生(未遂を含む)件数

報告書によれば、2015年の発生件数は200件(2014年187件)で、その内、既遂が187件(同171件)、未遂が13件(同16件)であった。200件中、海賊事案が11件、残りが武装強盗事案であった。2014年と比較すれば、件数にして7%増となっている。

表1:過去5年間の地域別発生件数

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出典:ReCAAP2015年年次報告書10頁表1より作成

表1は、過去5年間の発生件数を地域毎に示したものである。これによれば、インドネシアでは前年比で半減、南シナ海では4分の1に減少している。他方、マラッカ・シンガポール海峡(マ・シ海峡)では2倍強に、ベトナムでは4倍強に激増している。マ・シ海峡での全事案、104件は航行中の事案だが、全発生事案の50%余を占めている。報告書によれば、多くの港や錨泊地での状況は2015年には前年に比して改善されてきているが、ベトナムでは、特に南部のヴンタオ港・錨泊地での事案が増加している。いずれにしても、インドネシア、南シナ海、マ・シ海峡及びベトナムでの発生件数が2015年の全発生件数の8割余を占めている。

3.発生事案の重大度の評価

ReCAAPの報告書の特徴は、既遂事案の重大度 (Significance of Incident) を、暴力的要素(Violence Factor) と経済的要素 (Economic Factor) の2つの観点から評価し、カテゴリー分けをしていることである。

暴力的要素の評価に当たっては、① 使用された武器のタイプ(ナイフなどよりもより高性能な武器が使用された場合が最も暴力性が高い)、② 船舶乗組員の扱い(死亡、拉致の場合が最も暴力性が高い)、③ 襲撃に参加した海賊/武装強盗の人数(この場合、数が多ければ多いほど暴力性が高く、また組織犯罪の可能性もある)を基準としている。

経済的要素の評価に当たっては、被害船舶の財産価値を基準としている。この場合、乗組員の現金が強奪されるよりも、該船が積荷ごとハイジャックされる場合が最も重大度が大きくなる。

以上の判断基準から、ReCAAPは、発生事案を以下の4つにカテゴリー分けしている。以下は、報告書に示された4つのカテゴリーの定義である。

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表2は、以上の定義に従って、2015年の全発生件数の内、既遂事案187件をカテゴリー分けしたものである。CAT-1事案が12件あり、報告書によれば、この内11件が船舶をハイジャックして積荷の石油や燃料油を抜き取る「抜き取り (siphoning) 」事案(後述)で、他の1件はタイのトロール漁船のハイジャック事案であった。22件のCAT-2事案の内、9件が停泊/錨泊地での事案で、13件が航行中の事案で、その内11件がマ・シ海峡での事案であった。

表2:過去5年間のカテゴリー別既遂事案件数

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出典:ReCAAP 2015年年次報告書7頁チャート3より作成

報告書によれば、既遂事案187件について、襲撃に参加した海賊/武装強盗の人数から見れば、1~6人が121件(65%)、7~9人が22件(12%)、9人以上が2件(1%)、報告なしが42件であった。9人以上の2件はいずれも「抜き取り」事案で、1件は25人、もう1件は13人であった。

使用された武器のタイプについて見れば、全事案200件の内、約67%に当たる133件については、襲撃者が非武装か、報告なしであった。既遂事案187件について見れば、121件が非武装か、報告なしで、襲撃者がナイフと銃器で武装した事案が12件、ナイフや長刀で武装した事案が54件であった。

被害船舶の乗組員に対する扱いを見れば、既遂事案187件中、約86%に当たる160件が負傷者なしか、報告なしであった。しかしながら、残りの27件中、乗組員が脅迫された事案が4件、人質に取られた事案が13件(拘束は一時的なもので、襲撃者が逃亡する際に釈放)、暴行された事案が6件、救命ボートに乗せられ、船外に放擲された事案が2件、重傷を負った事案が2件あった。

経済的損失について見れば、既遂事案187件中、約43%に当たる80件が何も盗まれなかったか、あるいは報告なしであった。積荷が盗まれた12件の事案では、10件が「抜き取り」事案で、もう2件はバージからスクラップ金属が盗まれた事案であった。他にエンジン部品の盗難が18件、現金や乗組員の持ち物の盗難が9件あった。そして船舶のハイジャック事案が2件あり、ハイジャックされた2隻は一時行方不明になったが、その後発見され、襲撃者も逮捕された。

襲撃された船舶の船種について見れば、全事案200件の内、82隻がばら積み船、61隻がタンカー、31隻がコンテナ船、10隻がタグボート、7隻が一般貨物船、4隻が補給船(沖合石油掘削リグ補給用)、2隻が自動車運搬船、他にケーブル敷設船、浚渫船及びトロール漁船各1隻であった。

報告書は、過去7年間(2007年~2015年)の観察から、海賊/船舶に対する武装強盗のやり口から見て、アジアの襲撃者は概ね3つのグループに類別されるとしている。

a.第1グループ:opportunistic (non-confrontational) = このグループの襲撃者は、目標船舶や盗品については場当たり的で、暗夜に監視の緩い船舶を狙い、比較的盗みやすい、エンジン部品などを盗む。乗組員に発見されれば、直ちに逃亡する。これらのグループによる事案が最も多く、マ・シ海峡や各地の停泊/錨泊地で多発しており、ほとんどがCAT-3、CAT-4事案である。

b.第2グループ:opportunistic (confrontational) = 第1のグループと手口が似通っているが、目標船舶から必ず何かを盗む点で違っている。従って、彼らは暴力的で、邪魔立てされることなく盗品を持ち去るために、乗組員を脅したり、一時的に人質に取ったりする。しかしながら、彼らはナイフで武装しているが、乗組員を傷つけることはなく、ナイフは盗品を船舶から取り外したりするために使う。このグループが関与する事案は南シナ海海域で多く、主としてCAT-2事案である。

c.第3グループ:Organised Perpetrators = このグループは通常、特定船種の船舶あるいは特定の積荷を狙う。彼らは、背後にいる頭目から教唆されていると見られる。彼らは、組織化され、恐らくシンジケートの成員になるようにリクルートされた者で、多人数で襲撃する。彼らの事案の大部分はCAT-1事案である。

4.襲撃時の船舶の状況

報告書によれば、2015年の全発生事案200件中、60%の120件が航行中の事案(内、未遂が12件)で、残りの80件が停泊/錨泊地での事案(同1件)であった。

表3は、2015年の既遂事案187件に見る襲撃時の船舶の状況をカテゴリー別に示したものである。CAT-1事案12件は全て航行中の事案だが、その発生場所を見れば、報告書によれば、南シナ海が6件、マ・シ海峡が3件、インドネシアが1件、マレーシアが1件、アンダマン海が1件であった。

表3:2015年既遂事案の襲撃時の船舶の状況別カテゴリー内訳

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出典:ReCAAP 2015年年次報告書5~6、37~70頁より作成

前述したように、CAT-1事案の内、11件は「抜き取り」事案だが、アンダマン海での1件は、報告書によれば、アンダマン海のタイ領、リペ島沖合でタイのトロール漁船が銃器で武装した6人の襲撃者に乗り込まれ、ハイジャックされた事案である。この事案では、船長を除く6人の乗組員が船外に放擲され(その後救出)、船長が該船をマレーシアまで運航させられた。その後、該船がマレーシアの海洋法令執行庁 (MMEA) に確保され、船内に居た2人の襲撃者が逮捕された。彼らは、該船を売却する計画であったという。

航行中の全事案120件中、マ・シ海峡での事案は104件で、1に見るように、前年比2倍強の激増であった。報告書によれば、マ・シ海峡での全事案104件の内、CAT-1事案が3件、CAT-2事案が11件、CAT-3事案が22件、CAT-4事案が58件、そして未遂事案が10件であった。CAT-1事案3件はマラッカ海峡での「抜き取り」事案であった。下図に示すように、マ・シ海峡での全事案104年の内、90%に当たる93件がマ・シ海峡分離通航路 (TSS) の東航レーンを航行中の事案で、西航レーンでの事案は6件で、そして5件がマラッカ海峡での事案であった。

2015年のマ・シ海峡での発生海域

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出典:ReCAAP 2015年年次報告書15頁

報告書によれば、マ・シ海峡TSSでの事案に見る襲撃の手口は、目標船舶への乗り込み方法、乗組員の扱い、使用武器そして盗品などの面で共通している。襲撃者は通常、0100~0630の時間帯に犯行に及び、大部分の事案では、シンガポール海峡に向かう東航レーンを低速で航行する船舶が狙われている。襲撃グループは1~6人で、襲撃者の一部はナイフや長刀で武装していると報告されている。乗組員に発見されたり、警報を鳴らされたりした場合、襲撃者は、何も盗らずに逃亡し、乗組員も傷つけていない。船舶の被害が報告された事案では、そのほとんどがエンジン部品や船舶備品であった。ReCAAP ISCは、マ・シ海峡での事案が短い間隔で、同じ海域で連続的に発生していることに注目している。特に未遂に終わった事案の後に連続的に事案が発生しており、2月25日、6月17日と26日、8月15日と21日、そして9月8日には、1日で2回以上発生している。しかし、マ・シ海峡では、11月以降、事案が発生していない。

南シナ海での全事案11件で、前年比4分の1に激減している。CAT-1事案が6件、CAT-2事案が1件、CAT-4事案が3件、そして未遂が1件であった。6件のCAT-1事案は全て「抜き取り」事案であった。

他方、停泊/錨泊中の事案は全80件で、主な発生場所は、ベトナムが27件、インドネシアが21件、インドとバングラデシュが各10件であった。表3に見るように、全発生件数の70%強を占める55件がCAT-4事案で、CAT-2が9件、CAT-3が15件、未遂が1件であった。特に注目されるのはベトナムで、1に見るように、全発生件数27件は前年比4倍強の激増ぶりである。27件は全て既遂事案で、報告書によれば、1件がCAT-2事案、6件がCAT-3事案、20件がCAT-4事案であった。発生場所を見れば、16件が南部のヴンタオ港・錨泊地で発生しており、北部のハイフォンとフォンガイ周辺では8件発生している。ReCAAP ISCは、ベトナムの港湾当局や海洋法令執行機関に対して、監視や哨戒活動の強化を慫慂している。

5.「抜き取り (siphoning) 」事案の状況

表4に見るように、タンカーからの積荷の石油や燃料油を抜き取る、「抜き取り (siphoning) 」事案は、2015年に12件発生しており、発生場所を見れば、南シナ海が6件、マラッカ海峡が4件、インドネシアが1件、そしてマレーシアが1件であった。2015年の「抜き取り」事案は8月8日以降、発生していない。報告書によれば、12件の内、2件では関係各国の海洋法令執行機関が「抜き取り」を阻止し、3件の事案については襲撃者を逮捕している。

この種の事案は、2011年4月15日の事案が初めてだが、2014年になって異常に増えているところに特徴がある。2014年の「抜き取り」事案は15件で、その内、12件が既遂事案であった。2011年から2014年までの4年間で、23件の「抜き取り」事案が発生しており、その内、16件で各種の積荷油の「抜き取り」に成功しており、7件では関係各国の海洋法令執行機関が「抜き取り」を阻止している。ReCAAP ISC は2014年7月に、この種の「抜き取り」事案について、Special Report on Incidents of Siphoning of Fuel/Oil at Sea in Asia と題する報告書を公表した。2015年1月には、その最新版、Special Report on Incidents of Siphoning of Fuel/Oil at Sea in Asia (PartⅡ) を公表した。(注:2011年から2014年までの「抜き取り」事案の状況については、『海洋情報季報』10号のⅡ.解説その1を見よ)

報告書によれば、12件の「抜き取り」事案に見る襲撃者のやり口は概ね似通っている。襲撃者の数は6~9人が最も多く、通常、銃器とナイフや、ナイフ/長刀で武装している。目標船舶の大きさについては、5,000 GTまでのタンカーがほとんどである。通常、襲撃者は、目標船舶に乗り込み、乗組員を1カ所に集め、該船を掌握下に置き、更に沖合に移動させる。多くの場合、襲撃者は、乗組員を傷つけることはないが、行動を見られないようにするためにキャビンに拘束しておく。間もなく、別のタンカーやバージが該船に横付けされ、乗組員の手を借りるか、あるいは彼らだけで積荷油を別のタンカーやバージに抜き取る。襲撃者は、該船から逃亡する前に、運航船社や警備当局への通報を阻止するために、通信設備や航法システムを破壊し、乗組員の現金や持ち物を盗む。従って、こうした犯行の手口から見る限り、これらの事案は、2012年まで猖獗を極めたソマリアの海賊の手口とは異なっている。

ReCAAP ISC は、2015年11月に、「抜き取り」事案の手口や対策などについて詳述したガイドブックを公刊している。ガイドブックは、以下のURLから入手可能。
[Guide for Tankers Operating in Asia against Piracy and Armed Robbery Involving Oil Cargo Theft]

2015年の「抜き取り」事案発生海域

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出典:ReCAAP 2015年第3四半期報告書20頁

2011年~2014年までの「抜き取り」事案発生海域

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Source: Special Report on Incidents of Siphoning of Fuel/Oil at Sea in Asia (PartⅡ), p.11

表4:2015年の「抜き取り (siphoning) 」事案(含ハイジャック事案)

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出典: ReCAAP 2015年年次報告書37~72頁より作成。
備考:MFO; Marine Fuel Oil, MGO; Marine Gas Oil, MDO; Marine Diesel Oil
注:以下は、ReCAAP 2015年年次報告書37~72頁のDescription of Incidentによる各事案の特記事項である(以下の番号は表4の船名の前の番号を指す)。

1:本事案は、MT Rehobotが1月28日に北スラウェッシ沖ルンベ島周辺で、長刀で武装した8人の覆面の襲撃者に木製の小型ボートで接近され、ハイジャックされた事案である。救命ボートに乗せられた14人のインドネシア人乗組員は1月31日に付近のルンベ島周辺海域でインドネシア当局に発見された。該船は1,100トンのディーゼル油を積載していたが、2月23日、フィリピン沿岸警備隊にミンダナオ島周辺で座礁しているのが発見された。船名の変更や座礁による損傷はなかったが、現地住民に船舶の装備などが略奪されており、沿岸警備隊は一部を回収したが、航法設備と通信装置は発見できなかった。

2:本事案は、1月29日未明にMT Sun Birdieがマレーシアのタンジュン・アヤム(南シナ海の入り口)沖でコンタクトが取れなくなった、ハイジャック事案である。その後、マレーシアの海洋法令執行庁 (MMEA) が1月29日夜に該船を発見し、船上にいた7人の襲撃者を逮捕した。2人が船外に逃亡したが、付近の船舶に救助され、MMEAに引き渡された。該船の乗組員は11人で、700トンのMFO を積んでいた。

3:該船は2,000トンに燃料油を積んでいたが、該船に横付けしたタンカーにディーゼル油5トンが抜き取られた。襲撃グループは、逃亡する前に、乗組員を縛り、爆発物を仕掛けたとし、動かないよう脅した後、逃亡した。爆発物はタイの爆発物処理チームが調査したが、電気回路のみで爆薬はなかった。

5:該船がマレーシアの海洋法令執行庁 (MMEA) に発見された時の予備的調査では、該船は襲撃者によってハイジャックされ、積荷のMFO が抜き取られていた。乗組員1人が軽傷。本事案はCAT-2に類別されている。

9:本事案はCAT-2事案に類別されている。

11:本事案は、MT Orkim Harmonyが6月11日、マレーシア東岸のアウル島南西沖の南シナ海でコンタクトが取れなくなった、ハイジャック事案である。該船は6,000 mt のULG 95(ガソリン)を積載していた。6月17日に、オーストラリアの哨戒機がタイ湾で該船を発見した。該船の船名は前後を消して、Kim Harmonに変えられていた。6月19日に、マレーシアの海洋法令執行庁 (MMEA) と海軍の艦船が該船を確保した。乗組員1人が負傷していた。同日、ベトナム沿岸警備隊が逃亡していた8人のインドネシア人ハイジャック犯を逮捕した。更に5人が積荷の買い手を求めて該船を去っていたことが判明した。

12:本件は、インドネシアのタンジュン・ピナンからマレーシアのランカウイに向けて航行中、マラッカ海峡でコンタクトが取れなくなった事案である。該船は約3,500 mtのFuel oilを積んでいたが、翌9日に発見された時には、抜き取られていた。船長と甲板員が襲撃者(人数不明)に殴られて負傷。