1. ホーム
  2. トピックス
  3. ブルッキングス研究所にて 「日中海上航行安全対話」事業に関わるセミナーを開催

日中 ブルッキングス研究所にて 「日中海上航行安全対話」事業に関わるセミナーを開催

報告する朱鋒教授尖閣周辺海域をめぐる日中間の緊迫した情勢が続くなか、笹川平和財団と北京大学国際関係学院は、同海域における法執行船による不測事態を回避するための方策について検討するため、2013年8月に「日中海上航行安全対話」事業を急遽立ち上げました。以来、日中双方の国際法、海洋法、安全保障諸分野の専門家たちは、わずか半年の間に度重なる国内検討会を行うとともに、3回にわたって日中合同検討会開催しました。検討会では、当該海域における航行の安全と危機管理措置について対話と検討を行い、目下の危機的状況を制御し、緩和する方策に関する報告書を作成しました。

報告書の完成を受け、日中双方の専門家たちは、航行安全の問題を検討する際の参考に供するために、両国政府やその他関係者に報告書の内容説明を行いました。また、報告書の主旨について国際社会の関心を喚起し、今後の対話の課題について議論を深めるために、2014年5月2日にアメリカのブルッキングス研究所でセミナーを開催しました。セミナーには、ワシントンDCに拠点を置くアメリカの代表的なシンクタンクや大学教育機関など、東アジアの安全保障問題に関心を持つ多くの専門家・研究者らが参加しました。

同セミナーでは、ブルッキングス研究所のリチャード・ブッシュ上席研究員が司会進行を務めました。まず、笹川平和財団の羽生次郎会長が会場で配布した報告書主旨(英訳版資料)を参考しながら、海上航行安全対話事業の背景、経緯及び提言の内容と狙いについて説明しました。続いて、中国側専門家委員会の座長である北京大学の朱鋒教授が中国側の立場から報告を行いました。(右上写真:報告する朱鋒教授)

その後、45分間の質疑応答に移り、参加者と報告者の間で提言書の中で言及された信頼醸成措置の導入の参考になる事例の有無、提言の内容を政策に反映させていくためのチャンネルの確保などに関して活発な議論が行われました。

会場の様子

最後に羽生会長と朱教授は、日中双方の事業参加者が提言の内容を実現するために、両国の政府をはじめとする関係各部署に対し、全力を挙げて働きかけていく旨を表明するとともに、その過程で今回のセミナーに参加した有識者・専門家やマスコミ関係者からの支援・協力を要請しました。(左下写真:会場の様子)

関連トピックス

ページトップ