2010年
事業
平和コミュニケーションのためのユース・キャンプ
事業実施者 | FASAI Center(タイ) | 年数 | 単年度事業 |
形態 | 自主助成委託その他 | 事業費 | 3,090,540円 |
事業内容
マレーシアと国境を接するタイ南部は、タイの多数派である仏教徒と「パッタニー・マレー」と呼ばれるイスラム教徒との間の民族対立を背景に、現在も紛争下にある。同地域では政治的解決の出口が見えない状況の中で、高い失業率や貧困、教育機会の制約もあり、若い世代に閉塞感が漂い、麻薬依存や暴力事件への関与が深刻化している。
本事業は、南タイの若い世代が原理主義や暴力に走らずに、建設的な異民族間対話に従事するためのコミュニケーション能力とメディア技術を習得することを目指し、イスラム教、仏教、キリスト教など多宗教の15~25歳の若い世代約150名を集めたユース・キャンプの開催を支援するものである。キャンプ開催に合わせて、異民族間対話の重要性とメディア(ラジオ、Web site、出版等)技術に関するカリキュラムを作成するとともに、キャンプ終了後には、参加者による新たなメディア立ち上げをも支援する。
本事業は、南タイの若い世代が原理主義や暴力に走らずに、建設的な異民族間対話に従事するためのコミュニケーション能力とメディア技術を習得することを目指し、イスラム教、仏教、キリスト教など多宗教の15~25歳の若い世代約150名を集めたユース・キャンプの開催を支援するものである。キャンプ開催に合わせて、異民族間対話の重要性とメディア(ラジオ、Web site、出版等)技術に関するカリキュラムを作成するとともに、キャンプ終了後には、参加者による新たなメディア立ち上げをも支援する。
実施計画
単年度事業である本事業の実施内容は以下に示す通り。
- キャンプ開催準備
4-6月 カリキュラムの制作:平和の重要性、平和を促進する行動技術、民族間対話の重要性、メディア立ち上げのためのノウハウ、技術等に関するテキストを制作する。
6-7月 ボランティアの研修:キャンプでファシリテーターを務めてもらう学生20名に対して研修を行う。この際、カリキュラム案を試用し、必要な改訂を加える。 - キャンプの開催
8月-9月 ユース・キャンプの開催:15歳から25歳の若者50名を対象に、計3回のキャンプを開催する。(合計参加者100名) - キャンプ終了後の活動
10月-3月 参加者活動支援:キャンプに参加した若者が、新しくメディアを立ち上げるに際し、技術的・運営面での助言を行う。また、活動費について経費を一部支援する。
10月-3月 報告書の出版:キャンプ参加により紛争被害を克服した若者の体験談等を掲載した報告書を出版する。
実施内容・事業成果

また、キャンプ終了後に参加者が立ち上げたラジオ・プログラム、写真展覧会、Web site、演劇公演など20のプロジェクトに対し、内容面での助言を与えるとともに、経費の一部を負担しました。その結果、本事業の終了後も、一部のウェブ・メディアやラジオ・プログラムは、若者たちによって継続して運営されるに至っています。