プログラム概要

プログラム概要

広島 公立 単元開発 2025年度

広島市立吉島東小学校

4年生「吉島東クリーン大作戦」 5年生「海・川と共に生きる吉島東」

実施単元

1. 未来につなげる吉島東(「吉島東クリーン大作戦)から単元名を変更)[4年生](総合的な学習の時間)
2. 海・川と共に生きる吉島東[5年生](総合的な学習の時間)

取り組みの概要

4年生 「未来につなげる吉島東」
本単元は、児童が身近な地域環境であるごみの問題に着目し、それが川を通じて海へとつながっていることを体験的に理解することを目的としています。地域住民や行政と協働し、持続可能な社会の創り手としての資質・能力を育むことを目指しました。

学習は、自分たちの住む吉島東地区の現状把握からスタートしました。当初は身近なポイ捨てごみを減らすために「吉島東未来かがやきフェス」を開催し、直接的な清掃活動や啓発を行いました。その後、広島県江田島市の浜辺でのマイクロプラスチック採取や海洋ごみの観察を通じ、陸のごみが生態系を脅かす「海洋ごみ」へと変貌する過程を学習しました。ここで児童は、「フェスに来てくれる意識の高い人だけでなく、より多くの人に現状を伝えなければならない」という新たな課題に直面しました。その課題を様々な調査活動で集めたデータをもとに分析し、解決策を提案しました。さらに学びを実社会と結びつけるため、広島リバークルーズによる水上視察と、国土交通省の海洋清掃船「おんど2000」と連携し学習を実施しました。川面からの視点を得ることで、街中のごみが水路を通って海へ流れ出る物理的なつながりを捉え、同時に、実際に海上のごみを回収する専門的な活動を間近に学習しました。

一連の活動を通じ、児童は「環境を守るのも壊すのも人間である」という理解に到達しました。現在は得られた知見を基に、地域住民や園児、さらには地域外の人々へ向けた啓発パンフレットの作成やワークショップの準備を行い、地域の方や保護者に発信する活動を行っています。児童の振り返りからは、「自分たちがフェスを続けるだけでなく、一人一人が自分事として考える人を増やしたい」という主体的な変容が見られ、教室内にとどまらない、社会と接続したリアルな探究を実現することができました。

5年生 「海・川と共に生きる吉島東」
本単元は、まちづくりとは「地域の自然や資源に目を向け、その価値を地域の人々と共有し、よりよい地域社会をつくる取組である」ということの理解に向けて学習を進めました。児童が自分たちの住む吉島東のまちを歩き、身近にある元安川や瀬戸内海といった水辺環境の魅力と課題に目を向けることから始まりました。導入段階では、笹川平和財団海洋教育研究所の助成により導入した水中ドローンを活用し、普段は見ることができない水中の探査を実施しました。児童は撮影した映像を通じて、護岸付近のゴミの堆積状況や魚類の生息環境を鮮明に捉え、川のきれいさや現状を体験的に学習できました。また、プランクトンネットを用いて採取した微生物を観察することで、目に見えない生命の循環が地域の自然を支えていることを実感し、地域の魅力として川の価値を発見する活動を展開しました。

また、太田川上流での自然体験を通じて、川の繋がりを五感で理解するとともに、地域住民へのインタビューを実施しました。かつて水辺が暮らしの一部であった歴史や人々の思いに触れることで、川や海を地域の生活文化の一部として捉え直しました。これらの学びの成果は、地域行事である「孫子老(まごころ)まつり」において、ポスター展示や動画上映、水中ドローンの映像公開、微生物観察コーナーといった多様な形態で地域住民へ発信しました。約100名の来場者との交流は児童に大きな達成感を与えましたが、同時に「全住民に魅力を届けるにはさらなる工夫が必要である」という新たな課題意識を生むきっかけとなりました。

単元の後半では、児童自らが設定した課題に基づき、小グループによる探究活動を行いました。「持続可能な地域の魅力発信の仕組みづくり」を共通のテーマに、観光、環境、平和、生命など多角的なアプローチで検討し、発表をしました。具体的には、海洋プラスチックをアクセサリーに加工して意識変容を促す「美化グループ」や、水辺の景観とフォトスポットを設置することで観光の資源化する「にぎわいグループ」、さらには平和とつながりの深い元安川の下流である吉島東のまちに平和の行事つくる「平和イベントグループ」などが、外部専門家や地域団体の伴走支援を受けながら、提案を考えました。

01 4年生地域散策
02 4年生海洋プラスチック分別
03 4年生ひろしまリバークルーズ
04 5年生孫子老まつり
05 5年生廿日市市吉和魚のつかみ取り
06 5年生水中ドローン
 

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