福岡 公立 単元開発 2024年度
大牟田市立天の原小学校
森・川・海をつなぐ海洋教育
実施単元
1.海や川の環境を守るために[4年生](総合的な学習の時間)
2.山・川・海と私たちのために.[5年生](総合的な学習の時間)
3.自然と私たちの未来のために[6年生](総合的な学習の時間)
取り組みの概要
本校は海洋教育を推進しており、海洋に関わる課題解決を図る学習を展開している。特に、本校は、校区を取り巻く森林と有明海の関わりを学習しながら、「森・川・海」のつながりが実感できるよう実践を進めている。そして、関連するSDGsの目標14・15を中心に、総合的な学習の時間において、海洋教育の4つの視点「海に親しむ・海を知る・海を守る・海を活用する」を系統的に仕組んだ活動計画を作成し、実施している。
○【4年生】有明海のゴミ問題の解決と環境保全
社会科の学習で、ごみの問題について学習したことから、校区のごみ問題について疑問を持った。そして、校区のゴミ調査や有明海の環境調査へ行き、海に関係ないごみがたくさん落ちていることを知った。そして、上流に位置する校区の野間川にはゴミが少ないのに対して、支流の諏訪川、有明海と辿るにつれてゴミが増えていくことに気づいた。知った。それらのごみのほとんどは、川を通じて海に流れているということをGTから学んだ。そして、川の環境を守ることが海の環境を守ることになることに気づき、他学年へごみのポイ捨ての禁止を呼びかける発信を考え、ポスターなどを作成して校内に掲示した。
○【5年生】山・川・海とのつながりの学習と環境保全
校区を流れる野間川には生き物が多く生息していることを、子どもたちは4年生までに学習している。そこで、野間川の水質調査し、パックテストの結果や生息している生き物の種類の調査から水質がきれいであることが分かった。
さらに、有明海に珍しい生き物が生息しているのは、山の土壌から染み出た栄養が川を伝って海に流れ込むからだということをGT等の話から学習した。そして、森林を守ることが川や海の生き物や豊かな有明海の環境保全につながるという「山川・海」のつながりを理解することができた。
また、三池港を学びに行く学習を行い、海の向こうには世界が広がっていることを実感し、海の環境を守ることは、世界の環境を守ることになるのだということに気づいた。
最後に、学んだことをグループごとにまとめ、川をきれいにするために生活排水を流さないこと、ごみを捨てないことなど、自分たちにできることを通して、海の環境を守ろうと全校児童へ発信した。
○【6年生】竹を活用した環境保全
校区の森林調査を行い、放置された竹林は土砂崩れなどの原因になっていることや、竹林の根は浅いため、山崩れの原因になり、広葉樹の森林と比較して、土壌の栄養が少なく、山の環境、さらには海の環境に影響を及ぼしていることを知った。一方で手入れされている竹林は、竹の香りがして心が落ち着き、静かで心地よい空間になっているという違いを実感した。そして、実際に竹を切って竹の丈夫さを実感したり、タケノコを掘ったり、校区に自生する野草を食してみたりして、校区の豊かな自然を守り、竹の良さを生かしたいという思いをもった。
そこで、学校の敷地の中に、竹炭を埋めて作った道路や、野草などを植えたコーナーを作り、「バンブーガーデン」と名付けた。天の原小学校の他の学年にも、竹の良さや、野草などの自然の良さを感じてもらうことで、校区の自然環境を守ろうという意識と、愛着を持ってもらえるようにしたいと考えた。
さらに、竹を使ったもの作りを通して、竹の丈夫さや香りの良さ、自然に帰る素材であるなどの良さを実感し、気づいたことを全校児童へ発信した。










