千葉 公立 単元開発 2024年度
九十九里町立九十九里中学校
「海岸に落ちているごみにも物語が・・・」海岸ごみから見えてくる海洋保全の方策と実践
実施単元
1.海の環境保全及び、海洋ごみについて知ろう。[1年](総合)
2.九十九里町の海洋ごみについて調査し、海洋ごみやマイクロプラスチックを減らすための取り組みを考えよう。[1年](理科)
取り組みの概要
1. 海の環境保全及び、海洋ごみについて知ろう。
生徒にアンケートをした結果、環境問題について関心のあることは、温暖化や二酸化炭素の増加、太陽光発電については関心が高いことが判明した。しかし、海の環境に関することについては関心が低いだけではなくプラスチックを主とする海岸ごみに関すること、海洋資源、海洋汚染について意識が薄いことが判明した。これらの課題を克服するために、初めに、海の環境に興味をもってもらうための導入として千葉県県政150周年記念イベント「未来へつなごう!千葉の海~九十九里浜ビーチクリーン&手つなぎ」に参加した。海で実施されるイベントに参加することで、海に親しみをもち、海と触れ合う時間をとった。次に、筑波大学人間系 山本容子準教授から海洋の環境問題やマイクロプラスチック及びSDGsについてオンライン講義をしていただいた。その結果、海の環境に危機感をもつ生徒やSDG'sについて関心をもつ生徒が大きく増えた。
2.九十九里町の海洋ごみについて調査し、海洋ごみやマイクロプラスチックを減らすための取り組みを考えよう。
(1)九十九里町にある片貝海岸において、砂浜にある海洋ごみがどの程度あるのか、また、どのような海洋ごみの種類があるのかを調査した。調査当日は、感染症の拡大のため現地調査ができなかったが、理科教諭で海岸にある砂を採取し学校に持ち帰り、その砂の中に含まれる海洋ごみ(マイクロプラスチック等)を調査した。海洋ごみは、種類や大きさに分けて分別して採取した。この活動により、海洋ごみの多さや種類の多様さ、海外のごみの存在等に気づく生徒が多くいた。
(2)種類や大きさに分けて分別して採取した海岸ごみから、どのようなことが原因で海洋ごみが生じたのかについて生徒一人一人に考えさせた。また、どうすれば海岸ごみを減少させることができるのかを、海岸ごみの種類ごとに考えまとめあげ、海岸ごみの種類一つ一つに対策を考えさせた。また、後日、自分たちが考えた対策について、タブレットでまとめ、プレゼンテーション活動を行うことで、自分自身の考えを発信するだけでなく、他の生徒の意見を聞くことで、その意見を取り入れたり、自分の考えを深めたりすることができた。




