岐阜 公立 単元開発 2023年度
岐阜市立長良西小学校
小学校5年生 社会科「わたしたちの生活と環境」の学習 ~岐阜県の小学生が考える三重県答志島奈佐の浜の海洋ごみ問題の解決策づくり~
実施単元
1. わたしたちの生活と環境[5年](社会)
2. わたしの生活とSDGs[5年](総合)
取り組みの概要
社会科 「わたしたちの生活と環境」 全9時間
第5学年社会科の「わたしたちの生活と環境」の単元において,三重県答志島奈佐の浜の海洋ごみ問題の解決策づくりの学習を行った。海洋ごみ問題は,日本を含め世界で考えていかなくてはいけない問題であり,岐阜県に近い伊勢湾でも,深刻な問題である。伊勢湾は,外洋の影響が少なく,海洋ごみのほとんどが,国内の河川から流れ出たものである。そして,伊勢湾の河川流入量の約7割が,木曽三川のため,岐阜県由来のごみも多い。そんな伊勢湾にある答志島には,伊勢湾の海洋ごみが多く流れ着く。そこで,海がない岐阜県の小学生でも,川と海とののつながりを意識することで,自分事として捉え,問題解決に向けて自分なりの関わり方ができるように,全9時間の単元を構成し,授業を行った。単元前段では,答志島に漂着する海洋ごみ問題の現状,自分たちの住む岐阜県を流れる川から答志島に海洋ごみとして漂着していることを捉えられるようにした。単元中段では,22世紀奈佐の浜プロジェクト委員の人々を取り上げ,多くの人々の努力が海洋ごみ問題の防止や環境保全に役立っていることを理解できるようにした。単元後段では,これまでの学びをもとに「海洋ごみ問題を解決するためにどんなことができるのか。」という問いに,自らの追究視点をもって,調べていけるようにした。実際の授業では,「マイクロプラスチックを減らすために,普段からプラスチック製品を使わないようにする」「海につながる長良川だからこそ,長良川のごみを減らすためにポスターで呼びかける」「長良川のごみ拾い活動を行う」などの解決策が出た。子供たちは,海と川のつながりを意識し,自分事として考えることができた。授業後には,実際に長良川などの清掃を行ったり,全校に放送で海洋ごみについて伝え投げかけたりする児童の姿もあった。
総合「わたしたちの生活とSDGs」 全5時間
四日市大学環境情報学部千葉研究室の協力をいただき,三重県四日市吉崎海岸にて海岸清掃を計画した。当日は,天候不良のため,海岸清掃を行うことはできなかったが,自分たちの考えた解決策を提案したり,実際の海岸の砂からマイクロプラスチックを見つける体験を行ったり,アップサイクルアートを行ったりした。実際に現地に行って体験を行ったことで,より「川と海とのつながり」や「海洋ごみ問題への問題」への意識を高くもつことができた。
提出物
学習内容報告書「「わたしたちの生活と環境」~岐阜県の小学生が考える三重県答志島奈佐の浜の海洋ごみ問題の解決策づくり~」 PDF形式(457KB)