北海道 公立 単元開発 2023年度
北海道小樽水産高等学校
古平町丸山岬を活用した海洋環境教育
実施単元
1.海岸清掃活動および海岸漂着物調査[3学年](課題研究)
取り組みの概要
本研究では教科「水産」科目「課題研究」で設定されている項目「調査、研究、実験」に添って実施した。この項目では、水産や海洋に関する学習の基礎の上に立った総合的、発展的な課題について、個人又はグループによる調査、研究、実験の継続的な学習を行う内容となっている。
本研究は、地域の海における海岸清掃活動および海岸漂着物調査の体験や、海洋観測および調査の実施を通し地域の海洋環境について、課題を発見し、主体的・協働的な活動をしながら解決するものである。
北海道小樽水産高等学校栽培漁業科では、科目「海洋環境」の学習が行われており、科目「課題研究」は学習してきた内容を実践できる科目である。海洋の環境保全に関する本単元は広範囲の学習内容にわたる分野であることから科目横断的な単元計画の開発を研究した。古平海岸にて行う海岸漂着物回収および調査については、科目「課題研究」における調査活動として行った。海岸漂着物回収および調査の実施については、当初、6月実施予定で計画されたが新型コロナウィルス感染症とインフルエンザウィルスの拡大により、9月に本校生徒のみで実施した。調査結果を研究するため古平町と小樽市の2箇所で同じ日に実施した。また、調査結果に気象・海象の影響を加味するため「海しる」ソフトウェアを使用し調査日1週間前からの状況を調べ考察した。調査結果の比較研究を重視した。この比較研究は生徒の反応が良く、特徴をつかみ、考察を得られたことは、発表等の機会に繋がり、継続した学習として期待できると考えた。
外部講師の活用により、海洋環境保全について知識・技術を向上させるべく講演会・実験を計画し北海道大学水産学部より講師を招聘することで海岸清掃活動・調査研究に向けたモチベーションを上げることができた。活動および考察をまとめ、日本海洋人間学会第12回学会大会、第87回海洋教育フォーラムin Hokkaidoでポスター発表による成果発表と質疑応答を行うことで生徒の思考力・判断力・表現力が特に向上した。
提出物
学習内容報告書「海岸清掃および海岸漂着物調査」 PDF形式(312KB)