「アジア女性インパクトファンド」の設置について
― 東南アジア地域の女性起業家の金融アクセスの改善、知識・技術習得の支援に貢献―
2017.11.10
公益財団法人笹川平和財団(東京都港区 会長:田中伸男)は、2017年9月29日開催の理事会の決議により、新たに東南アジア地域の女性と女性起業家の支援を目的とする「アジア女性インパクトファンド」を設置します。
笹川平和財団は、2017年度より目指すべき5つの重点目標のひとつに「女性のエンパワーメント」を掲げ、国内外での調査に基づき、中・長期の視点からの課題解決に向けた様々なプログラムをスタートさせています。
東南アジア地域では、多くの国や地域で様々な社会背景から女性の就職率が低く、女性が収入を得るためには自ら「起業」する以外に選択肢がない状況にあります。また多く場合において女性は金融機関からの信用が得られにくく融資を受けられない状況にあり、女性による起業は小規模なものに留まる傾向にあります。女性が積極的に社会参画するためには、社会的な男女格差の縮小につながる環境づくりが必要です。そのためには女性の金融アクセスの改善が、有効な解決策のひとつになると考えます。
「アジア女性インパクトファンド」は、東南アジア地域の女性の経済的エンパワーメントおよびジェンダー平等の促進を目指します。具体的には財団の運用資産の一部をマイクロファイナンスや女性関連のESGファンドなどの女性の地位向上に資するビジネスへの投資に振り分けます。さらにこの投資により得られた収益を東南アジア地域の女性起業家への投資や起業家支援機関等のプログラムに活用することで社会的インパクト投資の効果の最大化を図ります。
公表日 | 2017年11月10日 |
設置時期 | 2017年度後半 |
資産目標 | 100億円 ※初年度は約10億円を上限として、数年以内に100億円の積み増しを目指します。 |
運営委員会 | 資産運用及び女性支援の専門家8名以内で構成します。 |
投資方針 | 女性関連ESGファンド、マイクロファイナンスファンド等。 ※「女性の経済エンパワーメント」または「ジェンダー平等」が促進されると判断され、その効果が明確な基準により測定可能なファンドに投資します。 |
投資収益の使途 | 投資により得られた収益は、アジアの女性起業家の金融アクセスの改善、知識・技術習得に直接支援する機関等に事業資金として供与します。女性の起業家支援のためのエコシステム構築(制度やインフラの確立)等の支援に活用します。 |
2017年度の活動 | 東南アジア地域の女性起業家支援のための調査・仕組みづくりを先行して実施します。 ICTを活用した女性起業家の技術支援プログラムを推進します。 |
【お問い合わせ先】
公益財団法人笹川平和財団 広報課 尾形、中原 Tel.03-5157-5398